約 971,237 件
https://w.atwiki.jp/sangamaki/pages/11.html
憩さんと付き合い始めて今日で1年、なのだが俺と憩さんはここ1ヶ月の間会っていなかった 憩さんは麻雀部に顔を出さなくなっていたこともあって、俺たちの会話は減っていき、恋人という関係はメールで保たれていた あの人当たりの良い憩さんのことだし、俺よりも良い人に告白されて付き合っているのかもしれない あの優しい憩さんのことだし、それを俺に伝えようとしないのかもしれない そんな考え、不信感を俺は募らせていった そんなある日、憩さんからデートに誘われた、答えはもちろんOK 不安と希望、その2つを抱えて俺は待ち合わせ場所に来ていた 憩「遅いで!京太郎くん!」 京太郎「まだ待ち合わせの1時間前ですよ!?」 京太郎「しかも今日は少し冷え込んでるのに」 憩「気にせんといてや、そーれーに」ニギッ 憩「こうすればあったかいから」 憩「ほな、行こか」ニコッ 相変わらずこの人は……まったく まだ秋に入って間も無い季節、歩く道が明るく見えた 近くの公園、服屋などなど普通のデートコースを回った そして夕暮れも近くなったころ、俺たちは本屋に来ていた 憩「勉強始めたんや、やっぱり医学部やないとダメなんやって」 憩「せやから最近会えなかったんや……ごめんな」 京太郎「じゃあこれからも会える機会は減ってしまうんですか?」 憩「……ごめん」 京太郎「別にいいですよ、お家のことは仕方ないですし」 京太郎「そうとなれば早く帰って勉強しないとですね!」 憩「京太郎……くん」グスッ 京太郎「ああもう、泣かないでくださいよ」 憩「だって、だってぇ……」ポロポロ 京太郎「…………ちょっと俺、見たい本があるんで行ってきます」 と、二つ目の参考書コーナーに向かって行った 京太郎「これが憩さんの受けようとしているところか」 さわりの部分を読んでみる、が 京太郎「何語だよ、これ」 どうやら俺にはまだ難しすぎるみたいだった まあいいや、段々できるようになればいい、俺だって成績は良い方なんだし 会計を済ませて憩さんのところに戻る 京太郎「もう泣き止みましたか?」 憩「……うん」 京太郎「それじゃあ行きましょうか」 今度は俺が憩さんの手を握って会計へ 会計の人からは「なんでこいつ彼女と一緒にまた同じ本買ってんだ?」というような目で見られた 本屋を出て、いつもの公園に来た 憩さんと初めて寄り道した公園、一緒にたこ焼きを食べたあの公園に 憩「なあ、京太郎くん」 京太郎「なんですか?」 憩「えへへ、呼んでみただけや」 京太郎「憩さん憩さん」 憩「何や?」 京太郎「呼んでみただけです」 憩「えへへ」 京太郎「あっはっは」 憩「……ふぅ」 憩「京太郎くん、しばらくこうさせてぇな」ギュッ そう言って、憩さんは俺に寄りかかった 幸せそうな顔をしていて、なんだか愛おしかった 憩さんはいつもは笑ってるんだけど不安なこととか心配なこととかあるんだろうな ……俺もそのうちの一つになれているのだろうか、少しだけ不安だ しばらくすると、憩さんは眠ってしまった。可愛らしい寝顔をしながら この人ともっと仲良くいるために、ずっと側にいるために頑張らないとな 少しほっぺをぷにぷにと押してみる 憩「むにゅにゅ……」プニプニ 可愛い。 憩「ふぁぁ、ウチ寝とったんか、ごめんな」 京太郎「全然ですよ、寝顔最高でした!」 憩「よ、よだれとか大丈夫やった?」 京太郎「舐めておきました!」 憩「な、なめ!?」カァァ 京太郎「まあ嘘ですけどね」 憩「むーっ!京太郎くんのあほー!」プンスカ! 怒った顔も可愛い、というか笑いながら怒ってるんじゃないか?何気に凄い気がする こういうときは…… 京太郎「憩さんはいつも笑顔で可愛い」 憩「え?」 京太郎「憩さんは笑顔無しでも可愛い」 京太郎「憩さんは天使で可愛い」 京太郎「憩さんはちょっぴり淫乱可愛い」 京太郎「憩さんは頑張り屋さん可愛い」 京太郎「憩さんは……俺の恋人可愛い」ギュッ 憩「な、ななななっ!///」 京太郎「ほら、こんなに憩さんの良いところを挙げられるんだから、アホじゃないですよー」 京太郎「……とまあ、簡単に言いますと、好きです」 京太郎「会えないときは苦しかったです、ずっとずっと好きです」 京太郎「これからも、ずっと一緒にいてくださいね」 憩「なんや、そんなこと……」 憩「当たり前やで」ニコッ 憩「ウチやってずっと一緒にいたいんやから」 京太郎「…………うっはぁ~」 京太郎「良かったぁ~いやぁ実は憩さんが他に彼氏を作っちゃったんじゃないか、って思ってたんですよ」 憩「そんなんありえんですーぅ」 京太郎「ですよねー」 ああ、良い雰囲気だ。そういえば昔面白い話があったな、憩さんならわかるだろう 京太郎「……憩さんといると、月が綺麗ですね」 憩「月?……確かに綺麗やけど……なに?」 その後、俺は「月が綺麗ですね」の意味を憩さんに夜通し教えた……教え込んだ
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/5725.html
3 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/29(水) 02 08 10.28 ID xXQGI72Oo [3/8] 【須賀京太郎】 <アイドルランク>(ファン人数) Cランクアイドル(100000~300000) <容姿> S(75) <雀力> C(45) <歌唱力> B(52) <演技力> B(55) <特技> タコス作り <担当> 清水谷竜華(プロデューサー) 鶴田姫子(プロデューサー?) 花田煌(マネージャー) 竹井久(事務員見習い) 龍門渕透華(スポンサー) 福路美穂子(家政婦) 瑞原はやり(総合トレーナー) 弘世菫(麻雀トレーナー) 松実姉妹(容姿トレーナー) 雀明華(歌唱力トレーナー) 石戸霞(演技力トレーナー) <アイドル経歴> 雑誌特集 パンフレット サイン会 ドラマ主演 いい○も出演 CM出演 仮面ライダー 主演 アニメ 主要キャスト起用 |. G | F | E | . D |. C | . B |. A | . S | SS |SSS―――┼―――――――――――――――――――――――――容姿 |lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll雀力 |lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll歌唱力|lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll演技力|lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll <須賀京太郎のファン> 宮永照 宮永咲 蒲原智美 愛宕洋榎 愛宕絹恵 江口セーラ 鹿倉胡桃 染谷まこ 片岡優希 原村和 国広一 深堀純代 藤田靖子 滝見春 池田華菜 久保貴子 SSS 100 SS 80~99 A 60~79 B 50~59 C 40~49 D 30~39 E 20~29 F 10~19 G 0~9 32 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/02(日) 20 56 27.17 ID U773XDMGo [2/11] 30 進撃スレ? なんのこったよ(すっとぼけ) 【アクセル1】 なんで、こんなことになってしまったんやろ? 「――っ!! ~~~!!!!」 うちを責める声、非難する声 みんな怒っとる みんなしてうちが悪いと決めつけとる ちゃう…… うちはただ、京太郎君を取られたくなかっただけやのに ただ、京太郎君のプロデューサーでいたかっただけ それやのに…… 京太郎「竜華さん」 竜華「……」ジンジンッ 京太郎君に、嫌われてもうた…… 竜華「っ!!」ダダダッ ガチャッ バタンッ!! ただ、逃げ出した これ以上、こんな姿を京太郎君に見られたくなかった 竜華「うぁっ……ヒック……あぁぁ」ポロポロ うちにはもう――味方なんておらん ~~~~~ 34 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/02(日) 21 07 16.76 ID U773XDMGo [3/11] ~~竜華が事務所に到着する数時間後~~ 姫子「へぇー、今日はレッスンの日?」ニコニコ 京太郎「はい。そうなんですよ」 姫子が京太郎のアパート(煌の部屋)に泊まった日の翌日 朝食を取りながら、二人はささいな談笑していた 本来ならここに淡もいる筈なのだが麻雀部レギュラーの朝練がある為、仕方なく帰っていった 、 京太郎「実はかくかくしかじかって理由でレッスンを強化することになりまして」 姫子「ふぅーん、アイドルも大変やっとねー」モグモグ ジャーッ 煌「京太郎君はその中でも数倍努力家だから」カチャカチャ 美穂子「あまり無茶しちゃダメですよ?」フキフキ 京太郎「分かってますってー」アハハ 姫子「……」 京太郎「そういえば今日は竜華さんが来るのが……えと」 煌「レッスン開始は14時ですから、あと6時間くらいかな?」 京太郎「それじゃあまだ余裕がありますね」フゥ 食後のお茶を飲みながら、のんびりと過ごす京太郎 それに対し、姫子は唐突にこう切り出した 姫子「じゃあ、少し早めに行ってもよか?」ニッコリ 京太郎「え?」 姫子のその言葉に、京太郎が首をかしげる 姫子「私もレッスン見てみたかったんよ」フフッ 京太郎「あ、ああなるほど。確かに早めに行って練習するのもいいですね」 美穂子「でも、まだコーチ達が来てないのでは?」フキフキ 煌「いえ、大丈夫だと思いますよ」 京太郎「そういえば、今日ははやりさんのところに泊まってるんでしたっけ?」 ~~回想~~ はやり「女子会だよっ☆」 菫「今後の方針を話し合うのでは?」 霞「まぁ、なんでもいいわ。ホテル代が浮くしね」フフ 宥「うわぁ、あったかぁい」ユカダンボー 玄「瑞原プロのおもち♪」ワキワキ 明華「サイズは大きいですけど、張りが……ハッ!?」サッ はやり「……」ゴゴゴゴゴッ ~~~ 京太郎「桃源郷だぜ」フゥッ 姫子「……」ハァ 38 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/02(日) 21 30 16.88 ID U773XDMGo [4/11] 煌「それじゃあ電話かけておくね」ピポパ 京太郎「はい、お願いします」 姫子「……」ニッ 美穂子「あら、お弁当を用意しなきゃいけない」ウーン 京太郎「みんなで外食に行けばいいじゃないですか?」 美穂子「でも栄養管理が……」ウーン 京太郎「たまにはいいじゃないですか、ねっ?」 美穂子「……そうですね」フフフ 京太郎「やったぜ。」ガッツポ 煌「はい、はい。というわけでお願いしますね」ピッ 京太郎「どうでした?」 煌「近くだからすぐに向かってくれるそうです」 京太郎「よーし、心強い!」 姫子「楽しみばい♪」 なんだかんだで、結局早めのレッスンを行うことが決まり 事務所へと足を運ぶことになった京太郎達 もしも、この時に誰か一人でも竜華に連絡を取っていれば―― 【数十分後 アクセル1】 京太郎「というわけで早めに来てみたのですが」 姫子「よろしくお願いします」ペコリン 久「へぇ、新道寺の……」 透華「まぁ、ゆっくり見物していくといいですわ」 ワイワイ キャッキャウフフ 京太郎「あのー、なんでお二人まで?」チョンチョン 久「事務仕事よ。こう見えても頑張ってるんだから」ドヤッ 透華「私は予算の使い方について少し」 キラーン 京太郎「今日はなんだか二人が輝いて見えます」 姫子「?」 京太郎「あ、いえ。この二人もちゃんと仕事してるんだなーって」 久「どういう意味かしら?」グリグリ 京太郎「あだっ、あだだだっ!? す、すみません!?」 透華「いいえ、許しませんわ」グリグリ 京太郎「あひぃー!?」 姫子「……」メキッ メキメキッ…… 43 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/02(日) 21 53 44.65 ID U773XDMGo [5/11] 京太郎「」チーン 久「ふんっ」チラッ 透華「あっけないですわね」 久と竜華の攻撃にあい、呆気なくダウンする京太郎 姫子「……」ニコニコ そんな光景を、姫子はただにこやかに見つめていた 京太郎「うぅっ……酷い。あんまりだ」シクシク 姫子「いーや、今のは京太郎がいかん」ツンツン 京太郎「え?」ムクリ 姫子「竹井さんも龍門渕さんも、京太郎の為に頑張っとろうよ。それを茶化しちゃ可哀想たい!」プンプン 久「えっ?」ドキッ 透華「ふぇっ!?」ドキッ 京太郎「あ、いや……」 姫子「謝らんね、男なら筋ば通さんと!! はよ!?」クワッ 京太郎「……そうですね。久さん、透華さん、ごめんなさい」ペコッ 二人「あ、いやっ!?」アセアセ 姫子のあまりの剣幕に京太郎は身を整えて謝罪する 彼女の言うとおり、久も透華も京太郎の為に頑張っているのだ それも休みをほぼ消費して、長野と東京を往復しているのだから、その辛さは尋常ではない 久「い、いいのよ! ほら、私達も好きでやってるわけだし……ねっ?」 透華「そ、そうですわ!」アセアセ 京太郎「いえ、けじめはしっかりつけないと」キリッ 久「あぅっ……」キュン 透華「んぁ……」ズキュン 姫子「でも、二人も悪いところあると思います」チラッ 二人「ふぇ?」 姫子「京太郎が悪いこと言ったんば、しっかり叱らないと」 久「でも。私はそんなこと……」 姫子「こういう距離感って、難しいと思う。ばってん、楽して馴れ合いだけになったらいけん」 京太郎「それは……」 姫子「お互いを尊重して、想い合わんと。そげん積み重ねが――みんなにはなかと?」ウルウル 二人「……」 姫子「……あっ」ゴシゴシ 京太郎「姫子……」 姫子「え、えと! 申し訳なかです! 私、生意気なこと……」オロオロ 久「いいえ、アナタの言うとおりだわ」ポンッ 姫子「ふぇっ?」 久「……こんな言い方されちゃ、認めざるをえないじゃない」クスッ 透華「ええ。全くですわ」クスクス 46 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/02(日) 22 10 31.63 ID U773XDMGo [6/11] 姫子「あ、えと?」アタフタ 京太郎「姫子のお陰で少しシャキっと出来ました」エヘヘ 久「そうねー。なんだか最近色々あり過ぎで浮ついていたし」 透華「だから私は最初から――!」プンプン ワイワイ キャッキャ 姫子「……」オロオロ 京太郎「……」 煌「どうしたのかな?」スッ 京太郎「……なんだか、恥ずかしいんです」 煌「恥ずかしい?」 京太郎「俺、少しずつみんなと仲良くなれて……歩いてきて。絆を深めてこれたんだと思っていました」 煌「それは……間違ってないと思いますけど」 京太郎「はい。俺も、間違っていないと思います」 煌「だったら何を?」 京太郎「――その絆に頼ってばかりいました。仲間だから支えられて当然……そんな風に考えちゃってたのかもしれません」 煌「……」 京太郎「だから姫子の言葉は少し、傷つきました」 煌「うん、私も」 京太郎「……だから」 だからこそ、成長できる これからも、みんなと歩んでいける 久「あーもう、可愛いわねー♪」ワシワシ 透華「いじりがいがありますわ」モミモミ 玄「おも? おもちぃ……?」カサカサ 宥「えへへ、姫子ちゃんあったかい」 ワイワイ キャッキャ 姫子「」 アハハ ワーイ 菫「積み重ね、か。いい言葉だな」フフッ 明華「私もはやく積み重ねを……」 霞「熱血ねー」フワァァ はやり「素直じゃないね、霞ちゃん」フフフ 京太郎「……というか皆さんいつから?」 菫「ふふっ、私達は最初からこの部屋にいたさ」ニヤリ 京太郎「え!? ど、どこに!?」 菫「ロッカー」デデーン 京太郎「アイエエエエエ!?」ガビーン 48 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/02(日) 22 25 47.44 ID U773XDMGo [7/11] そして、竜華不在の中……姫子は事務所のメンバーと交流を深めた 煌の友人でもあり、京太郎の道を正そうとする姿勢が受けたのか…… 姫子「きゅ~」バタン 一同「ふぅ」ツヤツヤ 京太郎「ひ、姫子ェ……」 時計の針が一周する頃―― もう既に姫子はアクセル1のメンバーに気に入られていた 霞「(なーんか胡散臭いのよねー)」 無論、快く思わない者もいるにはいたが 別段それは敵対の意思ではなく、ただ純粋に腑に落ちない程度の疑惑であった そして―― 京太郎「それじゃあ、レッスンを始めましょうか」 久「そうね。でも、今日は午後のレッスンがメインだから無理は禁物よ?」 はやり「ふふ、急成長して竜華ちゃんをビックリさせちゃおうねっ!」 京太郎「はい!」 ワイワイ キャッキャ! 宥「姫子ちゃんも一緒に行こーよー」 玄「私達の実力、見せてあげるのです」フフン 久「ほら、行きましょ♪」ニコニコ 姫子「は、はい……(まだなんもしとらんのに)」ズーン 京太郎「?」 姫子「(策を仕掛けるなら……これから)」ゴクッ 果たして、姫子の策とは? そして……一方その頃竜華Pは!? ~~東京行き新幹線~~ 竜華「いややわぁ、京太郎君……♪」クネクネ 乗客A「っ!?」ビクッ 乗客B「なんだこの子……?」 乗客KANA「かかわり合いにならない方がよさそうだし……」ニャー 竜華「えへへ……//」モジモジ イケナイ妄想にふけっていた 52 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/02(日) 23 28 15.49 ID U773XDMGo [9/11] ~~京太郎と姫子~~ 清澄高校一年須賀京太郎 新道寺女子高校二年鶴田姫子 この二人が初めて出会ったのは、僅か数ヶ月前のことだった 【数ヶ月目 全国大会会場】 京太郎「はぁ、はぁっ……ぐっ」フラフラ 高熱を出しながらも雑用をこなそうと奔走していた京太郎 そして―― 姫子「そろそろ元気出さんと……」ゴシゴシ 敗退が決定し、心を落ち着ける為に歩いていた姫子 この二人がたまたま同じ時間に、同じ場所を通りかかろうとしていた 二人の他には誰もおらず、静寂に包まれた廊下に足音だけが響いている 姫子「(来年はもっと強くなって、部長に優勝する姿を見せる……!)」グッ 敗北の苦汁を飲み干し、更なる強さを求める姫子 しかし、それがとても大変だということは姫子自身が一番理解していた 姫子「(来年は部長がいなくなるし、どげんすっと……)」ギュッ 強力な力を誇るリザベーションも、ペアがいなければ意味が無い そしてそれは……来年度の部長との別れによる、自身の弱体化を意味している とてもじゃないが、今年ほどの戦いは見せられないだろう 姫子「(ばってん、そう簡単に繋がれる相手なんているわけなか)」 姫子の迷い、悩み それが胸の中でどんどん大きくなっていくのが分かる 尊敬する先輩達との別れ、自分が来年新道寺を引っ張っていくことの重圧 それを正面から受け止められるほど、姫子の心の内は強くはなかった そして、そんな状態の姫子と 京太郎「……」フラフラ 今にも倒れそうな程、衰弱した京太郎 京太郎・姫子「はぁっ……」 その二人が交差する瞬間―― ドンッ 京太郎「……」ポワーン 姫子「!?」ゾワッ ドクンッ ジャラジャラ 不思議なことがおこった 53 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/02(日) 23 37 13.15 ID U773XDMGo [10/11] 姫子「いたっ!?」 京太郎「……」フラフラ 姫子「ちょっ、ぶつかっておいて!」クルッ 京太郎「……」ズルズルズル 姫子「……?」 謝罪の一言も無い京太郎に対し憤る姫子だったが、何か様子がおかしいことに気づく そもそも女子の大会に、あんな男子学生がいるものだろうか? 姫子「……うーん」 色々な思考が頭をよぎる しかし、下手に関わると余計なことになることは目に見えている 姫子「……放っておく、かな」 悩んだ結果、放っておくことにした姫子 自分を心配しているであろう仲間達を案じての決断だった しかし、この時既に姫子の体にはもう 姫子「あれ……なんか体がだるい気がすっと」フラッ ある 変化 が起きようとしていた 【新道寺 控え室】 ガチャッ 哩「ん? 姫子、もう大丈――」クルッ 姫子「ぶ……ちょ……」フラフラ 煌「姫子!? どうかしたの!?」バッ 姫子「あっ……」バターン 哩「姫子ッ!!!」バッ 姫子「……」ハァハァ それから数日の間、姫子は謎の高熱で倒れることとなる 全国大会の疲れだろうと、誰もが思った しかし、それは違う この、倒れ伏していた数日間 姫子だけが知る、自分が倒れた理由―― それは…… 54 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/02(日) 23 59 23.02 ID U773XDMGo [11/11] ~~アクセル1~~ 京太郎「それじゃあ、レッスンを始めましょうか」 煌「まずはどれからにします?」 はやり「時間はたっぷりあるし、全部回れそうだねっ☆」 京太郎「それじゃあ容姿から順にやりましょう」 宥「うんっ」パァァァ 玄「おまかせあれっ!」ニコッ 姫子「それじゃあ見学させて貰うばい」 京太郎「ゆっくり見学してくださいね」 姫子「うん……」チラッ いつもの容姿訓練を始める為に、カーテンを閉め始める宥と玄 しかし、そこに姫子が割って入る 姫子「え? なんで隠すと?」 宥「え?」キョトン 玄「??」 京太郎「なんでと言われても、いつもそうだから……」 姫子「は?」 久「そういえば、いつも完成した姿しか見てなかったわね」ハテ 菫「ああ。いつの間にかかっこよくなってたな」ウンウン ソウソウ キョウタロウクンカッコイー スバラッ ワカー! 京太郎「あの、何か問題が?」 姫子「そもそも、完成したのをあれこれ言って批判するより、経過で指摘した方がよかと思う」ダンガンッ 宥「そ、そうかな?」 姫子「それにこれだけ沢山の人がいるんやったら、アイデアもそれだけ出ると思うんやけど」ロンパッ コトダマバキューン! 一同「……」ジィーッ 姫子「あ、えっ? ご、ごめんなさい素人がこげな生意気――」アセアセ 一同「確かにっ!!」ピカァーン 姫子「へ?」 55 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/03(月) 00 10 27.93 ID EzbzGaNpo [1/14] 姫子「へ?」 久「そりゃそうよね、どうして今まで気付かなかったのかしら」 透華「完全に結果にダメだしするスタイルだけでしたわね」 はやり「ビフォー アフターでワクワクしてたし☆」 菫「そういった浮ついた気持ちで、効率を下げていたのか……くっ」 煌「これまでは役目をきっちり分けたせいで、任せっきりになっていましたね」 ナルホドー キヅカンカッター 霞「むしろ、何かのジョークなのかと思っていたわ」 明華「右に同じく」 エラブリヤガッテー! シンイリガー! アラ、ヤルツモリ? マァマァ 京太郎「姫子、ありがとうございます」 姫子「い、いえ。私はそげん大したことしとらんし」アセアセ 京太郎「あはは、照れてます?」クスクス 姫子「むぅ……//」 京太郎「じゃあ。姫子のアドバイスも活かしてレッスンを始めましょうか」 宥「そ、それじゃあメイクします」ガチガチガチ 京太郎「? どうかしたんですか?」 宥「み、見られてるとその、緊張して……」ガチガチ 京太郎「何言ってるんですか、宥さんのメイクは一流なんですから」 宥「でもぉ……」ブルブル 京太郎「みんなに見せつけてやりましょうよ。俺達の、力を」ニカッ 宥「!! う、うん!! 頑張るっ!」パァァァ ヌリヌリ 久「こうして見てみるとこっちも緊張するわね」 透華「……少しは参考になればいいんですけれど」つメモ帳 美穂子「メモの用意は万全ですね」 宥「ここを、こうして……」 京太郎「(お、今日はいつもよりワイルドだなぁ。でも俺にはちょっと……いや、でも宥さんが選んだんだし)」 姫子「……」ピクッ 京太郎「(そうだ。俺は宥さんを信じなきゃ……)」 姫子「あ、ちょっと」スッ 宥「え?」 京太郎「?」 姫子「そこ、もう少し抑えてもいいと思うんですけど」 一同「!?」 56 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/03(月) 00 19 29.19 ID EzbzGaNpo [2/14] 宥「え? ダメ?」 玄「おねーちゃんのメイクにダメだしなんて、100年早いのです!」プンプン 姫子「ご、ごめん。でもそのメイク、かっこよかものの、京太郎にはやっぱい変……」 玄「そんなわけないよ! おねーちゃんのメイクは――」 久「私も、少しそう思ったわね」 透華「ええ。元がいいんですし、こんなに厚塗りはちょっと」 菫「私はあまり気にならなかったな」 はやり「これくらいの厚化粧は普通だぞっ☆」キャピッ 煌「うーん、どっちかといえば嫌ですかね」ウムム 美穂子「私もちょっと、嫌かしら」ウーン 霞「別にいいんじゃない? 濃いか薄いかでいえば確実に濃いけれど」 明華「普通に見えますけど、確かにやりすぎな気も」 ワイワイ 玄「ぐぬぬ、ありえないのです! みんなして美意識に欠けてるとしか……」ムキー 宥「あ、あのね! み、みんな!」 京太郎「宥さん?」 宥「実は、その……」オロオロ 一同「?」 宥「……自分でも、途中でダメだって気づいていたんだ」カァァァァ -―……―- ... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ヽ /..... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . \ /.... . . . . . . . . ヽ .... | | \ ヽ ヽ . . . ' | l ヽ ' ' . . .. / / /| l i i . .l /..../ !......〃/ .! l\ ヽ i | i l . .| ′ i |\ |.{ | ト ト、 \ / i | | | . .| | ' i 乂 ト{ |_、{ \ {__ 斗へ i | | | . .| | |l i ト { ` \. ヾ ヾ| l | | . .| | |l ハ ハ ___- 、___ ,、| |イ | . .| | |l / l } ´` ̄´  ̄´ .| | } l . . l | |l { i l | 、、、、 , 、、、、 | |/ i . . .l `O′ | l从 j 〃 ィ . . .l / j | | i > ` ′ . ィ /i | . . . l { / | | | |> < { | / / | . . . . l | { .从 Ⅵ |l r‐}`´ __ ノ }/ / / / | . . . . .l Ⅵ / ヾ { |l ノ ∧__∧ ∠ /_' / | . . . . . l /. \r‐ '〃/レ 〃ヽ 厶イ / /\_| . . . . . .l ' / ` 厂 ̄`r=く  ̄}/ / / ⌒ヽ . . . . l / / / 廴_ 八 { / / / V. . . l / ィ / く __ ノ 辷=- _〉/ / / V . . .l /〃 j / レ } /  ̄ ./ / / } . . . .l 玄「ぜーんぜんダメだよね。うん、私は分かってたよ!」ニコニコ 一同「」 59 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/03(月) 00 34 42.23 ID EzbzGaNpo [3/14] げ ん こ つ 玄「」シュゥゥゥゥ 宥「でも、みんなが見てるから言い出しづらくて……」ウルウル 京太郎「いえ。そこまで変じゃなかったですよ」 姫子「うん。あげな凄い化粧、初めて見たばい」 宥「ほ、ほんと?」パァァ 姫子「はい。だから、もっともっと凄いの見せてください」ニコッ 宥「うん、頑張る!」パァァァ そして、それからのメイクレッスンは順調に進んだ それぞれが自分の思うところを指摘し、話し合い 京太郎は今までに無い、新たな可能性を見出すこととなった! パーフェクトコミュニケーション!! 容姿が大きく上昇した! 京太郎「よし、次は歌唱力行きましょう!」 明華「では前回の続きから……」 姫子「……」ニコニコ それからはまさに 姫子「あの、今のですけど」スッ 姫子を中心にレッスンが進み―― 姫子「今の演技、少し変じゃなかですか……?」 気が付けばこの場の誰もが姫子の一挙手一投足に注目し 耳を傾け、次のアドバイスはまだかと待ちわびている 姫子「ばってんそいで……」 一同「はえー」 姫子「~~~だと、よくなると思う」 京太郎「確かに。そのとおりです、姫子!」 こうして、レッスンは無事に姫子の監修の元に終了したのだった 【総合結果】 容姿+5 歌唱力+5 演技力+5 雀力+5 これは、数々のレッスンにて能力の打ち止めを迎えつつあった京太郎にとって……劇的な変化であるといえる しかもかかった時間はたった半日 それも、やったのは全くの部外者 この驚愕の事実に、事務所のメンバーはただただ感心するばかりであった それが…… 姫子「(こげん簡単やっと、張り合いがなかねー)」フゥ 悪魔の策略だとも知らずに 60 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/03(月) 00 52 27.78 ID EzbzGaNpo [4/14] ~~レッスン終了後~~ こうして、途中に軽食をつまんだり休憩を挟みながらあっという間にレッスンは終了した 京太郎「ふぅ、疲れたぁ」ヘナヘナ 久「こっちまで熱くなっちゃったわ」フフ 透華「たまにはこういうのもいいですわね」 菫「たまにじゃダメだろう」アハハ 霞「それにしても、こんなにはかどったのは初めてだわ」 明華「はい。驚きました」 宥「うん。姫子ちゃんのお陰だね」エヘ 玄「95%は私とおねーちゃんの力だよっ」 煌「あ、うん」 それぞれに大小あれど、ほぼ全員がレッスンを終えて披露を抱えながらも今までにない充実感に打ち震えている みんなで力を合わせるという、考えは今まであった しかし、こんなに息を合わせられたことが過去にあっただろうか? それも、京太郎すらも気づいていない心情を代弁するかのように振る舞い、みんなを導くように指示を出す人間 そんな人物の存在が今まであっただろうか? いや、ありえない もはや相性がいいというレベルではないのだ まさに京太郎をプロデュースする為に産まれたかのように口を開く、動く人間 姫子「お役に立てて、嬉しかよ」エヘヘ それが、鶴田姫子という女だった はやり「竜華ちゃんが来て、みんなが元気になったら再開しようね」 京太郎「はいっ!」 久「でも本当に惜しいわねー。いい人材なのにー」ダキッ 姫子「っ!? べ、別に……そんなっ」ギリギリギリッ 透華「ええ。正直、驚いて言葉が出ないレベルでしてよ」 煌「うん、姫子にこんな才能があったなんて」 美穂子「まるでSOULCATCHERのカミネのように京太郎君の心を見ているようですね。まるでカミネのように」ペラペラ 菫「ああ。そっくりだ。まるで心が見えるようだ、まるでジャンプで好評連載中のあの漫画の主人公のように」ペラペラ 姫子「あ、あはは……(スケスケだから当然たい)」 おだてられながらも、姫子は機を待つ 最大のターゲットだる竜華が到着する前に、誰かが一言言うだけでいいのだ あの言葉を、誰かが…… 久「そうよねぇ。なんなら鶴田さん」 そして、その言葉ついに…… 久「プロデューサーでもやってくれればいいのに」アハハ 口に、出されてしまったのだ 64 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/03(月) 01 02 14.17 ID EzbzGaNpo [5/14] 姫子「え、ええ!? プロデューサー!?」 ここぞとばかりに大げさな反応を見せる姫子 慌てるな、タイミングはまだこの時ではない 久「あらやだ、冗談よ」フフフ 思った以上の反応に、久が満足げに微笑む 姫子「……(まだ、ここじゃなか)」ギュッ 焦る気持ちをぐっと堪える 次の言葉がでなければ、今までの下積みが無駄になる可能性があるのだが、慌ててもろくなことはない 純粋に機会を待つ それしか、今の姫子にできることはない 十分に取り入ったのだ 誰かひとりくらいは……次のキーワードを口にする筈 霞「あら、冗談だったの? 姫子「!?」 霞「私はアリだと思うけど」クスッ なんと、ここで援護射撃を出したのは予想外の人物だった 姫子「(なんば考えちょっと?)」チラッ 唯一、霞だけが自分のことを警戒していると姫子は踏んでいたが…… なんにしても姫子に都合のいい展開に転がることになった 姫子「ど、どういう?」アセアセ 霞「みんな見たでしょ? 彼女は凄く役にたつと思うのだけれど」チラッ 姫子「!!」 霞「……」ニヤリ 姫子「っ」ゾクッ その時、姫子は悟った この女は自分を助けようとしているのではない ただ、邪魔な竜華を退けるために……自分を利用しようとしているのだ 姫子「……」グッ だが、それでも問題は無い 最終的に目的が達成されるのであれば…… 久「ちょ、ちょっと! 冗談だって言ったでしょ?」 煌「そうですよ。大体プロデューサーは……」 宥「でも、別にプロデューサーでなくても」 玄「確かに強力な助っ人になりそうだよね」 美穂子「確かにそれは……」 久「美穂子まで!? 待ちなさい、私はそんなつもりで……!」 思わぬ風向きに慌てる久 そもそも、ほんの他愛ない冗談で放った一言なのだ それをこんな形で拾われることになるとは、夢にも思わなかっただろう 65 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/03(月) 01 15 28.23 ID EzbzGaNpo [6/14] はやり「でも竜華ちゃんよりは、レッスンをちゃんと見てたよね」 菫「ああ。彼女は少し、任せきりな部分があるからな」 久「それは、貴女達を信頼してるからで……!」 明華「でもそれで結果がでなければ意味は無いのでは?」 久「それとこれは話が別でしょ!?」 なんと皮肉なことであろうか 最初に冗談として放った久だけが、今や竜華の味方なのだ その他のメンバーは、みんなして姫子の加入を喜んでいる節がある それが、久にはとても恐ろしいことのように思えてならなかった 久「待って。落ち着きましょう、そもそも彼女は見学で――」 姫子「そ、そうです!」 霞「私は戦力になるかならないかの話をしているんだけど?」 久「っ!」ギリッ にらみ合う両者 そのあまりの剣幕に周囲は一斉に黙り込む そしてしばらくの沈黙の後、ついにこの男が口を開いた 京太郎「ちょっと、皆さんどうしたんですか?」 渦中の人物でもある、京太郎だ 最初はあまりの急展開に唖然としていた京太郎だが、ここに来て一番冷静な人物と化していた 京太郎「そもそも、姫子さんはまだ学生ですし。家は九州なんですよ?」 霞「あら、私もそうよ?」 京太郎「霞さんはもう卒業じゃないですか」 霞「ふふ、そうね」クスクス 菫「でも京太郎君。姫子の力は君も見ただろう?」 京太郎「そりゃ、今回は助かりましたけど……」ポリポリ はやり「なら、力を貸してもらうのも一つの手じゃないかな?」 宥「うん」 透華「まぁ、反対する理由はありませんわ」 口々にみんなが賛同の意を示す しかし、京太郎は真っ直ぐな瞳できっぱりと言い放つ 京太郎「俺は一生竜華さんのアイドルですし、プロデューサーを変えるつもりはありません」グッ 久「京太郎君……」 姫子「……」ギッギリギリギリギリ この返答は当然、姫子には読めていた だからこそ、次の一手が活きる 京太郎の優しさが、竜華を思いやる気持ちが…… あの清水谷竜華を殺す毒へと変貌するのだから 67 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/03(月) 01 29 01.50 ID EzbzGaNpo [7/14] 姫子「あ、あの! わ、私は……その」オロオロ 京太郎「姫子は悪くないですよ。だから気にしないでください」 姫子「でも、私が無理言って事務所に……申し訳なかよ」シュン 久「いいのよ。お陰で私達も色々と成長できたし」 煌「でも、一番成長したのは京太郎君かな?」アハハ 美穂子「そうですね。清水谷さんもきっと喜ぶと……」 その時、誰もが気づいた 一同「あっ……」 もし、竜華が知ってしまったら? 久「そ、そうよね……」 京太郎を急成長させた原因が、突然現れた少女だと知ってしまったら? 霞「……間違いなく、傷つくでしょうね」 その少女が、自分よりもプロデューサーに向いていると知ってしまったら? 京太郎「……」ギュッ 答えは火を見るよりも明らかだろう そして、それは……竜華にとって、とても残酷なことに他ならない 久「……」 それぞれ、沈黙するしかなかった まさかここに来て竜華に気遣いをすることになるだなんて 霞「……隠すつもり?」 最初に口を開いたのは霞 久「仕方ないでしょ」 次が久 煌「でも、こんな隠し事は……」 菫「確かに褒められたことではないな」 宥「でも、それは相手を思いやってのことだし、えと」 玄「うーん、難しいよぉ」 京太郎「お、俺は……」グッ 竜華に隠し事なんてしたくない でも、傷つく竜華は見たくない 京太郎は自分でも、何が正しいのか分からなかった そして、そんな京太郎の気持ちを揺さぶるように 姫子「わ、私……帰り、ます……」 遂に悪魔が動き出す 京太郎「姫子……?」 姫子「わ、私がいるからっ、みんな、困って、迷惑ば、かけて……わ、わたっヒック、わたしっ……」ポロポロ 京太郎「それは違います! だって、そんなの絶対、おかしいですって」スッ 姫子「京太郎……」 68 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/03(月) 01 39 34.88 ID EzbzGaNpo [8/14] 宥「そうだよ!」 玄「もう姫子ちゃんは立派な仲間なのです」 美穂子「そうよ、だから涙を拭いて」スッ 姫子「ず、ずびばぜん」ゴシゴシ 菫「全く、何も清水谷Pを首にしろとは言ってないんだ。別に一人仲間が増えてもじゃないか」ジロッ 久「そ、それはそうだけど」 姫子の加入を望むメンバーは、別に竜華を追い出そうとしているわけではない(ビックおもちを除く) しかし、どうしても久は姫子の加入に積極的になれなかった 煌「姫子、気にしないで」 姫子「……」 久「なによ、結局私が悪者ってわけ?」ムスッ 京太郎「久さんも悪くないですよ。俺、すっげー嬉しかったです」ポムッ 久「ふんっ……//」 霞「それで、結局どうするの? 話すの、話さないの?」 はやり「うーん、難しいね」 京太郎「そう……ですね」 一同「……」 再び一同は黙り込む 時計の針が止まったかのように、ゆっくりとした時間がじわじわと流れていく 姫子「……」 そして、この息の詰まるような長い沈黙こそが 姫子「わ、私にいい考えが……あっと」スッ 一同「え?」 鶴田姫子の、待ち望んだ瞬間であった 73 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/03(月) 01 56 23.58 ID EzbzGaNpo [9/14] 71 竜華の気持ち考えてーな 自分がコツコツとグレイモンまで育てたデータを次の日、他人にウォーグレイモンにされたんやで? 無論喜ぶだろうけど、大手を振りはしないじゃろうて 姫子の提案は、至って簡単なことであった 自分がレッスンに関与したことを、竜華に隠すこと そうすれば竜華は何も知らないで済むし 京太郎の成長が分かれば、きっと喜んでくれる そして自分はこれからゆっくり竜華に認めてもらえればいい それが、最終的な決断となった 京太郎「でも竜華さんに嘘は……」 唯一京太郎だけが不服そうだったが、他のメンバーの後押しもあり、渋々頷いた 宥「大丈夫、絶対に認めて貰おうね」 玄「私達にかかれば楽勝なのです」ドヤァ 久「ま、頑張りましょ」 霞「ま、好きにしなさい」 はやり「私達は午後のメニューを話し合っておくね」 明華「大丈夫ですよ。きっと」ニッコリ 姫子「えへへ」 こうして、いつの間にか姫子を竜華に認めて貰うという目的がみんなに芽生えた しかし、誰も気づいていない そもそも、姫子がなぜ竜華に認めて貰う必要があるのか? これではまるで姫子が事務所に入りたいと言っているのと同じなのだ だが、誰も気づこうとしない 姫子が元々その為だけに、この事務所に来たという事実に 姫子「清水谷さんと会うのが楽しみたい……♪」 久「大丈夫よ。いい人だから」ニコッ ワイワイ キャッキャ このわずかな間に姫子は竜華ほどではないにしろ、信頼を勝ち取ったのだ 姫子「(歯ごたえがなか……)」 京太郎の心を知り尽くし、どうすれば彼女たちが喜ぶのかを熟知している姫子にとって アクセル1のメンバーに取り入ることなど造作もないことであった 74 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/03(月) 02 05 15.10 ID EzbzGaNpo [10/14] ~~数分後~~ 過酷なレッスン、今後の話し合いも終わり……小休止を挟んでいる京太郎達 他愛の無い話やさっきのレッスンの話題で盛り上がりながら、のんびりと竜華を待つ その僅かな間にも……少しずつ、少しずつ姫子はみんなとの中を深めていった そして、とうとう彼女が到着する時刻となった トントントンッ ガチャッ! 竜華「みんな、今日もやるでー!!」バァァン 姫子「ばってん、やっぱり京太郎君を応援したいって……」モジモジ 久「いい子じゃない♪」フフフ 透華「この事務所に欲しいくらいですわねー」ヤッパリ 姫子「えへへ、嬉しかです♪」 キャッキャッウフフフ! ワイワイ 竜華「……え?」 宥「それでねその時玄ちゃんが……」アハハ 姫子「えー!?」プークスクス 菫「それは驚きだな……」 玄「おねーちゃんの言うことは大げさなのです!」プンプン 宥「えー? そんなことないよぉ」 玄「いいや、あれはそんなことなかった筈だよ!」 宥「むぅ!」 姫子「あはは、どっちでも面白ければよか。ばってん、仲直りの明太子やね!」サッ 菫「ほぅ、これはいい色だ」マジマジ 姫子「自慢の逸品たい」ニッコリ 宥「わーい!」 玄「えへへ、姫子ちゃん大好き。ずっといてほしいな♪」 菫「ああ、気に入った」ニッコリ ワイワイ キャッキャ メンタイコウマー! 竜華「……誰?」 話にヒートアップするあまり、中々竜華の到着に気づかないメンバー また、本来の目的を外れているようだ 75 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/03(月) 02 10 18.62 ID EzbzGaNpo [11/14] しばらく唖然とする竜華だったが、そこへ意中の京太郎が駆け寄る 京太郎「あ、竜華さん。こんにちは」ペコリ 竜華「京太郎君、あの子は?」 京太郎「ああ。煌さんと同じ新道寺の……」 竜華「新道寺……ああ、あの子や!」 京太郎の説明を遮り、思わず叫ぶ竜華 その声が聞こえたのか、サッと部屋に静寂が戻る そして―― 姫子「……あっ!」タタタッ 竜華「……」 姫子「鶴田姫子です」ニッコリ にこやかな笑顔で握手を求める姫子 それを見た竜華もつられて、同じように右を差しだしていた 竜華「清水谷竜華や」スッ ニギニギ 姫子「……」ニコニコ 竜華「……」 きまずい沈黙が流れる そもそも周囲の全員が二人をじっと見つめているのだから無理もないのだが 京太郎「もうみんなとは仲良くなりましたか?」 その沈黙を破るように、京太郎が話題を提供する 姫子「うん、みんな親切で嬉しかー」エヘヘ 京太郎「それはよかったです」ホッ 姫子「京太郎のお陰たい」ニッコリ 竜華「!?」 京太郎「いえ、姫子の力ですよ」 竜華「!?」 姫子「そげなこつある訳……//」カァァァ 二人のやり取りを目の当たりにして深刻なダメージを受ける竜華 そもそもどうしてこんな状況にあるのかが、理解できていないのだ 77 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/03(月) 02 17 19.28 ID EzbzGaNpo [12/14] 京太郎「~~~」アハハ 姫子「~~~♪」ニコニコ 竜華「……」 京太郎には悪気は無いのだが、いかんせん姫子が話題を振ってくるので答えざるを得ない それが結果的に竜華をスルーすることになるのだが……どうしようもない 姫子も竜華に話しかけづらいから自分に話しかけるのだろうと、京太郎は思っているし 実際には姫子は竜華とはあまり話したくなかった 無論、逆もまた…… 竜華「あ、あの京太郎く――」 美穂子「皆さんお茶が出来ましたよ」コトッ と、ここで給湯室から美穂子が顔を出す 勿論彼女にも悪気などは存在しない ただタイミングが悪かっただけなのだ 竜華「あっ……」 姫子「ありがとうございますっ」 美穂子「ふふっ、いいのよ」ニッコリ 煌「姫子、お茶菓子もあるからね」スッ 菫「なんなら、肩でも揉んでやろう」フフフ 宥「胴上げ!」 玄「どさくさにまぎれておもちを揉むのです」ワキワキ ワイワイガヤガヤ 姫子「あ、あははっ」 久「全く、少し浮かれすぎよ」ハァ 姫子「申し訳なかです」シュン 久「あら、いいのよ。普段からこんな感じだから」クスクス 姫子「へぇ……」 ガヤガヤガヤ 竜華「……むぅ」 別段、普通の光景であるのだが竜華にとってはいささかバツが悪い とは言っても、ちやほやされている姫子がちょっぴり羨ましいだけなのだが 78 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/02/03(月) 02 28 34.70 ID EzbzGaNpo [13/14] 竜華「はいはい、みんな!」パンパン 唐突に、竜華がみんなの注目を集める 一同「……?」 竜華「遊ぶのもええけど、今日からレッスン強化やったの忘れてへん?」 そうだ、これから自分達は頑張るはずだ そう竜華は息巻いてきた しかし、みんなの様子はどうだ? 煌「はい。分かってますよ」ニッコリ 久「ちゃんと頑張りなさいよー」ツンツン 京太郎「あはは、頑張ります」 宥「お茶飲んだら始めようね」 玄「結構疲れてるし、いい休憩なのですー」ポワーッ ホノボノー ワイワイ キャッキャ 竜華「なっ!?」ムカッ 竜華は知る由も無いが、京太郎は先程まで過酷な修行をしていたため、 この短期間で大きな成長を遂げている それゆえに、メンバーには余裕が出来ている それが、竜華には怠慢に見えて仕方がないのだ だからこそ次の竜華の一言が、飛び出してくる 竜華「せやったらちゃんとレッスンせんと!!」バンッ 一同「っ!」ビクッ さっきまでの特訓の疲れを癒そうとする面々には、少しカチンと来る言葉であった しかし竜華が知る由も無いことは重々承知しているのですぐにそんな感情も消え失せる 一同「……」ジィーッ どうしたものかと、一同が思案しながら竜華を見る それは「どう説明しようか?」という視線だったのだが、竜華にそんなことは分かるはずもない 竜華「あっ……(あ、あかん。ちょっと言いすぎてもうたかも)」ズーン そんな光景を見て、察しのいい煌と久は咄嗟に竜華の勘違いに気づく そして、慌てて弁明のことを紡ごうと口を開くのだが…… 煌「……あちゃー」ポリポリ 久「あのね、清水谷さ――」 バッ 京太郎「あ、えと。その、竜華さん。実は……!」アセアセ 姫子「そ、そう! ちゃんとレッスンせんと!」アセアセ 竜華「え?」 久「(京太郎君!?)」チラッ 京太郎「(すみません、でも、できるだけ竜華さんには……)」 気取られないようにする為に、なんとか話をはぐらかす京太郎 lここまで来た以上、京太郎も竜華を傷つけないように必死だった 158 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23 46 32.22 ID M0nQhRaao [2/3] 【前回までのあらすじ】 大切な仲間との間に生じた溝、決して埋まることの無い差 それを取り戻す為にアイドルになることを目指す京太郎は、数多くの仲間と出会い成長していく 竜華を初めとする、心強い事務所のメンバー 恋慕渦巻きながらも、確実に、少しずつ距離を縮めていく京太郎達 京太郎自身の成長もあり、アイドル活動は順調に進んでいるかのように思われていた だがしかし、そんな京太郎のアイドル活動を妨げるように魔の手が忍び寄る 自らの目的を達成すべく暗躍する霞 京太郎への執着の為、竜華を陥れようとする姫子 今、その毒牙が京太郎達の関係を蝕もうとしていた! そして、その波乱の幕開けは―― 【二ヶ月後 アクセル1】 姫子「竜華さん、お腹減らんと?」クゥー 竜華「腹減ったなぁ」クゥー 姫子「この辺に、うまいラーメン屋の屋台、来とるとよー」テコリンッ 竜華「ラーメンかぁ、行きたいなぁ」ギュルル 姫子「じゃけん、今夜行きましょうね!」エヘヘ 竜華「おっ、そうやな!」ぱぁぁ ワイワイキャッキャ! 霞「貴方も九州から大変ね」 哩「姫子の為なら、なんの苦でもなかとよ」ドヤァ 霞「そう、私も小蒔にちゃんと謝らないと……」シュン 哩「大丈夫やっと。石戸さんの気持ちはちゃんと伝わっとる!」 霞「えぇ、そうねっ!」ウフフ ワイワイキャッキャ 京太郎「……」 京太郎「えぇっ!?」ガビィーン なんかもう、勝手に解決してた 一同「??」 165 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23 53 47.77 ID M0nQhRaao [3/3] 京太郎「い、いやいや!! ちょっとおかしいでしょ!!?」 久「なによ京太郎くん、うるさいわね」 透華「誰のせいでみんな残業してると思ってますの?」ハァ 玄「あぁぁぁ!! 明日の収録の衣装決まらないよぉ!」 宥「うぅ、どんなメイクにしよう……」 はやり「勢いで行っちゃえ☆」 宥「うん! 京太郎君、今からテストしてもいい?」スチャッ 京太郎「え、ええ。別にいいですけど……」 ペタペタ 宥「すぐに済むからじっとしててね」ヌリヌリ 煌「ふふっ、今日も平和ですね」クスクス 京太郎「で、でも! あんなに意味深だったじゃないですか……!?」 なんかそれはもうドロドロしていて これなんの昼ドラだよ!? そういう空気だったハズだ! 久「いつの話してるのよ?」 竜華「そうやなぁ、この二ヶ月は本当に辛かったでぇ」ホロリ 姫子「うぅ、全部私のせいたい……」グスッ 竜華「何言うとるん!? アレは全部、能力のせいやって!」 姫子「でも……」 竜華「姫子のお陰で、うちも強くなれたんやし。むしろ感謝しとるんよ」ギュッ 姫子「竜華さん……」ウルウル 竜華「それに、悪いのは全部あそこのアホやしね」チラッ あそこのアホ「アホって言わないでくださいよ!!」ギャー! 宥「動かないでっ!!!」クワッ 京太郎「ひっ!?」ビクッ 宥「メイク中でしょ……めっ!」ゴゴゴゴッ 京太郎「」ガクガク 玄「おねーちゃんもこの二ヶ月で成長したのです」ホロリ 168 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/03(月) 00 06 03.66 ID fYW0AwTTo [1/8] 京太郎「うぅ、納得いかねぇよぉ」シクシク 衣「まったく、それでも衣を倒した男か」ヤレヤレ 京太郎「いえ、そう言われても……」 小蒔「ふふっ、京太郎さん。メイク中に泣いてはいけません」クスクス 京太郎「あ、はい。すみません」ペコリ 照「京ちゃんは泣き顔もイケてる(照だけに)」ホクホク 咲「そうかなぁ、私は笑ってる京ちゃんの方が好き!」 淡「私は別に京太郎のこと、好きじゃないし。その、お兄ちゃんとしてなら……いいけど」プイッ アハハハ! ダヨネー! キョウチャンハワタシノ! ミンナデワケアオウヨー! 京太郎「……」ギッギギギッ 天照大神+咲「……?」 京太郎「あ、あのー? 皆さんはどうしてここに?」 衣「やれやれ、これだからキョウタローは」ハァ 小蒔「あ、お夜食ですね!」トテトテ 照「おにぎりはおかかで!」 淡「私は明太子ー!」ワーイ 姫子「明太子!?」クワッ 哩「出番やっと、姫子!!」ガタッ! 美穂子「ふふっ、ではご用意しますね」ニコニコ ワイワイ! アタシコンブー! ウチハツナマヨヤナ! ハヤリンハシオムスビー! 京太郎「だから聞けよぉぉぉおぉ!!!」ドンッ 宥「……京太郎君?」スチャッ 京太郎「……お口にみっふぃー」キリッ 宥「よくできました」ナデナデ 京太郎「ウワヘヘ」ホッコリ 竜華「今日の京太郎君はいつにも増して変やなぁー」 京太郎「いえ、どうもここ二ヶ月くらいの記憶が飛んでいるようで」ウーム なんだろう、こう【過程】をすっ飛ばして【結果】だけが残っているような感じ なんなんだ、これ? 竜華「ちょっと寝ぼけとるんやな」 久「最近、レッスンやりすぎかしら」 霞「あ、小蒔ちゃん……」 小蒔「霞ちゃん。私はもう、気にしてないから」ニッコリ 霞「……うん、ありがとう」ギュッ 姫子「やっぱり部長と一緒が安心するたい」ギュッ 哩「ふふっ、都合のいい口やっと、姫子」 京太郎「うーむ、この」グヌヌ 169 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/03(月) 00 15 13.85 ID fYW0AwTTo [2/8] 京太郎「マジで何があったんだ……」 菫「説明しよう」キリッ 京太郎「あ、菫さん! 菫さんじゃないですか!?」 菫「ああ、私だ」 京太郎「あの、俺はこの二ヶ月の間に何を?」 菫「ああ。それはだな――」 ~~あらすじ~~ 姫子「てへへ、大活躍やっと!」ブイッ みんな「姫子カッケー!」 竜華「みんなのばかー、あほー! 京太郎君はうちのやー!」」ギャース! みんな「うぅ、竜華のばかー」 京太郎「けんかはやめてー!」 竜華「うち、もうやめたる!」 姫子「(わーい)」 京太郎「待ってください!」 竜華「!?」 京太郎「俺は竜華さんじゃなきゃヤダ!!」 姫子「!?」 京太郎「たとえ姫子がうんぬんかぬんでも、俺は、なんだかんだ竜華さんなんだ!」デーン 竜華「京太郎君……」ジィーン 姫子「ぐ、ぐぬぬぬっ」 京太郎「だから、ごめん」 姫子「う、うわぁぁぁん! 私だって、私だってー!」ビェーン みんな「どういうこったよ??」 姫子「実は――かくかくしかじか」 みんな「な、なんだってー!?」 姫子「だから京太郎は私といるべきやっとー!」 京太郎「でもおれは一人だけじゃなく全員と繋がりたいっ!(物理的にも精神的にも)」キリッ いけめぇーん 全員「」ジュンジュワァー パッキャーン 姫子「わ た し は し ょ う き に も ど っ た」 京太郎「やったぜ」 みんな「やっぱり京太郎君は凄い……//」デレデレ ~~~~~~~~~ 菫「これで大体半分だ」フフフッ 京太郎「」 173 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/03(月) 00 26 15.72 ID fYW0AwTTo [3/8] 竜華「あれは嬉しかったなぁ……//」エヘヘ 京太郎「……」アセダラダラ 明華「ふふっ、素敵です」 衣「やっぱりきょうたろーは凄いな!」 透華「まぁ、当然ですわね」フフン 小蒔「お慕いしています」カァァァッ 照「や京照ナンバーワン!」 淡「時代は京淡だって、それ一番言われてるから」 咲「京咲に決まってるよ……」 京太郎「それで、この人達は?」 菫「ああ。それは――」 【あらすじ 後編】 みんな「これからもがんばろー!」 京太郎「みんな仲直りできてよかったなー」ホッコリ 霞「おぉーっとそうはいかないわー!」 京太郎「な、なにぃ!?」 霞「私のモノになりなさい!」ドタプゥーン 春「なれなれー!」ドタプーン 京太郎「ぐわぁぁぁ、おもちにやられるぅぅぅ!」 小蒔「霞ちゃん、どうして!?」バァァン! 霞「ごめんなさい、でも恋は譲れないのよ!」デデーン ガチャッ 衣「おい! いつまで衣のフラグを先延ばしにする気だ!!」 透華「そうですわ!!」 ハギヨシ「お久しぶりです」フフッ 照「おなかすいた」 咲「遊びにきたよー」 淡「お兄ちゃーん!」 京太郎「なんかいっぱいキター!?」 ピシィィィン! 京太郎「はっ!? このメンバーは!?」 その時、京太郎に電流走る 京太郎「思い出したぞ!! オレはみんなと会ってる!」 一同「おぉー」 175 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/03(月) 00 33 13.06 ID fYW0AwTTo [4/8] 京太郎「みんな、ごめん!」 衣「許さないから衣と勝負しろ!!」 小蒔「私も、自分のチカラで京太郎さんを!」 霞「いいわ。負けた方が引き下がりましょう」 京太郎「この四人で打つのかー」 菫「同意と見ていいな?」サッ ハギヨシ「あ、あなたはミススミレ!?」 菫「では、対局開始ィー!」 京太郎「うぅ、みんな強くて勝てるわけねぇよー!」 照「京ちゃん、私の力を!」 咲「私のも!」 淡「お兄ちゃん頑張れー!」 ピカァーン!」 京太郎「イケメンフラッシュ!」 衣・小蒔・霞「」ジュンジュワァー 京太郎「激しい戦いだった」 衣「きょうたろー、まだお前を認めたわけじゃないぞ!」ドキドキドキ 透華「本音は?」 衣「また遊んでー!」ダキッ 霞「ごめんなさい、小蒔ちゃん。私が間違ってたわ」シクシク 小蒔「霞ちゃん……」ウルウル ガシッ! 京太郎「やったぜ」 一同「やっぱり京太郎君はすごい」キュンキューン ~~~~~~~ 菫「とまぁ、こんな感じだ」 京太郎「」 菫「あと、もう私より強いから」 京太郎「え?」 菫「京太郎君は、もう……」ブルブル 京太郎「……」 菫「わだっ、わだしよりぃ、づよい……のぉ」ボロボロッ 京太郎「(まさかのガチ泣き!?)」ガビィーン 菫「うぐっ、ぐすっ……うわぁぁぁ」ズビィー 179 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/03(月) 00 44 10.85 ID fYW0AwTTo [5/8] 菫「うわぁぁ……」シクシク 照「よしよし」ナデナデ 淡「もー、しょうがないなぁ」ポンポン 京太郎「……いつのまにそんな状況に」ビクビク なんか気づかない間に仲間内の崩壊と、過去の因縁の両方を終わらせてしまった な、何を言ってるのか分からないかと思うが―― 久「姫子の一件で私達もスキルアップしたし、この二ヶ月は本当にあっという間だったわね」 煌「でもこうして最高のスタッフィングで望めるんですから」フフフ 京太郎「え?」 竜華「なんや、さっきからそれでみんな慌ただしくしとるんよ」 京太郎「??」 望む? 望むって一体何に望むだっけ? 美穂子「若、明日は待ちにまったあの日ですよ」 京太郎「あの日?」 一同「……」ニィッ みんなが微笑みながら俺を見ている その指差す先は、カレンダーだ 明日は日曜日 予定はどっかのステージで…… 京太郎「あ、あぁぁぁっ!!」ガタッ 竜華「さぁ、派手に決めたるで!」 京太郎「そうだ、思い出したぞ……」 いよいよ明日は!! ガチャッ 社長「やぁ、諸君! やってるかね!」 京太郎「社長!」 社長「ふふ、明日は頑張ってくれたまえ」ポンッ 京太郎「……はいっ!」 そう、明日の仕事――それは 京太郎「仮面ライダーブレイド! 第一話試写会だ!!」デェーン 一同「Exactly!」 つ づ く 186 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/03/03(月) 00 58 57.33 ID fYW0AwTTo [7/8] 【お ま け】 和「……」ムスッ 京太郎「ん? どうしたんだ和?」 ,、 ─ - _ ┌ -/ ┌ Y´ 7 { ./ / ヽ V } } ,Y 1 l lj ! !V } Y' `く く ! ィ, N升卅从卅代ノ;イト' `ヽN 〔厂 ' 〔厂 l | l i| '、 ノ 1 ト、 /jj `ー ニ ‐,´ l | ヽヽ 〃/ レ ´ .{ } . . Y l| l V V { ト ;\i / / ∧ l { ハ l !\>< ∧/ } 〉 V 1Y 〉く } | ./′ Y{ / i j |'′ | ヽ { l 〈 | | { { l { | 和「いえ、別に」フイッ 京太郎「何を怒ってるんだよ」ヤレヤレ 和「……私だけ」ボソッ 京太郎「?」 和「私だけ、今回出番がありませんでした」プクーッ 京太郎「……ぷっ」 和「なっ?! なんで笑うんですか!?」ポカポカ 京太郎「あはは、だって、そんなにむくれてるからもっと重要なことだと思ってさ」 和「うぅっ……どうせ大したことじゃないですけど」シュン 京太郎「なぁ、和」 和「……なんですか?」ズーン 京太郎「よかったら、だけど。飯食いに行かねぇか?」ポリポリ 和「っ!」バッ 京太郎「……//」プイッ 和「は、はいっ!!」パァァァ ,>─. .──- .ィ─-、._ __┌.、/ \/ | | ∨′ . . . ', }. ,ゝ / ト、 ∨ ゙i { / ,.! ! ! . .| .| | | ', ! ! } ',;;;;ィ゙ ヽ ! .{ { | | | 」| .| | ィ‐十ト| | } } \ / |/{ |.!.| {斤人|ヽj\| .レ゙リリル ノ ィレ′ ヽ .{',从|レィ==、 ィ==x .リ/ |」| ├┤| 沁 ノ/ ! えへへ…… | . .|',| 人 r─‐┐ ハ/ / | | . .| | |> , `.-- ' ,∠// /! | | . .| | . |ィ‐=_,,} ー {.__//゙ /_.| i| |... | | ! リ.| {_ __.//゙ / ヽ!| | . .| .| ! / /_,ヽ.∠ィ'/ /─=|| | . .| .| / /─'、,..ィ‐-、_,..| | |_ || | . .| .i! ../. . . . | ∨ ゙< 小. 京太郎「(やっぱ和はかわええー……)」キュンキュン カンッ!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/5692.html
2 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 03 06 31.56 ID nMj5ecD1o [2/3] 【須賀京太郎】 <アイドルランク>(ファン人数) Fランクアイドル(0~1000) <容姿> B(51) <雀力> G(6) <歌唱力> F(10) <演技力> E(23) <特技> タコス作り <担当> 清水谷竜華(プロデューサー) 花田煌(マネージャー) <アイドル経歴> 雑誌特集 |. G | F | E | . D |. C | . B |. A | . S | SS |SSS―――┼―――――――――――――――――――――――――容姿 |lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll雀力 |llllll歌唱力|llllllllll演技力|lllllllllllllllllllllll <須賀京太郎のファン> 宮永照 弘世菫 宮永咲 蒲原智美 愛宕洋榎 愛宕絹恵 江口セーラ 27 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 21 12 47.89 ID s9LCEacQo [2/18] 【白糸台 京太郎の教室】 ワイワイガヤガヤ キャー! キョウタロウクゥゥゥン! ダイテェェェ! イヤァァァン! 京太郎「」モミクチャ 淡「まーたやってる」ムスッ ガラガラ 煌「京太郎君、お弁当を……あら?」 淡「やっほー煌ー」 煌「これはどういう状況なんですか?」 淡「知らない。タローに聞けば?」 京太郎「ウボァァァァ」 煌「とても聞けそうにないですね」 淡「しょうがないから、お弁当は私が食べてあげる!」 京太郎「フジャケルナ!ソンナコトシタラ! クサマヲムッコロス!」 淡「なんて言ってんの?」 煌「やっぱり演技力も鍛えないと……」 ガラガラ 照「京ちゃんのピンチの匂い……」キラーン 京太郎「アイエエエエ!! テルサン!? テルサンナンデ!?」 照「万象一切灰燼と為せ……」ゴゴゴゴゴッ 京太郎「う、うわぁぁぁぁぁ!?」 照「はぁぁぁぁっ!!」ツモッ!! ドゴォォォォオンン! ウワァァァ! ギャァァァア!!! 京太郎「」 淡「わーお」 煌「」 照「……ふぅ」ドヤッ 安価↓3 1 麻雀部に行く 2 今日は事務所に行く そのレスのコンマが50以上で久がいる 3 まっすぐ家に帰る そのレスのコンマが50以上でまこがいる 37 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 21 25 09.35 ID s9LCEacQo [3/18] 【白糸台麻雀部】 京太郎「酷い目にあった」ズーン 菫「いや、だからと言って麻雀部に来られてもな」 京太郎「今日はオフなので、見学でもしようかと」 菫「それは構わないが、君がいると部員が……」チラッ キャーキャー! スガクンダワー! ステキー! ワタシノアソコヲツモシテー! 誠子「あーもう、滅茶苦茶だよ」 堯深「こんなんじゃ部活にならないんだよ」ドンッ 京太郎「ひぃっ!?」 照「二人共そこまで。冗談でも京ちゃんに危害は許さない」ギロリ 堯深「練習します」キリッ 誠子「さぁ、打とう!」キリッ 淡「何で漫才してんのー?」 ワイワイガヤガヤ 京太郎「あれ、でもそう言えばなんで照さんと弘世さんが?」 菫「私も照も受験とは無縁だからな。こうやって時間のある時に後輩を鍛えてるんだ」 照「鍛えてる(照だけに)」 京太郎「はえ~」 菫「そういえば、須賀君は清澄の麻雀部だったな」 京太郎「!!」 菫「全国優勝するくらいだ。君はどれくらい打てるんだ?」キョウミシンシン 京太郎「……」ダダダダッ! 虎姫「「「「「!?!?!?」」」」」 京太郎「とぅっ!」→窓の外 虎姫「「「「「うあぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」」 誠子「フィッシュ!!」シュバッ ギュルル!! シュバッ! 京太郎「」ブラーンブラーン 誠子「ふぅ、危なかった」アセアセ 菫「よくやった!」 淡「び、びっくりした……」 照「」キゼツ 京太郎「うぅっ……」グスグス 51 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 21 36 04.03 ID s9LCEacQo [4/18] 49 飛び降りたの2~4階からやで (数十分後) 菫「なるほど。雑用のやりすぎでルールを……」 京太郎「お恥ずかしながら」メソメソ 堯深「清澄、恐ろしい……」 誠子「優勝の裏側にはそんな背景があったんですね」ドンビキ 淡「ルールも覚えてないとか、バカじゃん」プークスクス 菫「お前は黙っていろ」ペチッ 淡「あー! いったぁー!」プンプン 京太郎「いいんですよ俺なんて……カスみたいなもんですから」エグエグ 菫「須賀君、そんなことはない。麻雀は努力すればすぐに強くなれる」 京太郎「そうでしょうか……?」 菫「ああ。そ、それに……」モジモジ 京太郎「?」 菫「あ、あくまで君がよければ、だが……その」ユビサキモジモジ 誠子「何アレ?」 堯深「恋する乙女?」 淡「うえー、気持ち悪ーい」 京太郎「弘世さん?」 菫「わ、わわ私が君にレッスンしてあげようか!?」カァッ 京太郎「え!?」 照「!!」キュピーン 京太郎「え、今……」 菫「ど、どうかな?」ドキドキドキ 京太郎「……」 選択安価↓3 1 京太郎「ありがたいお話ですが……」 (何も無し) 2 京太郎「はい! 是非お願いします!」 MSSS(麻雀コーチ、シャープシューター菫)の誕生や! 71 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 21 46 36.12 ID s9LCEacQo [5/18] 京太郎「はい! 是非お願いします!」 菫「!!」 京太郎「プロ入りする人に教えて貰うなんて、こんなチャンス滅多にないですから!」 菫「須賀君……」ジィィン 京太郎「へへ、強くなってみんなをビックリさせてやらなきゃ」 菫「須賀君、こ、これからは指導する者と教えられる者になるんだ……」ブルブル 京太郎「?」 菫「だから、その……これからは苗字ではなく、その……」 京太郎「これからよろしくお願いしますね、菫コーチ!」ニコッ 菫「」バタンッ 誠子「弘世先輩ぃぃぃぃい!!」 淡「なんてことを……」ワナワナ 照「待った! 教えるなら私が適役!」 堯深「魔物達は座っていてください」 京太郎「だ、大丈夫ですか?」 菫「あ、ああ。少し刺激が強かった……」フラフラ 京太郎「???」 菫「で、では早速ネトマでもしながら……ルールを説明しよう」 京太郎「はい!」キラキラ 照「私だって」ズーン 淡「……」ムカムカ 誠子「修羅場だね」 堯深「うん、修羅場」 ガラガラッ 煌「遅れましたー!」 照淡「」ズーン ______ / . . . . \ / /. . ∧ . . . い ? |│ 八| |/| . | ト、 人|∨ h h⌒Vノ. 、 はへ?. /. ∧| U U < . . } {. . 乙ゝ ヮ ィ乙__,/. \_>  ̄了¨\ 84 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 21 56 14.19 ID s9LCEacQo [6/18] 【ネトマ中……】 菫「とりあえず、基本的なルールはこんなところか」 京太郎「うわぁ……なんだか思い出してきました」フンフム 菫「では早速自分で打ってみようか」 京太郎「え?」 菫「自分で打ってみるのが一番いいさ。大丈夫、分からなければ私がサポートする」スッ 京太郎「(す、菫さんが近い……それに、なんだかいい匂いがする)」ドキッ 菫「まずは実力の近い初心者を相手に……」サラッ 京太郎「(髪も綺麗だし……やっぱり菫さんは美人だよなぁ)」ドキドキ 菫「? どうかしたのか?」キョトン 京太郎「い、いえ! 早く打ちましょう!」アセアセ 菫「ああ、そうだな」クスクス 淡「……」 照「……」バリボリバリバリボリバリボリ 煌「いい雰囲気ですねっ! すばらっ!」ワクワク 誠子「どこをどう見たらそうなるんですか?!」 堯深「麻雀部員ですが部内の雰囲気が最悪です……っと」カタカタカタカタ 菫「さぁ、始めるぞ」 京太郎「はい!!」 コンマ安価↓3 00~29 大惨敗!! 失敗 +1 30~89 惨敗!! 成功 +3 90~99 負け!! 大成功 +5 105 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 22 03 00.08 ID s9LCEacQo [7/18] 【ネトマ 初心者ルーム】 京太郎「……ここは、こうかな?」カチッ 菫「あっ、バカ!」 京太郎「へっ?」 kaorin:あ、あの……ロンです ピピピッ 大三元 京太郎「」 菫「これは酷い」 京太郎「つ、次の相手を……」カチカチ 菫「ああ、この相手は初心者のようだ」 京太郎「よし、頑張るぞ!」カチカチ komaki:それ、ロンです ピピピッ 九蓮宝燈 京太郎「」 菫「なぜだ!? さっきまで全くの素人だったのに!?」ガビーン その後―― maho:ロンです! ピピピッ 四槓子 京太郎「ふわぁぁぁぁ!?」ガクガク 菫「う、うぁぁぁあぁ!?」 京太郎は素人連中(鬼)にカモられるのであった…… 京太郎「」ピクピク 菫「」ピクピク 雀力がちょっぴり上昇した! 122 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 22 14 03.89 ID s9LCEacQo [8/18] 【三十分後】 京太郎「お、俺はゴミ屑なんだ、生きていちゃいけないんだ……」ブルブル 菫「いや、今の連中は恐らく初心者狩り……恐らく初心者を装った上級者だろう」 京太郎「そうなんですか?」 菫「(そういうことにしておかないと)」コクリ 京太郎「じゃあ、もう一度……」ワナワナ 菫「まぁ、待つんだ。ネトマはもうやめよう」 京太郎「え?」 菫「次は実際に打ちながら指導する。亦野!堯深! 手伝っ――」クルッ 誠子「」チーン 堯深「」チーン 照「今二人はお昼寝中。だから私が手伝うべきだと思う」ニコニコ 淡「しょうがないねー」ニコニコ 菫「」 京太郎「」 照「さぁ、打とう?」ニコニコ 淡「早くしよーよー!」 菫「お前達、ちゃんと加減できるのか?」 照淡「「もちろん」」ドヤッ 菫「……じゃあ、打ってみるか」 京太郎「は、はい!」カチコチ ジャラジャラジャラ 菫「わからないことがあれば、後ろの煌に聞くといい」 煌「任されました!」フフン 京太郎「お、お願いします」 菫「では、配牌からだな」カチッ 京太郎「……」ズズズッ 煌「!!」ドキッ コンマ安価↓3 ゾロ目で大勝利! 00~29 大惨敗!! 失敗 +1 30~89 惨敗!! 成功 +3 90~99 大勝利! 大成功 +5 141 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 22 26 44.46 ID s9LCEacQo [9/18] 123 ホンマやね 次から修正します ジャラジャラ ポワァァァ 京太郎「ん? 咲、照さん……?」ピクッ 菫「???」 京太郎「なんだ、この感じ」ゾワゾワ 菫「!?」ゾクッ ズズズズズッ 菫「(この悪寒はなんだ……?)」ブルブル 照「(これは……あの日と同じ!?)」ドキッ 京太郎「何か……来てる」スッ 菫「一体、何が…!?」 淡「はーい! ツモ!!」パタン 菫「……」 照「……」 淡「わーい! やったー!」 京太郎「あれ?」 菫「おい、加減しろと言っただろ!」 淡「えー? そうだったっけ?」キョトン 京太郎「あー、おしかったなぁ」パタン 菫「淡アウト、煌イン」プンプン 淡「そんなー!」ガビーン 煌「(い、今の配牌……もし、大星さんが上がっていなければ)」ビクッ 京太郎「折角鳴きまくってトイトイ狙おうと思ったのに」 菫「対子が多かったのか?」 京太郎「そんなとこです」ハァ つ 四暗刻イーシャンテン パタンッ 煌「今のは……一体?」ブルッ その後、京太郎は菫さん達の指導によりなんとかルールを把握仕切ることが出来た。 ただし、それ以降京太郎の配牌がよくなることは無かったとか、なんとか 雀力が上昇した! 雀力がFになった!! 京太郎「やったぁぁ!」ピョイン 151 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 22 42 53.04 ID s9LCEacQo [10/18] 京太郎「よし! これからもバンバン打つぞー!」イェーイ! ガンバッテェン スガクンファイトー! イヤァァン! 菫「飲み込みは悪くないが……才能は並と言ったところか?」フム 照「……」 尭深「?」 誠子「どうしたんですか?」 照「東一局、京ちゃんの本来の力が戻りかけていた」 菫「本来の力?」 照「……でも、どうして急に?」ウーン 誠子「気のせいじゃないですか?」 尭深「そんな感じは特にしなかったような」ウーン 菫「確かに、あの時感じた違和感は……」 煌「……」 淡「ナイナイ、有りないって」 京太郎「わーいわーい!」 【少し時を遡って 龍門渕】 ピシィィィン! 衣「ん?」ピクッ 透華「衣? どうかしましたの?」 衣「……気のせいか」 一「???」 【同時刻 永水】 カタカタカタ 小蒔「ふぅー」 ピキィィィン! 小蒔「ふぇっ!?」ビクッ 霞「……姫様?」 小蒔「……また、あの懐かしい感じ」ギュッ 初美「??? まるで意味が分からないのですよー?」キョトン 霞「……」 161 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 22 53 22.97 ID s9LCEacQo [11/18] 【同時刻 清澄】 ワイワイ ガヤガヤ ネーネーミヤナガサーン イッショニカエロウヨー 咲「う、うん」 キャー! ヤッタ! アノミヤナガサントカエレルンダー! キャー! 咲「……京ちゃん」ウツムキ ピキィィィン! 咲「あっ、この感じ……」 ドウシタノ? ハヤクイコウヨー 咲「……ふふっ、京ちゃん頑張ってるんだ」クスッ 頑張ってね、京ちゃん。 私も……頑張るから! 【清澄 職員室】 教師A「あの須賀が、こんな雑誌にねぇ……」 バサッ 教師B「……まぁ、面だけの男でしたから」アハハハ 教師A「……」ニヤリ ガラガラッ 教師A「ん?」 教師B「なんだ竹井か? どうした?」 久「……」テクテクテク 【アクセル1】 竜華「次の仕事は……」 プルルル プルルル 竜華「んーっと」 プルルル プルルル 竜華「あーもう、おじさーん! 電話鳴っとるで!」 社長「ああ、ごめんごめん。事務員の子が産休に入っちゃってね」ガチャッ 竜華「ああ、あのピヨちゃんとかいう」 アー、ハイハイ ソウデス デハヨロシクオネガイシマス デハ、シツレイシマス ガチャッ 社長「まさかプロデューサー君を食べてしまうとはね」ハハハ 竜華「恐ろしいこともあるんやな……」 177 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 23 05 21.99 ID s9LCEacQo [12/18] 【翌週 白糸台 京太郎の教室】 ザワザワ 京太郎「大分静かになったなー」ホッ 淡「顔に反応してるだけの奴なんて、そんなもんじゃない?」アキレ 京太郎「そうだよなぁ……」 淡「何ー? モテなくなってショック?」キラキラ 京太郎「ちげーよ。顔以外も鍛えないとなって話だよ」 淡「ふーん? 結構考えてるんだ」 京太郎「当たり前だろ。俺が目指すのはトップアイドルなんだから」 淡「先の長い話になりそうだねー」 京太郎「いいから黙って見てろよ」ムスッ 淡「……」 京太郎「ん? どうした?」 ´ \__ / マ三三三三三三ニ=- / / \ ∨ /⌒> 三三三ニ=- ,′ ヽ \三三三ニ=- / _/ │ ∧ . | ニ二 -=ニ\三三三ニ=-. / / /│ '| |\ . . i |\  ̄`丶三三三 __/ / / │/│ | . |\ . | \三三 _/´/ / /| \| | | | |│ . | 八 ー―‐=ニマ三\ マ三 厂| |∨// 人 レl | ト-| | |│ . │ \ \ `マ三) }三__,,... -┤│レ/゙∨ /\l |_|斤テ外八 ^ト--|/--│ ー=ニ二 `マ /_三 ││|{ {. / ∧ンリ 乂ツ \|斗テ外、.| 卜、 丶、______ く_三三 | ∨\八 { / Y / / , 乂)ツ 》│ | /\ \≫==≪\ マニ三__,,,... -‐ヘ_ \,,>\∨廴_,人 / / / リ│ │ >ー──=ミ〃 `ヽ∨ニ三  ̄ \__,)) ヽ ∠/_7 イ /⌒)丿 \_ノ{ -‐~‐- }ノ三三 ≧=‐ -=≦ / ∧|/ / ,.二二二二∨|\___/| ̄ -= / / 厂∨ / -――=マ 〉| | ((⌒´ ∨ 〈 ∨/l. │ `ーヘ ∨| │ `、 ヽ、____丿 \ \ 淡「……ねぇ、思い出した?」 京太郎「ん?」 淡「…………カメレオン」ボソッ 京太郎「いや、覚えてるぞ」 淡「っ!!」ガタッ 京太郎「この間のアレだろ? お前、本当にバカだよな」ハハハ 淡「……」ゴゴゴゴッ 京太郎「あ、淡?」ビクビク 淡「死んじゃえタロー!!」バキッ! 京太郎「なんでっ!?」ガビーン 安価↓3 1 麻雀部に行く 2 今日は事務所に行く そのレスのコンマが50以上で久がいる 3 まっすぐ家に帰る そのレスのコンマが50以上でまこがいる 196 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 23 13 46.76 ID s9LCEacQo [13/18] 194 ご名答。 あぁ~早く部長とロッカーしたいんじゃぁ…… 【芸能事務所 アクセル1】 ガチャッ 京太郎「おはようございまーす」 煌「おはようございます」 社長「おー、よく来たね」 竜華「学校お疲れさん。アイスティーしか無いけど、ええか?」 京太郎「あ、ありがとうございます」ゴクゴク 煌「すばらっ!」ゴキュゴキュ 社長「そういえば須賀君。君のアイドルランクが上がっていたよ」 京太郎「え? アイドルランク?」 社長「言うなれば、アイドルの格のようなものさ。それが上がる程、君はトップアイドルに近づく」 京太郎「そうなんですか……」グッ 竜華「まだまだ駆け出しやからな。これからはもっと上を目指さんとな」ナデナデ 京太郎「は、はいっ!」 選択安価 ↓3 まずはアルファベットだけ選んでください A営業に行く(実力により成功率上昇) レコード会社 ドラマオーディション 麻雀イベントに参加 B仕事する(仕事を成功させれば営業が増えます) グラビアの仕事 Cレッスン 各種パラメーターを上昇させます 206 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 23 19 19.49 ID s9LCEacQo [14/18] 竜華「今日は久しぶりにレッスンや」 京太郎「おーっ!」 煌「普段家で練習している成果をここで見せましょう」 社長「実に楽しみだ」 京太郎「ところで、今日は何のレッスンをするんですか?」 竜華「ふふ、今日は……これやで!」バーン 京太郎「こ、これは?!」 煌「!!」 選択安価 ↓3 1 容姿 2 雀力 3 歌唱力 4 演技力 217 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 23 25 24.81 ID s9LCEacQo [15/18] 竜華「演技の練習や!」デーン 京太郎「おぉぉぉ!」 煌「すばらっ!」 社長「どうやら、私達の出番のようだね」 ひのちゃま「ふふふ」 声優陣「……」ゴゴゴゴッ 京太郎「だけど、どうして演技の練習なんですか?」 竜華「ふふ、実は今度……ドラマのキャスティングオーディションがあるんや!」 京太郎「な、なんだってー!?」ガビーン 煌「もしかしてそれを京太郎君に?」 竜華「せや。主演は無理でも、なんとか端役にはねじ込んたるで!」 京太郎「うぉぉぉぉ!! 燃えてきたぁぁぁぁ!!」メラメラ これで、今よりも目立つことができる! そうすれば……!! 京太郎「俺、頑張ります!!」 竜華「じゃあ、早速練習やで!!」 京太郎「はいっ!!」 コンマ安価↓3 ゾロ目で大成功! 00~29 失敗!! 失敗 +1 30~89 普通!! 成功 +3 90~99 大成功! 大成功 +5 248 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 23 30 31.55 ID s9LCEacQo [16/18] 高コンマも出せないの? そんなんじゃ甘いよ このように稼ぐのだ! ハァッ! 京太郎「んあー!」 ひのちゃま「違うよ、もっとお腹に力を入れて」 京太郎「んんんぁぁあああー」 てらしー「下手くそが! そうじゃねぇよ!」 京太郎「んんんまぁぁぁぁ!」 のんたん「そうそう、その調子!」 だいちゅう「頑張って!」 ワイワイ ギャーギャー 竜華「基礎力は伸びとるようやな」 煌「しかし、まだまだ実戦で使えるレベルじゃないですね」 社長「うーむ、このペースで果たして間に合うかどうか」 京太郎「あめんぼあかいなあいうえお!」 くろださん「もっと気合を入れるんだ」 京太郎「はい!!」 演技力がちょっぴり上昇した 266 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 23 38 58.30 ID s9LCEacQo [17/18] 257 育成メインじゃないんだけどなぁ 分かった。なんとかしてあげましょう(慈悲の心) チョイトキュウケーイ ウイー 京太郎「はぁ、疲れた」 竜華「京太郎君、頑張っとるやん。偉いで」ナデナデ 京太郎「ありがとうございます」エヘヘ 煌「本当に頑張っていますからね」ヨシヨシ 京太郎「へへっ、やーりぃ!」 てらしー「調子のるな、アホ!」バチコン 京太郎「いだっ!?」 てらしー「デレデレしやがって、もう少しシャキっとしろ」プイッ 京太郎「す、すいません」 竜華「なんやのアイツ」ムスッ ひのちゃま「素直じゃないんだよ。許してあげて」アハハ 京太郎「頑張らないとな」ギュッ サイカイスルヨー ジュンビシテー 京太郎「はいっ!」 コンマ安価↓3 ゾロ目で大成功 00~09 失敗!! 失敗 +1 10~79 普通!! 成功 +3 80~99 大成功! 大成功 +5 292 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/27(火) 23 50 25.23 ID s9LCEacQo [18/18] 社長「ん? 代理人のご到着かな?」 くろださん「いや、助かったよ……あっはっは……学校の方はいいのかい?」 社長「ふん、なんだ学生か」 京太郎「なんだ……貴族か」 社長「若者はいいな、時間がたっぷりある。後悔する時間が」 京太郎「……」 社長「名は?」 京太郎「ル●ーシュ・ランペルージ」 のんたん「おいおい、いっくらなんでもこりゃ勝てないって! なぁ?」 京太郎「リヴァ●、次の授業に間に合うには、何分後にここを出ればいい?」 のんたん「ああ、飛ばせば20分ほどで」 京太郎「なら、帰りは安全運転で頼む」 のんたん「はぁ?」 京太郎「9分で済む。マスター、例の件は?」 くろださん「分かったよ、話はつけとく」 社長「9分? 一手、二十秒だぞ?」 京太郎「十分……」 社長「ん キングから? はっはっはっはっは!」 京太郎「……フッ」 / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\ / . . . . . . . / . . . ./ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .|. . . .\ /ヘ / . / . / . ./ . / . ./ . . . ./ . . . // . .l| . .ヽ. . . .l . . . . .} / ヘ , / . / . .{ . ./ . / . .// . . / . . . .// . .// . . . | . . . .| . . . .l /_,. ‐''´./ // ./l| . .|/ . / . .// . . / . . . .// . . //,'ヽ . ∥ . . | . . . .l| {\/ / // . l| . .| . / . ./// . /{ . . .// . ./// . .ヽヽ l| . . .l . . .∥ ヽ | / /// . .l| . .|/ . ./// / l . ./// /// ',ヽ } . . .| . . ∥ ,-─=¬-、 // .l|rl| . . .| . /=/=/‐-/ ./ .////=ーー-ヽ l . . .} . . . |l ,r-、 / | ', / . .', .{ヾ . .l {弋=;=;ミ/ ./ .////,-‐‐=-=ヽ . /} . . |l { ヽ -─=¬ー-', //',| .|ヽ', .ゝヒーイフヽ// // ィ=fラテヲ,'// .} . ∥ l } ', /′ lヽ', . .ヽヽ ̄ ̄〃/ / `┴=┴イ//_/ .l|リ r´`ヽ ',-‐─=ャ-、/ l| . .l . .ヽ`、 } // . ./ . .| ! } ヽ ヽ { {ヽ─ー、 i| . .|} .ヽヽ\ ! ノ/|/ .| . .| r´l ヽl | | /\ ヽ ',__l| .l_|l| .| . \ 'ー=≠‐' ///l| . .| .l./} | ',',_ノノ} { ゝーー リ |l || | |弋\ 冖 ////ー|─ソー--´ | \ ヽ l l ヽ `/ l| ソ|! | ` 、 , ' /|/|/ l \ ヘ } | ヾ / l |k二ニ| ̄ニ¨ニニソフ戈} \ ヽ ヘ | / | ∧ | | | | {ヽ‐、_ \ ヽ_ノノ lヽ / ノ〈〉)( .| | | |,-、|| 〒‐-\_ノ ` 、 ,彳 ̄ ̄=ー-‐‐´ ({ Сl | | | ⌒|||`ヽ-、 { {\_,r‐'´-‐‐─‐-ヽ l| ゝ(C | | | | 勹化 `ニ=─ /ヽヽ /-‐‐ー──‐-ヘl| 才 | | | | 少 竜華「や、やるやん!!」ガタッ 煌「ルルー●ュ様……」ポーッ ひのちゃま「やっぱり才能あるよ、須賀君!」 てらしー「まだまだだな」プイッ 演技力が上昇した! 299 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/28(水) 00 01 18.19 ID j1weovilo [1/12] 【京太郎のアパート】 フンフン フンフン 京太郎「今日は楽しかったです」グググッ 煌「声が素敵ですから、とても映えていましたね」 京太郎「この調子でもっともっと頑張らないと」グググッ 煌「ふふっ」 京太郎「うぉぉぉぉ!」グイグイッ! 煌「すばらっ!」 京太郎「トップアイドルに、なるんだ!」 【一方その頃】 携帯「……」ブルブルブル ???「……」カチカチ 差出人:ピヨちゃん 題名:お先にごめんね♪ 本文 お先にゴールインしちゃったピヨ! はやりもがんばって結婚相手探すピヨ! ピーヨピヨピヨピヨ!! ???「……」カチカチ 削除しました ???「ふふっ、そろそろ会いたいなー☆」ニコニコ テクテク ???「須賀、京太郎君……」クスクス 君は……どんな子なのかな? .. ------ .. ... ´ . . . . . . . . . . . . . ` ..、. -――┐ ┌―‐ 、/ . . . . . . . . . . . . . . . \ . . ./- 、 / 八 / / . . . ./ . . . . . . . . . . . . . .\{ ‘, <.. /} / / . . . ∧ . . . ∧ . .\ . . . . . \___ノ } .\ /└/ / . . . / ∨ . . ∧ . . . .\ . . . . l \ ┌┬' i . . . . // ./l l | . . | .l´ ̄ ∨ . . . \ . . l\ . .リ . . 「¨ . . |∨ . . . . .. // .∧l从l . | .{ -、 \{\ . \ .|__,∨ ! . . ! . ||. . . . . . ウフフフ // . ∧ l }八芹芋ミ \ァ芋苧ミ | . | . . | . .. . ||. . . . . .|. / { . . . . . . .| l ∧{ {. J刈 i. J刈'| . |⌒! . || . . . . . | 明日は危険な日だぞ☆ { { . . . . . . .| l . . .| 乂_ツ 乂__ツ ! . !ノノ . || . . . . . | { ∨ . . . . .| l. . . l . ,,,, ' _ ,,, | .リイ| . . . . || . . . . リ { ∨ . | {\{ . .、 V } ...イ/ l .| | . . . . || . . . / \ ∨ . . .| | . . .|. .个 .... _  ̄ _ {-/ 、 l .| | . . . . ||. . /. ∨ .リリ . . リ . . | ./⌒ヾく{___/ /⌒'i .| | . . . . |八 . {. | .//----、 .l∧‘,‘, { { } -=ニ二乙' .{ |//にニ=- / ∧_} } -{ { / }__{乙)' .. //ノ^ソ ,ノ/ / `ー' `ー`イ { {‐┴、) \ /i. \------=彡'// にソ 乂 } __ ‐┘ ̄{\,ノ . \____彡'  ̄ ̄ ̄ / { 、/´ \ ./⌒´ \ノ / ---- ´ 320 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/28(水) 00 12 44.40 ID j1weovilo [2/12] 京ちゃん、須佐之男フラグとかでスピンオフでねーかなぁ まぁ、絶対有り得ないんですがね 【白糸台 京太郎の教室】 キーンコーンカーンコーン 京太郎「やっと授業が終わったー」グテー 淡「……」 京太郎「ん? どうしたんだ淡?」 淡「べっつにー」プイッ 京太郎「?」 淡「部活行こーっと」テクテク 京太郎「何怒ってるんだ、アイツ?」キョトン カメレオンがどうとか言ってたけど…… そういえば、昔そんなことを誰かと話したような 京太郎「うーん」 ダメだ。 全然思い出せねぇ 京太郎「まぁ、そのうち思い出すか」ウンウン 安価↓3 1 麻雀部に行く 2 今日は事務所に行く そのレスのコンマが50以上で久がいる 3 まっすぐ家に帰る そのレスのコンマが50以上でまこがいる 351 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/28(水) 00 19 16.23 ID j1weovilo [3/12] 【芸能事務所】 スタスタスタ ガチャッ 京太郎「おはようございまーっす」 社長「す、須賀君!! なぜ来たんだ!!」 京太郎「へ? だって今日は……」 社長「いいから逃げるんだ! 早く、ここからできるだけ遠くへ!!」 京太郎「???」 社長「ああもう、時間が無い……!! とにかく、こっちへ!」 京太郎「あ、あの!?」 社長「話している暇は――!!」 ガチャッ 社長「!?」 京太郎「!?」 ???「あ、いたーっ☆」ニコッ 京太郎「あ、貴方は?! ???「ふふっ……」ニコォ r―-. .../ . . . . . . . \ . . . . > ヽ 八 / / . . . . . . . . . . \ Y⌒ヽ ノ ィ / / . イ . { . . \ . . ヽ| | .く .\ /{ . . ′ ./__| . 八 . . . ヽ . .|\_..ノ ) . ハ. ,. / | .. 「 八 . . \ . . .ト . | . \ )丁 | . . |\ . / . . | |人 . .| \{\ ヽ . | j小 . | . .| V . . .| .′. . . || ト斗ミx \ ≫テ斥x| . | . .| . .|| . . .| | . . . . || .i{j 爪_ハ 爪_ハY r- 、 .|| . . .| | i | . . . || .リ 弋ぅツ 弋ぅツ | .| / || . . .| ノ | Ⅵ . || . .} ,,, ' ,,,, |/ | . || . . .| | Ⅴ . |人 . 八 マ 7 ィ. /i . | . || . .八 乂 V . ′ \{ . >.... ー イ / / | . | . .|| . / | .′ . . . . ./⌒ヽオ___/ ⌒ヽ . | . | . .|| / |//^ー―- |ハ | f⌒ | . | . | . .|_j .{ //{_/⌒ /´ヘノ | | | 八 |ー――-; ..\_____ ノ / { イ / ー. ー...イ ├ ^7__j7\ . / ` ー―――/{ |/ く ヽ .j ト、 }_ . \ー――/. / 人/ \ | ./ ヽ { .}  ̄ ̄ はやり「瑞原はやりですっ☆」 京太郎「!!!」 コンマ安価↓3 ゾロ目で大成功 00~29 京太郎「誰……ですか?」 (食われる……?) 30~79 京太郎「瑞原プロ!!」 (安心は出来ない今日この頃) 80~99 京太郎「大ファンなんです!!」 (はやりん改心へ) 378 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/28(水) 00 28 50.21 ID j1weovilo [4/12] 京太郎「瑞原プロ!!」 社長「」 はやり「あっ、知っててくれたんだぁ! 嬉しい♪」ニコニコ 京太郎「え? でもどうして瑞原プロが?」 はやり「あれ? 社長から聞いていないのかな?」チラッ 社長「」キゼツ 京太郎「あれ? 社長寝てるんですか?」 はやり「ウフフフ、そうみたいだねっ☆」 京太郎「それで、一体瑞原プロは何をしにここへ?」 はやり「実はね。私は君の教育担当なんだ」 京太郎「へっ?」 はやり「芸能界の先輩として、ビシバシ鍛えちゃうよ!」 京太郎「……」 社長「に……げ……」ブクブクブク はやり「大丈夫ですかぁ?」つハンカチ 社長「ムググ」 はやり「ふふふ」 社長「Zzzz」スピー はやり「あ、しっかり眠ってますねー☆」ウフフ 京太郎「……うーん」 選択安価↓3 1 竜華さんに相談しよう! 2 お断りします (生存判定) 3 是非ともお願いします!! (改心判定) 399 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/28(水) 00 36 53.98 ID j1weovilo [5/12] 398 ほのぼのスレだから、ペナなんて無いよ 普通にその日の最初から 京太郎「是非ともお願いします!!」 はやり「!!」 京太郎「芸能界の先輩、それも瑞原プロに教われるなんて夢みたいです!」 須賀ホーン「」ビンビン おもち大きいし はやり「(襲われるなんて夢みたい?!)」ドッキィィィン 京太郎「手とり足取り、お願いします!」ニッ はやり「……(手とり足取り)」ゴクッ 京太郎「さぁ、まずは何からやりますか?」ニコニコ はやり「ナニから……」ボソッ 京太郎「え?」 はやり「う、ううん! なんでもないよっ☆」アセアセ 京太郎「???」 はやり「……」ハァハァ 京太郎「息が荒いですけど、大丈夫ですか?」 はやり「う、うん……」 京太郎「無理しないでくださいね?」 はやり「(も、もうダメ……! 目の前にこんな子がいるのに)」ギリギリ 京太郎「?」 はやり「(我慢できないよぉ……)」ギンッ コンマ安価↓3 ゾロ目で大成功 00~29 失敗 (グッバイ京太郎の童貞) 30~79 普通! (思いとどまる) 80~99 大成功!! (改心!! 圧倒的改心!!) 423 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/28(水) 00 42 30.02 ID j1weovilo [6/12] はやり「はぁ、はぁ……」ワキワキ 京太郎「さーて、今日も頑張るぞー!」 はやり「(……)」 京太郎「さぁ、練習しましょう!」ニッ はやり「……あっ」ドキッ 京太郎「どうしました?」ニコニコ はやり「……ううん! なんでもないよっ!」 京太郎「???」 はやり「(まだ、早いよね……もっと成長してからでも)」ギュッ だけど、本当にそれだけなのかな? 本当に私は…… はやり「じゃあ、アイドルとしての心構えから教えちゃおうかな?」 京太郎「はい! お願いします!」 はやり「ふふっ、頑張ろうねっ☆」 瑞原はやりが京太郎のトレーナーになった 京太郎の容姿、歌唱力、演技力がちょっぴり上昇した! 447 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/28(水) 00 53 37.75 ID j1weovilo [7/12] 京太郎「あおぃぃぃぃ↓とりぃぃぃぃ↓ もし↑しあわせぇぇ↑↑↑」ボエー はやり「」ブクブクブク 京太郎「あっ」 はやり「」チーン 京太郎「み、瑞原プロォォォオ!!」 ガチャッ 竜華「AreyouREADY!! I,MLADY!! 始めよう~♪」テクテク はやり「」 竜華「やれば出来る……」 竜華「って瑞原プロォッ!?」ガビーン 京太郎「あ、竜華さん」 竜華「な、なんでこないな場所に瑞原プロが?」 京太郎「それなんですけど、実は……」カクカクシカジカ 竜華「なるほど……そういうことやったんか」マジマジ はやり「うーん」 竜華「おじさんも、そういう大事な話は前もって教えてくれんとな」 社長「Zzzzz」 はやり「はわっ!? ここはどこ!? はやりは誰!?」キョロキョロ 京太郎「大丈夫ですか?」 はやり「あ、須賀君!」 京太郎「すいません、俺のせいで」ウツムキ はやり「ううん。気にしないで! 最初はみんな下手なんだから大丈夫!」フフフ 竜華「何やら面妖なことになってきたんやけど」 455 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/28(水) 01 02 13.82 ID j1weovilo [8/12] はやり「という感じで、メイクには色んな効果があるんだよ☆」 京太郎「そうなんですね」メモメモ はやり「歌は練習あるのみだけど、まずは音階をしっかり理解しないとダメだぞっ!」 京太郎「勉強になります」 はやり「じゃあ、次は演技なんだけど……」 京太郎「ほむほむ」カキカキ 竜華「流石は牌のお姉さんやなぁ」カンシン 煌「指導がしっかり的を射ていますね」 社長「(どうして須賀君と合体しないんだ……?)」 竜華「うちも頑張らんとなぁ」 はやり「じゃあ、今のをもう一度おさらいしてみよっか?」 京太郎「はいっ!!」ググッ はやり「……(可愛い)」ゴクリッ コンマ安価↓3 ゾロ目で大成功 00~29 失敗 (育成レ●プ! 野獣と化した牌のおねえさん!) 30~79 普通! (思いとどまる) 80~99 大成功!! (改心!! 圧倒的改心!!) 498 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/08/28(水) 01 16 00.66 ID j1weovilo [9/12] はやり「(やっぱり、ここで食べちゃおうかなぁ)」ニッコリ 京太郎「それで、次は何を教えてくれるんですか!」キラキラ はやり「……っ」ズキッ 京太郎「??? 瑞原プロ?」 はやり「……(どうして? どうして、こんなに胸が痛いの?)」ズキズキ 京太郎「瑞原プロー?」 はやり「……ねぇ、須賀君」 京太郎「はい? なんですか?」 はやり「君は、どうしてアイドルになりたいのかな?」 京太郎「え?」 はやり「(あれ、どうして私……こんなこと聞いてるの?)」 京太郎「うーんと、きっかけは……自分を変えたかったからですね」 はやり「自分を変えたかった?」 京太郎「俺……今まで本当に何の取り柄も無くて、誰の力にもなれないような奴でした」 煌・竜華「「それはちが――!!」」 社長「二人共!」ガシッ 煌・竜華「!?」 社長「ちょっと……二人きりにしてあげよう」 はやり「そう、だったんだ」 京太郎「はい。それで、気がつけば仲間はみんな雲の上の人になっていて……俺だけが取り残されていました」 はやり「……」ウツムキ 京太郎「そしたら、周囲から言われたんです。お前は仲間達の邪魔なだけだって」 はやり「!!」 京太郎「事実そうでしたから、今となっては気にしていないんですけどね」ハハハ はやり「どうして……?」 京太郎「え?」 はやり「どうして、笑っていられるの?」 京太郎「瑞原プロ?」 はやり「辛かったんだよね? 苦しかったんだよね? なのに……どうして?」ウルウル 京太郎「……そうですね。確かに死にたいくらい辛かったです」ハハハ はやり「じゃあ――!!」 京太郎「でも、今が楽しいから」 はやり「えっ?」ドクンッ 京太郎「今が……最高に幸せなんです」ニカッ はやり「あっ」ドクンッドクンッ
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2259.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1359039653/ レポーター『では清澄高校の全国出場には須賀君の審眼が一役買っていたということですか?』 京太郎『いや、まぁwwそんな大したことしてネんすけどねwwwはェww』クチャクチャ 京太郎『なんか光るもの持ってんなwwとは思ってたんスけどねwwwまさか全国ww』クチャクチャ 京太郎『あ、いやこいつならwwイけんなwww連れってくれるな?wwみたいなね?wwありましたよwww』クチャクチャ 京太郎『閃き?wwwインスピレーションってのかなwwwアレww』クチャクチャ レポーター『以上、全国への出場を決めた清澄高校麻雀部員への街角突撃インタビューでした!』 久「wwwwwwwww」ゲラゲラ 和「……」イライラ 和「部長、なんですかこれ……」 久「ローカルの番組wwwwいやー何度観ても面白いわwww」 久「何あの喋り方wwwそれにクチャクチャってwww」 久「大リーガーかってのねwwwホントwww」 久「しかも鼻毛出てるしwww」 和「部長……」 久「ん、何?もう一回観る?癖になるわよねこれwww」 和「須賀君は……どこですか?」 久「あぁ、まだ買い出しじゃない?そろそろ帰ってくるでしょ」 和「……ちょっと失礼します」ガラガラ 京太郎「ふぅー、しんどいわ……マジしんどいわ~」 京太郎「なんで俺ホント買い出しとか雑用ばっかしてんだろなwww」 京太郎「とっとと帰ろう……って」 京太郎「……あれ、和か?」 京太郎「こっちに向かってくる」 和「……」スタスタ 京太郎「労いの言葉でも掛けてくれんのかなwwwホント男子部員は辛いわwww」 和「須賀君……」 京太郎「おう、和。どうしたんだよ、こんな所で」 京太郎「もしかして俺に会いに来てくれたのか?」 京太郎「なんてなwwww」ゲラゲラ 和「……」イラッ 和「ちょっとこっちに来て下さい」スタスタ 京太郎「お、おいおいなんだよ急に……」 京太郎「どこに向かってんだ?」 和「……公園です」 京太郎「公園?」 ~公園~ 京太郎「んで、なんだよ話って」 和「テレビ……テレビのインタビューのことです」 京太郎「あ、あぁ……アレか……」 和「どういうことなんですか?」 京太郎「ど、どういうことって……そりゃあ」 京太郎「買い出し行ってたら急に捕まっちまってさ……」 和「そんなことを聞いてるんじゃありません!!」 京太郎「!」ビクッ 和「なんですかあのインタビュー……」 京太郎「いや、急に聞かれてさ……頭ん中真っ白になっちまって……」 和「……」イライラ 京太郎「それでなんつーかガム噛んでてさ……」 和「……した……なのに」 京太郎「ん?」 和「努力したのは咲さんや私や優希や部長なのに!!!」 和「あなたは何もしてないのに!!!」 京太郎「あ……」 和「ふざけた調子で……」 京太郎「いや、そんなつもりじゃ……」 和「……大会の応援にだって来ませんでしたよね?」 京太郎「あ、いやー行こうとはしたんだけど……」 京太郎「なんか不思議な力?に阻まれてさwwwww」 京太郎「清澄の所まで行けねーのwwwマジだぜ?」 和「ふぅ……」 京太郎「信じてくれたか」 和「やめて下さい」 京太郎「えっ?いやいやマジなんだってwwwオカルトだよマジでwww」 和「違います」 京太郎「えっ」 和「麻雀部。辞めて下さい」 京太郎「えっ……えっ……」 京太郎「あの……それは……」 和「荷物、貸して下さい」 和「私が持って行きます」 京太郎「お、おう……はい……」ガサ 和「……」ガサ 京太郎「……」 和「……」 和「何をボーッとしてるんですか?」 京太郎「えっ」 和「どうぞ帰って下さい」 京太郎「でも……」 和「もう来なくていいですよ、じゃあ」 京太郎「……」 京太郎「……分かった」 京太郎「じゃ、帰るわ……俺……」 和「……」ガラガラ 久「wwwww」ゲラゲラ 優希「部長、また思い出し笑いしてるじょ」 咲「もー、真面目に打って下さいよ。あそれロンです」 咲「あれ、和ちゃん?」 優希「おー帰ったのか、のどちゃん」 久「あら、どしたの怖い顔して」 和「部長、さっきのDVD貸して下さい」 久「いいけど……須賀君は?」 久「その荷物、須賀君に頼んだやつよね?」 優希「もしかしてあの犬!」 優希「のどちゃんに荷物押し付けてサボったのか!?」 咲「え、そうなの和ちゃん!?」 和「いえ、違います……」 久「はい、コレね」 和「ありがとうございます」 久「やば、タイトル見たらまたwwww」 まこ「最早病気じゃの」 咲「あれ?」 優希「あれ?」 まこ「ん、どうした?」 咲「いえ、なんでもないです」 和「……」スタスタ 優希「それにしてもあの犬……どこ行ったんだじぇ」 久「和、知ってるわよね?」 咲「和ちゃん?」 咲「!」 咲「な、何してるの!?」 和「電子レンジにDVDを入れてるんです」 久「ちょ、ちょっと!どうしたのよ!?」 優希「うわ、凄いことになってるじょ……」 和「……」チーン 咲「の、和ちゃん……チンしてもDVDは食べれないよ?」 久「一体どうしたのよ……須賀君と喧嘩でもしたの?」 優希「のどちゃん、犬に意地悪されたのか!?」 優希「あの犬!こんど来たら……」 和「優希」 優希「?」 和「もう来ませんよ、須賀君は」 優希「え……」 咲「ま、まさか遂に警察の御厄介になっちゃったんじゃ」 優希「!…ほ、ホント躾のなってない犬だじぇ!」 優希「年中発情中のセクハラ犬は本当ご主人様がいないと」 和「須賀君、部活辞めるそうです」 優希「じぇ……」 久「……何、言ってるの和?」 咲「き、京ちゃんが何かやっちゃったの?」 咲「私がキツく叱っとくよ!」 咲「めっ!ってね」 優希「それ全然キツくないじょ」 久「和、あなた今日は帰りなさい」 和「……全国だって近いのにそんな」 久「何があったか知らないけど」 久「(皆の顔見たら今打てない事くらい分かるでしょ)」 和「……」 和「(咲さん……優希……)」 久「ハイハイ、今日は解散解散!」 咲「え……」 優希「ぶ、部長……」 久「和は私と帰りましょ、ね?」 和「……」 和「……嫌です」 久「……」 和「嫌、です!なんであんな人の為に私達の練習時間がっ!」 久「まこ」 まこ「悪いな」ドスッ 和「ぁ……」フラ 咲「和ちゃん!!」 優希「のどちゃん!!」 久「咲と優希は帰りなさい」 咲「で、でも……」 優希「……はい」 咲「優希ちゃん……」 優希「咲ちゃん、帰ろう?」 咲「……うん」 ハギヨシ「さ、京太郎くん、お茶です。どうぞ」 ハギヨシ「といっても、水出しのお茶ですけどね」 ハギヨシ「申し訳ありません、急で用意も出来なかったものですから……」 京太郎「いやwww全然wwいっすww」 京太郎「ホントもったいないくらいっス師匠wwマジでww」 京太郎「いや、ホント……」 ハギヨシ「京太郎くん……」 京太郎「申し訳ないです……」 ハギヨシ「話してみるだけで大分楽になりますよ、これマジです」 京太郎「ちょ、師匠wwマジってwww」 京太郎「キャラじゃねっすよwww」 ハギヨシ「弟子……いや」 ハギヨシ「友人の前でくらい素になりますよ、私だってね」 京太郎「ハギヨシさん……」 京太郎「ホント、恩に着ります……」 京太郎「今日、辞めろって……言われたんですよね」 ハギヨシ「……」 京太郎「あっ、あの部活の事なんですけどね」 京太郎「こう……誰ってのは言いたくないんですけど……」 京太郎「そいつは凄く麻雀頑張ってて……」 京太郎「努力が形になってて」 京太郎「俺なんか眼中になくて……」 京太郎「いやホント敵わないんですよね……」 ハギヨシ「……」 京太郎「あっ、すみませんww意味不明っすねwww」 京太郎「あとおもちがデカいんすよwww」 京太郎「あっ、これ言っちゃったら分かっちゃいますかwwww」 ハギヨシ「いえいえ、検討も付きませんよ」 京太郎「あ、それでですねww」 京太郎「これマジ秘密なんすけどwww」 京太郎「俺、そいつのこと好きだったんですよね」 ハギヨシ「……」 京太郎「いや、アレはリスペクトっていうのかな?www」 京太郎「いやいやマジリスペクトしてたんすよwww」 京太郎「ぶっちゃけ麻雀部入ったのもその……」 京太郎「そいつのこと目当てだったんですよね」 ハギヨシ「動機なんて皆そんなものですよ」 ハギヨシ「私なんて……」 ハギヨシ「執事ってなんかカッコイイな、ちょっとやってみようかな」 ハギヨシ「みたいなノリでしたよ」 京太郎「ちょww適当っすねwwww」 京太郎「それで、戻るんですけど……話がね」 京太郎「そいつに言われたんですね」 京太郎「こう……頑張ってるのは私達なのに」 京太郎「あなたは何もしてないのに……」 京太郎「あっ!あなたってのは俺ねwww須賀京太郎ねwww」 京太郎「俺、テレビ……出たんですよ」 ハギヨシ「ほう、それは凄いですね」 京太郎「前後意味不明ですみませんww」 京太郎「で、テレビで言われたんですよ」 京太郎『なんでも、須賀くんは清澄の勝利に一役買っているとか!?』 京太郎「って……」 京太郎「あ、今の声真似っすwww」 京太郎「……焦りました」 ハギヨシ「……」 京太郎「その時ガム噛んでたんスけどねwww」 京太郎「アレ心拍数が落ち着くって嘘っすねwww絶対ww」 京太郎「頭ん中真っ白になって……」 京太郎「いや、逆ですね……凄く冴えて」 京太郎「あれ?そういや俺、何か貢献してるっけ?」 京太郎「皆に何かしてあげてるっけ?」 京太郎「こう、一瞬で頭ん中検索して……」 京太郎「あぁ、そういえば……」 京太郎「咲を麻雀部に誘ったの……俺だ。って」 ハギヨシ「京太郎くん……」 京太郎「いや、やっちゃいましたね……」 京太郎「全校生徒の前で、父親がパイロットって自慢するのってあんな感じですかね」 京太郎「いやー、軽く考え過ぎてましたね」 京太郎「和がそれ観て……」 京太郎「辞めて下さいって」 京太郎「言われたこと全部図星だったんですよね」 京太郎「お、俺……あ、ヤバいな……」 京太郎「ちょ、す、すみません…やば」 ハギヨシ「……」サスサス 京太郎「ちょww俺ゲロってないっすよwww」 京太郎「別の意味でゲロってますけどねwww」 京太郎「すみません……落ち着きました」 ハギヨシ「京太郎くんは……」 京太郎「……」 ハギヨシ「これから……どうしたいですか?」 ハギヨシ「いえ、抽象的ですみません」 京太郎「いやいや全然大丈夫です」 ハギヨシ「戻りたいですか?」 京太郎「……」 京太郎「俺、もう辞めます」 京太郎「和に……負けたとかじゃ無いんですよ」 京太郎「限界……っ……です……」 京太郎「つ、辛い……ですっ……皆と居るのがっ……」 京太郎「優希や……咲や部長と……っ……じゃれてる時はいいんですけどっ……」 京太郎「麻雀が始まったら……辛いっ……んです……」 … …… 京太郎「ふぅ……」 ハギヨシ「落ち着きましたか」 京太郎「あ、はい」 ハギヨシ「今日はもう泊まっていきなさい、京太郎くん」 京太郎「え……」 京太郎「襲うつもりですか……」 ハギヨシ「急にマジな顔になられると困ります……」 京太郎「いや冗談ですwww助かりますww師匠www」 京太郎「親にちょっと連絡してきますね」 ハギヨシ「固定電話はそこです」 京太郎「いや、ケータイがありますから大丈夫です」 京太郎「ふぃーっwwえがったえがったww」 ハギヨシ「上がりましたか、京太郎くん」 京太郎「ちょwwwバスローブにワイングラスwwww」 京太郎「どこのブルジョワジィですかwww」 ハギヨシ「さ、向かいに座って」 京太郎「ちょ、飲めませんよ俺」 ハギヨシ「大丈夫です」 ハギヨシ「小岩井ですよ」 京太郎「小岩井すかwwww」 京太郎「実は結構好きなだったりするんすよねwww」 ハギヨシ「京太郎くん」 京太郎「はい」 ハギヨシ「何か皆と……清澄の麻雀部でやりたかったこと、ありますか」 京太郎「それ聞きますか」 ハギヨシ「師匠ですから」 京太郎「……んー」 京太郎「海とか行きたかったな?」 京太郎「いや違うなwww」 京太郎「やっぱり……」 京太郎「行きたかったですね、全国」 ハギヨシ「未練タラタラじゃないですか」 京太郎「いや、違うんスよwww」 京太郎「なんか……不思議な力で阻まれて、あんまり試合……近くで応援出来なかったから」 京太郎「近くで、応援したかったですね。皆を」 ハギヨシ「いやいや恐れ入ります」 京太郎「あっ、すみませんwwクサかったすねww」 ハギヨシ「いえ、立派ですよ」 ハギヨシ「行きますか、全国」 京太郎「え?いや~流石に一人はちょっと……」 京太郎「それに部活辞めちゃったらその日学校ありますからね。多分」 ハギヨシ「サボりなさい、京太郎くん」 京太郎「ちょ」 ハギヨシ「最後くらい飾りなさい」 ハギヨシ「多分、一番印象に残りますよ」 京太郎「……」 京太郎「金が……」 ハギヨシ「出しますよ」 京太郎「いや、敵いませんね……」 京太郎「よろしくお願いします」 ~翌日~ 京太郎「いやー土曜日www土曜日っすよハギヨシさんwww」 京太郎「あれ、いない……って」 京太郎「書き置き……まぁ執事だもんな、当たり前か」 京太郎「……」プルル 京太郎「あ、咲?オッス」 京太郎「ちょっと今日出てこれるか?」 京太郎「部活なんてサボっちまえよwww」 京太郎「いや、ホントさ……校舎の前でいいから、頼むわ」 京太郎「……ありがとう、じゃ」 ~学校~ 京太郎「よう、ちゃんとトイレって言ってきたか?」 咲「もー、京ちゃん!」 京太郎「いやいやマジ重要な事だからなこれ」 咲「……」 京太郎「俺、辞めるわ。麻雀部」 咲「……」 京太郎「おい、なんか言えよwww」 咲「随分いきなりだね……」 京太郎「いや、ぶっちゃけ言うぞ」 京太郎「お前は分かってたろ?」 咲「……京ちゃん性格悪いね」 京太郎「優希も分かってるだろ」 咲「どうかな、優希ちゃんは京ちゃんのこと大好きだから」 咲「本当に何も見えてないかもね」 京太郎「なんか悪役みたいだな咲www」 京太郎「ラスボスみてぇwww」 咲「京ちゃん」 京太郎「ん?」 咲「辞めないでよ」 京太郎「お前www一番の理解者が何言ってんだよww」 咲「私はさ……足し算で部活やってる訳じゃないんだよ……」 咲「京ちゃんさ、麻雀クッソ下手だけどさ……」 京太郎「お前、泣きながら何酷いこと言ってんだよ……」 咲「……うっ」 咲「ふぇ……」 京太郎「ふぇ……」 咲「ま、真似しないでっ……よっ……」 咲「……」 咲「あーあ!やっぱりやめた!」 咲「綺麗さっぱり!辞めて下さい!」 京太郎「悪ぃ、咲」 京太郎「応援、行くからな」 咲「来なかったらぶっ飛ばすよ……」 京太郎「wwwwww」ゲラゲラ 咲「和ちゃんの言うことさ……」 京太郎「ああ」 咲「私、分かるんだよ……」 京太郎「皆分かってるさ」 咲「ああ、そうだなぁって……思ったんだよ」 京太郎「俺も思ったさ」 咲「ビデオ観たよ……」 京太郎「おおwww」 咲「クッソムカついたよ、京ちゃん」 咲「なんか鼻毛出てたし……」 京太郎「ごめん」 咲「応援来てね、絶対」 咲「雑用もしてね」 咲「あ、あと……っ」 咲「ふ、ふぇ……っ」 咲「うぇぇぇえ!!」 京太郎「しつこいなお前wwww」ポンポン 咲「ひっく……っく……」 咲「学校でも……っ……ちゃんと口利いてよねっ……」 京太郎「おうおう」 咲「じゃあ!」ダッ 京太郎「ああ」 京太郎「……」 咲「じゃあ打とう!」 咲「よし打とう!すぐ打とう!」 優希「わ、私はまだ納得してないじぇ!」 和「……」 優希「のどちゃんも何か……」 咲「優希ちゃん!!」 優希「!」ビクッ 咲「ん!」 優希「ど、ドア?」 咲「玄関!ダッシュ!」 優希「え?」 咲「ダッシュ!」 優希「……」 優希「行ってくるじょ!」 久「……」 久「最低ね、私」 和「……」 まこ「さ、始めよう。ワシが親じゃ」 咲「和ちゃん、気にしないでとは言わないよ」 咲「でも、もう怒らないであげてね」 咲「京ちゃん泣いちゃうかも、なんてね」 和「私は……」 和「バカですね」 久「いやー、私が言えたもんじゃないけど」 久「凄いKYよ、和」 まこ「KYって……」 和「……KYですね……私……」 久「なんかさ……安心してたのよね」パチ 久「清澄は女子5人と男子1人で……」 久「男子は見学!女子は試合!」 久「ついでに雑用買い出しも男子!」 久「本当、吊ろうかと思ったわ」 まこ「おいおい」 和「私は……」 久「見てられなかったんじゃないの?」 和「……」 久「和は……優しいからね」 久「一番優しいわ」 久「不器用だけどね」 和「そんなこと……っ……ありません……っ」 和「わ、私は自分の事ばっかりで……っ」 和「咲さんも…っ……ゆ、ゆーきも……!」 和「悲しんでるのに……私は……っ」 咲「さ、打とう打とう!次、和ちゃんだよ!」 和「は……っ…はい……」 咲「……」 咲「良かったら京ちゃんに麻雀教えてあげてね」 咲「喜ぶよ、すっごく」 和「そんな……」 咲「罰ゲーム!」 咲「京ちゃんを辞めさせた罰ゲームだよ!」 咲「和ちゃん、ね?」 和「……は、い……」 ~夜~ 京太郎「やべぇ……マジやべぇ……」 京太郎「顔が痛ぇ……」 京太郎「優希、怒ってたな……」 京太郎「知らせたの咲だな……」 京太郎「なんのために咲だけ呼んだと……」 和「須賀くん」 京太郎「おお、和」 和「こんばんは」 京太郎「おう」 和「須賀くん」 京太郎「何」 和「なにか、して欲しいことありますか?」 京太郎「ん~、んじゃあ……」 京太郎「おもち触らしてくんね?」 和「……はい」 京太郎「おいおい」 京太郎「そこは怒れよwwww」 和「いえ……無理です……」 京太郎「まぁムカついたよ……流石にな」 京太郎「そこまで言うかコイツ!」 京太郎「このおもち!ってなwwww」 和「……」 京太郎「お前、間違ってないよ」 和「……」 京太郎「応援行っていいか?」 和「はい」 京太郎「麻雀教えてくれるか?」 和「いいですよ」 和「須賀くん……」 京太郎「ん?」 和「殴ってくれますか?」 京太郎「え……なにそれ……無理だけど……」 和「わ、私はっ……バカでアホで……KYです……っ!」 京太郎「け、KY?」 京太郎「あ、あぁ……」 京太郎「ちょっと……まぁ、あるかな」 和「だから……っ」 京太郎「おいおい」 和「……」 京太郎「俺さ……もう凄い言いふらしてるんだけど」 京太郎「原村和をさ……」 京太郎「リスペクトしてたんだよ」 京太郎「……」 和「……」 京太郎「いや、好きだったんだよ」 京太郎「アイドル的な意味で……」 和「……アイドル的?」 京太郎「それはさ……いや」 京太郎「言葉にするのは難しいわ……(悲しい顔)」 和「……」 京太郎「じゃあ!」ダッ 和「えっ!?ちょっと須賀くん!」 京太郎「許してくれ和!もう咲の事自慢しないから!」 和「須賀くん!」 和「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!」 京太郎「おい、俺は流れ星じゃねえよwwww」ピタッ 和「私本当にバカです!大バカです!」 和「だ……っから!……まだ須賀くんと友達のまま……で、いたいって思ってます!」 和「なんで…や……っ優しいの……!」 和「なんで……そんなに……っ……怒らないんですか……!」 京太郎「俺もバカだからさ……わかんねー」 京太郎「多分何か不思議な力がさ……」 和「……」 京太郎「試合、頑張れ」ダッ ~京太郎宅~ 京太郎「部長じゃないですか」 久『元気してる?』 京太郎「いや、もう元気ありあまってますよ」 京太郎「今ね、丁度優希から借りた指南書を……」 久『須賀君って童貞?』 京太郎「えっ……なんでそれを」 久『ふふ、やっぱりね』 京太郎「じょ、冗談キツいなーやだなー……」 京太郎「あの……誰に聞いたんですか……」 京太郎「咲ですか?もーやだなーアイツ……」 久『須賀京太郎くん』 京太郎「……」 久『今、出れる?』 …… … 京太郎「ハギヨシさん……」 ハギヨシ「はい」 京太郎「俺って愛されてると思いません?www」 ハギヨシ「思います思います」 京太郎「いやー、あんまり何かしたって憶えは無いんですけどね」 京太郎「パッと辞めれるって思ってたんですよ」 京太郎「大体向こうから言ってきたんですからね」 京太郎「あ、咲は泣くと思ってましたwwww」 京太郎「最終的には和まで……」 京太郎「いや、あいつは言ってなかったかな」 ハギヨシ「引き留めに?」 京太郎「流石っすねwww」 京太郎「流石、俺のリスペクトする原村和ですよ」 京太郎「あそこで戻ってって言われたら……」 京太郎「よくこんなこと言えたなコイツって逆にね?」 京太郎「こう、善と悪的な意味で逆に尊敬しましたよ」 ハギヨシ「京太郎くんは本当に原村和さんが大好きなんですね」 京太郎「ちょ、そんなんじゃないですって」 京太郎「ただちょっと素晴らしいスタイルだなとは思いますけど」 京太郎「最近なんかねwww」 京太郎「これ言っちゃっていいのかな?www」 ハギヨシ「どうぞどうぞ」 京太郎「あいつ俺に麻雀教えてくれるんですよ」 京太郎「こう……俺の背後で……」 京太郎「支えるようにね……」 ハギヨシ「ほぉ……」 京太郎「あっww想像したでしょwww今www」 ハギヨシ「いえいえ……」 ハギヤシ「ほら、ホテルに着きましたよ京太郎くん」 京太郎「おお、本当だ」 ハギヨシ「荷物持ちましょうか」 京太郎「いやいや、自分で持てますよ」 ハギヨシ「では入りましょう、お嬢様達も待って居ますから」 京太郎「逆に荷物持つの手伝いますよ」 ハギヨシ「よろしくお願いします」 京太郎「試合始まるまで何してようかな……」 京太郎「適当に街を見て回るか」 京太郎「東京なんて初めてだしな」 京太郎「なんか寂しいな……ハギヨシさんは当然仕事だし……」 京太郎「……」ギュルル 京太郎「なにか食おう……」 京太郎「すみません……このおもち一つ下さい」 おっさん「お兄さん、一人かい?」 京太郎「い、いえ……あの」 京太郎「あっwwはェwww友達と来てるんですけどね」 京太郎「っかしーなぁ……アイツどこ行ったんだろうなぁ」 おっさん「兄ちゃんもアレかい、麻雀」 京太郎「あっ、そうです……出るほうじゃないですけど」 おっさん「……宮永照って知ってるか?」 京太郎「あっ、なんか聞いたことあります」 おっさん「おいおい」 京太郎「スミマセン……思い出します……3、2、1……」パチン 京太郎「咲のお姉ちゃんだ」 おっさん「おっ、宮永咲も知ってんのかい」 おっさん「あの二人やっぱり姉妹なのかね」 京太郎「えっ、違うんですか」 おっさん「いやーなんかこの前言ってたよ」 おっさん「一人っ子です、みたいな」 京太郎「えっ」 京太郎「ていうかお知り合いなんですか?」 おっさん「ああ、よく来るよ……お」 おっさん「噂をすれば」 京太郎「えっ」クル 照「……」スタスタ 淡「ちょっとテルー、寄り道したらまた菫に」 照「大丈夫……」スタスタ 照「おじさん、いつもの」 おっさん「はいよ」 淡「おはようございまーす」 京太郎「お、おう…ございます……」 照「……」 京太郎「……」 京太郎「(メッチャ見られてる!!)」 照「……」スタスタ 京太郎「えっ、あの……ちょっ」 照「……」ジー 淡「何してんのテル、引かれてるよ」 照「……」ガッ 京太郎「……んぐ!?」 淡「ちょ!ちょっと!テル!何!?」 淡「え!?何なの!?何が起こってるの!?」 おっさん「おいおい何やってんだ照ちゃん!」 照「いや、この人……」 京太郎「ぁぁぁあ!!」メリメリ 淡「何でいきなりアイアンクローかましてるの!?」 照「君……ちょっと来てくれない?」 照「おじさん、お勘定」 おっさん「おいおい、試合前に傷害事件はやめてくれよ」 照「大丈夫」 ~白糸台高校宿泊ホテル~ 京太郎「な、なんスか……本当になんスか」 淡「テルー、めちゃくちゃ怯えてるよ……」 淡「ていうかヤバいよ……これ」 淡「出場停止になったらどうすんの!?」ブンブン 照「……」ガクガク 照「淡、ちょっと二人きりにさせて」 淡「無理無理無理、何言ってんの!?」 淡「ちょっとおかしいよテル!やばいって」 淡「菫や渋谷先輩に見つかったら……」 照「大丈夫……」 照「5分で終わるから」 京太郎「あの……すみません……」 京太郎「本当にすみません……」 京太郎「なんか気に入らないことしちゃったのかな俺?やっぱり……」 照「君のアップロードしてる動画観たよ」 京太郎「えっ」 照「あの鼻毛出てるやつ……」 京太郎「あっ……すみません……」 照「なんで謝ってるの?」 京太郎「えっ……」 京太郎「いや、いきなりアイアンクローきたんで……」 京太郎「あの、咲のお姉さん、ですよね?」 照「……」 照「……ふっ」 京太郎「(なんか笑った……)」 照「……」グー 照「……食べながら話していい?」 京太郎「どうぞ……」 照「……」ポリポリ 照「よく咲を麻雀やる気にさせたね」 京太郎「えっ……知りませんけど」 照「?」 照「君が誘ったんじゃないの?」 京太郎「あ、いやそうなんですけどねwww」 京太郎「ちょっと光るもの持ってるな?wwwとは思ったんですよwww」 照「……」 京太郎「あっ」 京太郎「すみません……」 照「いや、凄い」パチパチ 京太郎「え?」 照「テレビや動画で観たものを生で観ると謎の感動が」パチパチ 京太郎「あぁ……ハイ……ありがとうございます」 京太郎「それで、俺はなんで呼ばれたんでしょう……」 照「……」ハッ 照「今言おうと思ってた」 京太郎「……」 照「いや、私」 照「咲は私に会うために麻雀やってると思ってたから」 京太郎「えっ」 照「えっ」 京太郎「おかしくないですか」 照「いや、普通だと思う」 京太郎「えっ」 照「それで……淡が……さっきの子ね」 照「テルーの妹のこと話してるって言うから」 照「観てみたらなにやら」 照「清澄が全国へ行けたのは須賀京太郎くんの審眼が……」 京太郎「あっ、そのすみません……本当すみません……」 京太郎「調子乗ってました……」 照「いや実際咲に目を付けたのは凄いと思うよ」 照「強いしね」 京太郎「いや、ホントその話は勘弁して欲しいっていうか」 京太郎「……」 照「……」ポリポリ 照「何、どうしたの?」 照「あ……ごめん、選手のミーティングとかあるのかな……」 照「本当ゴメン……もうちょっとお話して」 照「はい、ポッキー」 京太郎「あ……ありがとうございます」 京太郎「……」ポリポリ 京太郎「俺、麻雀部やめたんですよ」 照「……あれ、なんでまた」 照「なんかスカウトマン?的な存在だと勝手に……」 照「こう……有望な選手を探してくる」 照「で、その選手で全国の試合を特等席で観るの」 照「あいつ私が探して育てたんですよみたいな感じで」 京太郎「いや、全然違いますよ」 照「えっ……」 京太郎「残念そうな顔しないで下さいよ……」 照「ごめん……私本とか好きでね」 京太郎「おお」 照「なんかそんな話があったの」 京太郎「詳しくは憶えてないんですね」 照「読むのは好きなんだけどね」 京太郎「咲も本好きでしたよ、中学のころから」 照「……」 京太郎「えっ、あの……また俺何かしました?」 照「いや……フフフ」 照「別れた彼女の昔話してるみたいだなぁって……フフフ」 京太郎「えっ……あの……」 京太郎「……」ズーン 照「ごめんよ、ほらポッキー食べて」 京太郎「あっ、ありがとうございます」 京太郎「……」ポリポリ 照「なんで辞めちゃったか聞いていい?」 京太郎「えっ!聞きますか?」 照「いや、なんか面白そう」 京太郎「えっ全然面白くないですよ……」 京太郎「いや、今思えばかなりドラマしてたかも……」 照「おお……」 京太郎「聞きたいですか?聞きますか?」 照「聞く……」 京太郎「しょーがないなもー」 京太郎「あっ、これオフレコでwwww」 照「……」ポリポリ 京太郎「えっと、あの……」 照「どうぞ」 京太郎「えーとそれじゃあまずは……」 … …… 京太郎「で、二人はキスをして終了」 照「凄い……映画化できそう」 京太郎「あっ、そうすか!やっぱりねwww」 京太郎「自伝出そうかな俺www」 照「……」 照「ごめんね」 京太郎「何言ってんすかww聞いたの宮永先輩じゃないですかwww」 照「咲は須賀くんのことなんて呼んでたの?」 京太郎「ちょっ!え?」 京太郎「もしかして俺を辱めたいんですか?」 照「いや、純粋に気になる」 京太郎「ちょっとやだなー恥ずかしいなー」 京太郎「気になります?」 照「うん……」ポリポリ 京太郎「あいつ……俺のこと京ちゃんって呼ぶんですよwww」 照「へえ」 照「それは、なかなか……こう……攻めてきてるね」 京太郎「あwwwやっぱりそう思いますかwwww」 京太郎「俺もそう思ってたんですけどね」 照「ほう」 京太郎「んー、なんて言うかな……」 照「恋愛感情ではない……」 京太郎「それですね、俺も全然意識してなかったし……」 照「分かる……」 京太郎「えっ、やっぱり俺……」 京太郎「……フェロモンが足りないんですかね?」 照「いや、咲のほう。そんなグイグイ行くタイプじゃないから多分そうかなって」 京太郎「あ、そっちですか」 照「須賀君は咲にモテたかったの……?」 京太郎「いや、全然」 照「……」ポリポリ 京太郎「男って複雑な生き物なんですよ……」 照「成る程……」 照「……」ポリポリ 京太郎「あ、そろそろ帰りますね……そっちの迷惑にもなっちゃうし……」 照「京ちゃん」 京太郎「!」 京太郎「き、急になんすか宮永先輩www」 照「おお、焦ってるね……」 京太郎「宮永先輩、以外とこう……」 京太郎「おちゃめさんなんですねwww」 照「言われたことない……」 京太郎「いや、絶対おちゃめですよ」 照「そうかな」 京太郎「じゃ、今度こそ……」 照「ねぇ、私も呼んでいいかな」 京太郎「……」 照「楽しいよ」 照「京ちゃんと話してるとね」 京太郎「宮永先輩……」 照「なんかキャラじゃないんだけど……」 照「ふう」ポンポン 照「京ちゃんはがんばったぞ」ポンポン 京太郎「宮永……先輩……」 照「初めて会った気がしないねマイブラザー……」 京太郎「マイブラザーってwww」 照「いつでも頼りな……」 照「流石に県を跨ぐのは無理だけど」 京太郎「俺も無理ですwww」 照「また話、聞かせてよ」 京太郎「チャンプwww清澄スパイすかwww」 照「京ちゃん、ほい」 京太郎「あ、ケータイ」 照「チャンプはいつでも挑戦を受けよう……」 照「じゃ、私より強いヤツに会いに行く……」 京太郎「ちょwwwスパ4ww」 京太郎「……」 京太郎「宮永先輩……」 京太郎「咲は負けませんよ……」 京太郎「優希も……和も……部長も……」 京太郎「絶対勝ちます!」 照「まぁ……」 照「私達も負けないけどね」 菫「私より強いヤツに会いに行く」ドヤァ 菫「何言ってんだお前」 菫「おい」ゴン 照「……」パタ 京太郎「倒れた!」 淡「大丈夫だったの……君……」ボロボロ 京太郎「なんでボロボロになってんですか……」 菫「申し訳ありません……ウチの部員が……」 菫「なんと詫びればいいのか……」 京太郎「あっwwwいえいえwww」 菫「お願いします!……大会だけでも出場したいんです!」 菫「どうかこの事は御内密にお願いします……」 菫「淡、お前も頭を下げろ!」 淡「申し訳ありませんでした……」 淡「私は止めたのに……」 照「京ちゃん、許してあげて……」 菫「お前もだバカ!」ゴチン 菫「インターハイ前に一般人にアイアンクローかますとか正気か!?」 照「ごめんなさい、京ちゃん……」 京太郎「あっwww全然気にしてないんでww」 京太郎「寧ろいい経験になりましたよwwwはェwwww」 菫「本当にすみません……これ、ほんの気持ちですが……」 照「買ってきた私のお菓子!」 菫「黙ってろ!」ゴチン 京太郎「いや、すみませんこちらこそwww」 …… … ハギヨシ「どうしたんですかそれ」 京太郎「それが……」 京太郎「いや、なんか歩いてたら」 京太郎「……」 京太郎「落ちててwwww」 ハギヨシ「落ちてたの拾って来たんですか!?」 京太郎「いやwww違うんすよwww違うんすよwwww」 照『対戦が本当に楽しみです!皆様、応援よろしくお願いします!』 レポーター『あと、宮永選手一言なにか今大会の抱負などありましたら』 照『いや、そうですね……』 照『今から終わった後の事を口にするのはあまり良くないと思うんですけど……』 照『このインターハイを全力で戦い終えて』 照『何もかも終わったら……』 レポーター『……』 照『……貯まった洗濯ものを片付けたいですね』ドヤァ レポーター『で、出たぁ~!宮永語録!!!』 照『……』ドヤァ 菫『本当すみません……頑張ります……応援よろしくお願いします……』 レポーター『以上!第70回インターハイ優勝校、白糸台高校へのインタビューでした!』 京太郎「いやいや、キャラ全く違いますよ、驚きました」 京太郎「最後らへんはなんかそれっぽかったですけど」 ハギヨシ「京太郎くんは……宮永照さんと面識は?」 京太郎「全く無かったです。存在自体は流石に知ってましたけど」 ハギヨシ「面白いこともあるものですね」 京太郎「いやー本当ですよ、結構面白い人だったし」 ハギヨシ「ふふ」 京太郎「えっ、どうしたんですか」 ハギヨシ「いやいや、連れて来た甲斐がありましたよ」 京太郎「あっwwお世話になりまーすwwww」 ハギヨシ「どうぞどうぞ」 ハギヨシ「ではそろそろ会場へ移動しましょうかね」 淡「テルー!何あれー!」 照「淡……」 菫「おい、走るな淡」 淡「いいなー!私もなんか言いたいなー!」 淡『まぁ、高校生活100年分はやってきたつもりなんでwwww』 淡「みたいな!」 菫「(うぜぇ……)」 渋谷「先輩……お疲れ様でした……」 亦野「お疲れ様でした、ミーティング後に小休憩を挟んで会場へ移動です」 菫「分かった。ありがとう、亦野」 照「皆も出迎えありがとう」 菫「じゃ、行こうか」 淡「うぃー」 豊音「うわー……なにあれー凄いよー……」 エイスリン「(兵隊が敬礼して並んでる絵)」バッ! 豊音「話しかけるんて無理だよ……取り押さえられちゃうよ……」 エイスリン「トヨネ!ラストチャンスダヨ!」 豊音「そ、そうだよねー……とりあえず小休憩あるって言ってたし……」 豊音「それまで待とうかな」 豊音「ごめんねーエイスリン……付き合わせちゃって……」 エイスリン「キニシナイ!」 … …… 照「やっと休憩……」フラフラ 照「お菓子……」 豊音「(あっ……出てきたよー)」 エイスリン「(トツゲキ!)」 照「何も全部あげなくても良かったのに……」 照「コンビニ行こう……コンビニ……」フラフラ 豊音「あ、あのー!」 照「……はい」 エイスリン「サインクダサイ!」 豊音「(ちょっとエイスリン!いきなりすぎるよ!)」 照「……あ、私のですか」 豊音「は、はい!ファンなんです」 照「あ、はい……」 照「えー……じゃあ何か一言コメントとか」 豊音「え!え!?いいんですか!」 照「えっ」 豊音「ど、どーしよーかなー」 エイスリン「チョーカワイイヨー!」 照「はい、じゃあ……ちょー可愛いよー」 照「宮永照から豊音ちゃんへ……と」 豊音「え!!」 エイスリン「ヨカッタネ!トヨネ!」 豊音「う、うん……良かったよー」 豊音「でもなんかナルシストみたいだよー……」 豊音「ありがとうございます!宝物にします!」 エイスリン「アリガトウ!」 照「いやいや……」 エイスリン「イコウ!」 豊音「あ、待ってよー」 照「……」 照「なんか人が凄い並んでる……」 一般人「あ、すみません……サイン……」 照「あ、はい!」 照「いいですよー!」 菫「何がいいんだ?」 照「……」 照「音も無く現れるのはやめてほしい……」 菫「すみません……大会出場前なので……」 菫「それに並んでると他の方の迷惑にもなりますから……」 一般人「ちぇっ!なんだよーさっきのデカい子にはあげてたのにさー」 菫「本当すみませんでした」ペコリ 照「すみませんでした」ペコリ 菫「……」 照「菫、ごめん……」 菫「試合前からドッと疲れたよ……」 菫「亦野と淡が買い出しに行ってきたから戻ろう」 照「お菓子……」 菫「……はぁ」 … …… 京太郎「うわぁ……ビッグ……」 ハギヨシ「京太郎くん、荷物の搬入をお願いします」 京太郎「あ、はーい」 京太郎「うんしょwwwうんしょwww」 京太郎「ファーッ!!!www」 ハギヨシ「ど、どうしたんですか?」 京太郎「いや、なんかテンション上がっちゃて」 ハギヨシ「そういうのは後でお願いしますね」 ハギヨシ「さ、行きましょう」 京太郎「よいしょ」 京太郎「(咲……和……優希……部長……)」 京太郎「(俺……ここまで来れましたよ)」 京太郎「後は……」 京太郎「頑張れ……皆」 ~第一回戦終了~ 京太郎「ふぃーっwwwこっちまで手に汗を握ったわwww」 京太郎「……」 京太郎「いや、本当に見れて良かったわ……」 京太郎「皆……凄いな……」 京太郎「咲……」 京太郎「……」ブルッ 京太郎「トイレ行こwww」 京太郎「街に出てきちゃったよ」 照「はい、順番にお願いしまーす」 淡「こちら最後尾になりまーす」 京太郎「ちょwww」 京太郎「何やってんすかwww」 淡「あ、君……」 淡「テルーのサインが欲しいならちゃんとこっちに並ん……で……」 京太郎「ちすwww」 淡「すみませーん、ちょっと予約のお客様が……」 京太郎「え、ちょっと」 淡「ゴメンね、もう攫わないからコレで許してね」 京太郎「あの、凄い睨まれてるんですがそれは……」 淡「サイン貰いにきたんじゃないの?」 京太郎「いやいやいや……」 照「おお、京ちゃん」」 京太郎「何やってんすかww姉御www」 照「サイン会……」 京太郎「マジで?」 照「ちょっと待ってて、京ちゃん」 ~30分後~ 京太郎「……」 淡「ふぅ……やっと捌けた」 照「ありがとうございまーす!」 淡「くたくただよテルー……」フラフラ 照「おお、淡……」 照「いま癒してしんぜよう……」ダキッ 淡「ぐえ」 淡「柔らかくない……柔らかくないよテルー……」 照「ごめんよ……ごめんよ……」 京太郎「……」 京太郎「あ、あの……」 京太郎「帰っていいスかwwww」 照「待て待て」 照「サインをやろう」 京太郎「いやいやwww」 京太郎「……いや、やっぱり貰っとこうかな?」 照「じゃあ後ろ向いて」 京太郎「え?」 京太郎「こうですか」 照「しゃがんで……淡、マジック……」 淡「ほい」 京太郎「ちょ……」 照「……」カキカキ 京太郎「やっぱりTシャツwww」 照「無地の白……ユニクロならまた買ってあげるから……」 京太郎「何してんですか!?」 京太郎「これめちゃくちゃ目立ちますよwwやべぇwww」 淡「うわ……」 京太郎「えっ、何その反応……」 淡「ご、ごめんなさい……」 京太郎「えっ……何描いたの……先輩」 照「まぁまぁ」 照「昼ご飯でも一緒して行きなさい」 淡「ペコペコだよ~」グー 照「私も……」グー ~繁華街~ 京太郎「あ、あの……凄い見られてる気がするんですがそれは……」 淡「テルー、これ菫に見つかったらまた……」 淡「……」 淡「……ハッ!」 淡「よく考えたらまた私も怒られるじゃん!」 照「ふふ……」 京太郎「姉御www」 淡「ヤバいよヤバいよ……」 淡「ど、どーしよ」 淡「もうやだよぉ……」ズーン レポーター「あの……宮永照さんでしょうか?」 照「!」 淡「!」 京太郎「!」 照「そうです」ニコ 淡「あわわわわ」 レポーター「今、ほんの少しで構いませんので皆さんのお時間を頂いてもよろしいでしょうか?」 照「大丈夫ですよ」ニコ 淡「ヤバいよテル!!何言ってんの!?」 淡「(多分何も考えてないよこの人!)」 レポーター「あのー……そちらの男性は?」 京太郎「え?え?www俺?wwいや僕っすか?www」 淡「このままじゃ……」 淡「(ス、スキャンダルになっちゃう!)」 淡「ち、違うんです!」 淡「こ、この人は……」 京太郎「やべぇ……まじやべぇ……」オロオロ 淡「て、テルーの」 淡「!」ピキーン 淡「専属スタッフです!!」 照「……」 京太郎「……」 照「えっ」 京太郎「えっ」 淡「す、須賀くん!ほら背中!」 京太郎「えっ……ちょっと……」 レポーター「宮永……照……一味……」 京太郎「ちょwww」 京太郎「どこの海賊団だよwww」 レポーター「では専属スタッフ?の方にインタビューしてもよろしいでしょうか」 淡「(ご飯、奢って、あげる)」パクパク 京太郎「……」 淡「(お菓子、も、つける)」パクパク 京太郎「(発想が女の子だ……)」 京太郎「いやww全然構わないっすよwww」 京太郎『いや本当ねww最初は驚きましたwww』ペラペラ 京太郎『本当に俺でいいのかな、ってね?wwww』ペラペラ 京太郎『いや、でも同時にwwwあ、分かってるな、この人?www』ペラペラ 京太郎『みたいなね?wwちょっとありましたねwwいやwwwはェwww』ペラペラ 照『いや、本当に助かってますよ』ニコ 淡『そ、そーなんです……やっぱり部員が多くてもいいことばっかりじゃなくて……』 淡『や、やっぱり専属スタッフが居ると違うんですよね』 淡『み、皆が安心して練習できるんですよ!宮永先輩はフラフラしてるんで』 淡『皆気が気じゃないんですよー』 京太郎『いやーwww参ったなww本当www』ペラペラ レポーター『成る程……白糸台高校虎姫の影の立役者、という訳ですか?』 京太郎『いやwwwホントそんな大したコトじゃないんですけどwwww』 久「wwwwwwww」ゲラゲラ 和「……」 咲「……」 優希「……」 久「お腹痛いわホントwwww」 久「あ、アップロード終わった」 久「ホント懲りない子ね須賀くんはwwww」 久「前だけちょっとズボンにシャツ入れてるしwwww」 久「ホント何考えてんのあの子はwwww」 和「宮永さん……あれ」 和「もしかして……」 咲「う、うん……」 咲「私のお姉ちゃん……」 優希「ちょーっと龍門渕のとこまで行ってくるじぇ!」ダッ 久「ホント反省しないわね……須賀くん」 和「……全国の生放送で何やってるんでしょう……あの人は」 咲「ふふっ」 咲「でも、京ちゃんらしいよ」 和「……そうですね」フッ 和「須賀くんらしいです」 咲「さ、優希ちゃん呼んで私達もお昼食べに行こ!」 久「美穂子にも見せてあげようっとwwww」ガラガラ まこ「腹が減ったのう」ガラガラ 和「……」 和「咲さん……私やっぱりズルいでしょうか?」 咲「ん?」 和「私はあの日……あんな彼を見て……凄く腹が立って」 和「部を追いやったのに……」 咲「……」 和「今、テレビで同じような事を言ってる彼を観て……」 和「すごく……安心したんです……」 咲「和ちゃん……」 和「な、何言ってるんでしょうね……私」 和「KYですね……」 和「行きましょう咲さ……」 咲「いやー和ちゃんは可愛いね!」ダキッ 和「え!?」 咲「それは、いいことだよ。きっと」 和「でも……」 咲「ほら、行こ」スッ 和「咲さん……」 咲「私も安心したよ!」 咲「京ちゃんはやっぱりバカだね!」ニコ 咲「いつものバカな京ちゃんだったよ!」 咲「今度会ったらシャツin野郎って言ってやろう、和ちゃん!」 咲「あとヒゲも剃れってね!」 和「……」 和「ふふ……そうですね」 京太郎「いやーでも本当今の僕があるのは……家族……」 照「……」 照「(レポーターさん、今から言う事はオフレコでお願いします)」 レポーター「(元より放送するつもりないですよ!)」 京太郎「清澄の皆、ハギヨシさんや龍門渕の皆……」 京太郎「あれwwwそんだけかな?www」 京太郎「俺友達少ねえwwww」 京太郎「でもその皆のおかげなんですね」 京太郎「"せい"じゃなくておかげです」 京太郎「これ重要ですよwww」 照「京ちゃん、行こ」 淡「それじゃあ、これで……」 京太郎「あざしたーwww」 淡「あ、あざしたー……」 照「ありがとうございました」キリッ カランコロン…… 淡「あ、三人でお願いします」 照「はい、お冷」 京太郎「フゥー……」 京太郎「またやっちまったよ……」 淡「(コップの水から氷を取り出して額に当ててる……)」 淡「ちょっとやめなよキョータロー……完全に不審者だよ……」 照「いや、面白いから止めなくていい」 淡「……」 照「あ、オーダーお願いします」 照「このレディースセットを」 淡「じゃ、じゃあ私も同じのを」 京太郎「あっ!僕ハンバーグセットでwwww」 淡「……」 カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/5846.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1420351389/ 春の日差しは暖かく、風は涼しい。 外に出て運動するには絶好の日で、用事が無くても何となく散歩に出かけてみたくなる、そんな日。 京太郎「けど、なぁ」 だからと言って、屋上にシートを敷いて読書に勤しむのは彼女くらいだろう。 呆れたような溜息で彼女はやっと俺に気付いたらしく、読んでいた本を閉じてそっと俺に手を伸ばしてきた。 俺は白く細いその手をとって、ゆっくりと彼女を起き上がらせた。 京太郎「それじゃ、行こうぜ……照」 レディースランチ。 手頃な量と味を両立させた素晴らしいメニュー。 残念ながら、その名の通り女子専用メニューなので今日も照に代わりに頼んで貰ったわけだが。 照「……」じー ガン見である。 手元の本に視線を落とさず、俺をガン見している。 京太郎「……それ、読まないの?」 照「もう読み終わったから」 京太郎「……あ、そう」 照「……」じー ガン見である。 「おっす。また嫁さんつれてメシ?」 照「どうも、旦那が世話になってます」 嫁さん違います。 尭深「おつかれさまです」 京太郎「ありがとう」 部室に顔を出すと、後輩がお茶を淹れてくれた。 熱過ぎず温過ぎず、甘過ぎず苦過ぎずな丁度いい塩梅。 京太郎「うん、うまい……渋谷、結婚してくれ」 尭深「え、あ……」 照れている。可愛い。 ちょっとしたジョークにこんな反応をしてくれるのは渋谷くらいのもの。 色んな意味で嫁に欲しい逸材である。 菫「あまり後輩を困らせるなよ」 そんな小言を引っ提げながらやってきたのは我らが部長。 顔良し、スタイル良し、性格良し――なれどチーム虎姫で婚期を逃しそうな女子No.1と 密かに陰で囁かれている苦労人こと、弘世菫さんである。 菫「ああ、あと少しプリント運ぶのを手伝ってほしいんだが……」 京太郎「おっす、了解」 なのでまぁ、せめて卒業するまでは色々と手伝ってやろうと思う。 俺は菫の後を追って、部室を後にした。 尭深「……」ズズッ 京太郎「ふー……」 菫「ありがとう。大分楽になった」 京太郎「いいってこんぐらい」 菫「そうか……ところで、もし良かったら今度――」 誠子「あ、おつかれさまです!」 京太郎「お、おつかれー」 誠子「あ、そだ。先輩、今度の日曜空いてます? ボーリングの券貰ったんですけど」 京太郎「いいね、空けとくわ」 菫「……」 菫「……」クシャッ 放課後。 部活が終わってさあ帰ろう、という時。 淡「せーんーぱーいー」 不意に背中に感じる重み。 すわ心霊現象か、視界の端に髪の毛らしきものが映る。 淡「あーそーぼーおーよー」 幻聴まで聞こえる。 恐らく疲れているのだろう、早いとこ帰って寝よう。 淡「せんぱいー? どこいくのー? あ、もしかして私お持ち帰りされちゃう?」 訂正。 ちょっとだけ寄り道して帰ろう。 よく喋るお荷物を女子寮に送り届け、さて帰ろうとした矢先。 照「それじゃ、帰ろうか」 何故か、照が俺の後を着いて来る。 照「……どうしたの?」 京太郎「いや、お前がどうしたの」 照「今日明日明後日といないから、京ちゃんをよろしくってお義母さんが」 京太郎「……まじか」 照「うん」 照「夕飯はなにがいい?」 京太郎「確か昨日の麻婆がまだ残ってる」 照「じゃあ、明日の朝ごはん」 京太郎「朝もトーストとかでさっさとやっちゃうからなぁ」 照「……じゃあ、昼は」 京太郎「学食の日替わりランチを食べたい。明日は確かハンバーグだし」 照「むぅ……京ちゃんはワガママ」 京太郎「そうか?」 照「うん」 京太郎「そうか」 京太郎「……」 照「……」 会話が止まる。 何となく、気まずい。 京太郎「そういやさ」 照「?」 京太郎「妹さんも……もう、高1だっけ?」 照「……」 照「……うん」 京太郎「そっか。元気だといいな」 照「会えるよ」 京太郎「……?」 照「多分、会える。インターハイで。そんな気がする」 京太郎「そうか……」 照「……」 京太郎「照がそう言うなら、会えるんだろうな」 照は、小さく頷いた。 照「……ん」 照が控え目に手を握ってきたので、少し強めに握り返す。 小さい手が、ちょっとだけ震えていた。 京太郎「……妹さんへの挨拶、考えといた方がいいかなぁ」 そんなことを考えながら、俺は照と並んで帰路に着いた。 カンッ
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6363.html
TV『――――――ちょっと眠ってろお前』 TV『グァァッ!!』 京太郎「背景に溶け込んでかなり立ったが潮時だ」 京太郎「このままこの立ち位置に居るだけじゃ世界から消されちまうな」 京太郎「て言うか、誰だよ朝っぱらからこんな物騒なチャンネルつけてる奴」ピッ 京太郎「さーて、切り替えてくぞ」 京太郎「どうか神様!今日も一日いいことありますよーに!」 京太郎「とりあえず当面の目標は………今度ある男子個人戦!」 京太郎「そこで活躍して和に認めてもらう!これだ!」 京太郎「と、いうことで弟子にしてください!!」 聡「帰れ」 京太郎「そんなこと言わず、どうかお願いしますよお代官様ー!」 聡「だーっ!ひっつくな鬱陶しい!……ったく、いきなり変な奴が来たと思ったら」 聡「大体お前はどこのどいつだ?突拍子もねーこと言う前にまず名乗るのが礼儀ってモンだろ」 京太郎「俺は清澄高校の須賀京太郎って言います!」 聡「清澄だぁ?あんま聞いたことねー高校だな」 京太郎「まぁ、麻雀部は今年から本格的に活動し始めたばっかりですからね」 聡「ほう?お前さん麻雀部か?」 京太郎「はい!」 京太郎(って言ってもやることは雑用ばっかだけどな!) 聡「なるほどな……んじゃ、こうするか」 京太郎「ん?」 聡「お前、俺の孫娘と一局打ってみろ」 聡「それで勝てたら特例中の特例で弟子にしてやらんこともねぇ」 京太郎「孫娘さん?麻雀打てるんですか?」 聡「ああ。数絵は強いぞ?」 聡「多分ひょっとしたら長野じゃ敵はいねーんじゃねーか?」 京太郎「………」ゴクッ 聡「それでもやるか?」 京太郎「……」 京太郎「お願いします!」 数絵「……」トン 京太郎「えーと……じゃあこれ」トン 数絵「………」 数絵(打ち筋も捨て牌も素人同然……なんでお爺様はこんな人と打たせるの?) 数絵(これじゃあ南場に行く前に片がつきそう……) 京太郎「カン」 数絵(出た。素人特有の意味の無い槓……) 京太郎「……おっ?ラッキー!もういっちょ、カン!」 数絵(加カン!?) 京太郎「きたきたきたーーー!カン!!」 聡(三槓子……!?いや、これは……) 京太郎「うおおおおお!カン!!!カンカンカーン!!」 数絵(う、うそ………まさか) 京太郎「ツモ!!四槓子、四暗刻!……んでドラは………10?」 聡「俺はプロやって長いが、四槓子四暗刻のドラ爆なんぞ初めてみたわ……」 京太郎「はは……ちょっと知り合いが槓好きな奴なんで、真似したらなんかできました」 聡「正直言ってなぁ、お前俺の弟子にならなくても十分強いと思うぞ」 京太郎「あんなの偶然、たまたまですよ!」 聡「偶然にしちゃあ出来過ぎだ………お前なら小鍛治のガキにも勝てるかもな」ハハ 京太郎「小鍛治?……ってそれより、弟子入りの件はどうなったんですか?!」 聡「ん?ああ……」 聡「辛くて後悔しても遅いからな?」 京太郎「覚悟はできています……!」 聡「……よし、その言葉を忘れるなよ?」 京太郎「はい!」 京太郎(そしてその日から俺の想像を絶する特訓が始まった……) 京太郎(10万局打ち終わるまで寝れなかったり牌と心を通わせたり……) 京太郎(それはもう辛い特訓だった) ――――――― ―――――― ――――― 聡「二人とも、この日までよく俺の特訓に耐え忍んだ」 聡「お前たちは俺の誇りだ」 数絵「ありがとうございます、お爺様」 聡「数絵、全国への切符を絶対に掴んで来い」 数絵「はい」 聡「京太郎、お前にいう事は何もねぇ」 聡「いつも通りに楽しんで来い」 京太郎「うっす!」 数絵「京太郎」 京太郎「ん?」 数絵「1回戦敗けとか無様な真似をさらしたら……許さないから」 京太郎「おいおい、誰に言ってんだ?」 京太郎「お前こそ自分の心配しろよ数絵」 数絵「ふふっ……そうね」 アナウンサー『清澄須賀、最後は海底で三人同時に飛ばし決着』 アナウンサー『+450で堂々の長野一位通過です』 京太郎「楽勝楽勝ー!!」 京太郎「これで俺も堂々と清澄の一員として全国に行けますね部長!」 久「………」 優希「………」 咲「………」 まこ「お、おおう……」 和「凄いじゃないですか須賀くん!見直しました!」 京太郎「だろー?」ニヘヘ 優希(おかしいじぇ…あんなに犬が強いわけない) 久(あれホントに須賀くんなの……?別人がすり替わってるんじゃない?) 咲(ど、どうなんでしょう?) 京太郎「あ!そういえば女子の方ってどうなったんですか?!」 久「ん?ああ、それならほら」ピラッ 京太郎「ええと……1位が風越の福路さんで、2位が和………3位が………」 久「安心しなさい。和も咲も全国出場決めたから」 京太郎「……!」 和「どうかしました須賀くん?」 京太郎「あ、いや……何も」 まこ「しっかしウチから3人も全国個人戦に出るモンがいるとはのう」 まこ「しょーがないけぇ、今日はウチで奢っちゃるわ」 ウオオオ ヤッタジェー! ワオ!マコ フトッパラ! 京太郎「………」 まこ「お前さんもくるじゃろ京太郎?」 京太郎「そうですね、いきましょう!!」 久「よーし、それじゃあまこの家にしゅっぱーつ!」 優希「おー!!」 咲「お、おー!」 まこ「小学生か」 京太郎「たらふく食うぞー!」 数絵「ごめんなさい……お爺様の顔に泥を塗ってしまって」 聡「そう気にするこたぁねぇよ。アレはちょっと相手が悪かった」 聡「まだ来年がある、今年で終わりじゃねぇ」 数絵「ですが……」 聡「それによ、まだアイツが残ってんじゃねぇか」 数絵「……」 聡「まだアイツは死んじゃいねぇ、むしろこれからだ」 聡「お前と同じ釜の飯を食った仲間が全国へ行ったんだからよ。もっと胸を張れ」 数絵「……はい!」 ―――――――― ――――― 咲「じゃあ、私たちの会場こっちだから」 和「須賀くんも頑張ってくださいね」 京太郎「おう!また後でな」 和「あっ、ちなみに言い忘れてましたが……」 京太郎「?」 和「男子の優勝者と女子の優勝者はトッププロを二人交えてのエキシビジョンがあるそうですよ」 京太郎「へぇー」 和「その舞台で会えるように、頑張りましょうね」ニコッ 京太郎(女子の優勝者と打てるのか……) 京太郎(男子より女子のがレベル高いって言われてるしなぁ……打ってみたい) 京太郎(っと、まずは目の前の試合に集中集中) 男子R「あンた背中が煤けてるぜ」 男子K「置物の方が、マシだったな」 男子A「きたぜ。ぬるりと………」 京太郎(おい誰だ女子の方がレベル高いとか言ったのは) 京太郎(なんなんだこの卓は……化け物ばっかじゃねぇかよ)カタカタ ――――――――――― 京太郎「はぁ……準優勝かよ」 京太郎「優勝したかったのにな………くっそ」 京太郎(師匠にはなんて言おうかな……全国行く前"優勝なんて楽勝ですよ"とか言った手前負けましたなんて言えねーし) 京太郎「どうしたものか……」ンー ?「……」トントン 京太郎「ん?」 数絵「お疲れ様」 京太郎「かっ……数絵!?どうして東京にいんだよ?」 数絵「どうしてって、京太郎の応援に決まってるでしょ。お爺様も来てる」 京太郎「げっ……じゃあ師匠に全部見られてたってことか……」 数絵「そんな顔しなくても心配いらない」 数絵「お爺様も褒めてたよ。"よくやった"って」 京太郎「そうか?でも優勝できなかったし」 数絵「私なんて県予選敗退だ。それに比べたら全然すごい」 京太郎「でもなぁー……あそこでイーピン切って無かったら優勝できたのかも」ウジウジ 数絵「……来年」 京太郎「へ?」 数絵「来年は一緒に全国に行こう」 数絵「そして二人とも優勝して、エキシビジョンで打つ!」 京太郎「……」 数絵「違う?」 京太郎「……ああ」 京太郎「来年は二人で来よう。そんで南浦プロの弟子二人そろって優勝だ!!」 数絵「うん!」 ―――――――― ――――――― 恒子『今年もこのエキシビジョンの時間がやってきたーーー!!』 恒子『男子の1位と女子の1位!そして指名された南浦プロと我らがすこやんの頂上対決が、今!はじまるっっ!!』 咏『男子は去年よりレベル高そうだねー、女子は知らんけど』 聡「ったく、ようやくここまで来たかよ」 聡「和が弟子ながら遅かったじゃねーか」 数絵「すいませんお爺様。勝手ながらご指名させていただきました」 京太郎「うっす!」 聡「おーおー、いつの間に手なんか繋ぐ間柄になったのやら……」 健夜「若い子はいいですね……私、もうホントに三十に突入しそうなのに彼氏のかの字すら……」 京太郎「小鍛治プロ、本日はよろしくお願いします!」 健夜「あ、うん!よろしくね!」 数絵「お手柔らかにお願いします」ペコリ 健夜「あはは……多分手加減はできないと思うけどね」ボソッ 聡「言っとくけど家で打ったみてーに手加減しねーぞ?本気で打ってこい」 京太郎 数絵「はい!」 聡「ツモ」 京太郎 数絵「!?」 聡「6000オールだ」 恒子『試合終了ーーーーー!!最後は南浦プロの親っ跳で弟子二人を一蹴!』 恒子『そしてどうしたすこやん!アラフォーグランドマスターも年には勝てないのか!?』 健夜「アラサーだよ!?それにスポーツと違って年齢はあんまり関係ないからね!?」 聡「流石は俺の愛弟子………と褒めてやりたいところだが、お前たちもまだまだだな」 数絵「さ、流石はお爺様……完敗です」 京太郎「参りました。あそこで槍槓なんて予想できませんよ」 聡「いやはや残念だったなぁ京太郎。お前が俺を超えれば数絵を任せられると思ったんだが」 数絵「なっ……!」 京太郎「へ?」 聡「まだまだだな。あと5年は早い」 数絵「お、お爺様!」カァァ 聡「はっはっ、そう照れるな照れるな」 聡「それにしてもホントに成長したな二人とも。今から曾孫が楽しみってモンだ」 京太郎「……」 数絵「……」 聡「まーさかとは思うが京太郎、まだ数絵には手を出してないよな?」 京太郎「………」ダラダラ 聡「………」 健夜「曾孫……ね。私は自分の子供の顔さえ見れるか分かんないけど」 カン
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6325.html
須賀母「それじゃあ京太郎をよろしくね咏ちゃん」 咏「はいお義母さん、まあしっかり世話出来るかはわっかんねーけど」 須賀母「あらあら、三尋木プロの生わっかんねーが聞けてお母さん嬉しいわ」 咏「そっすか」 須賀母「それじゃあ私は行くからー」 咏「はーい」 咏(さて、それで私の義弟になるのは……) ピンポーン 京太郎「はーい」 咏(うーん、パッとしないねぃ) 京太郎「はーい」 咏「よっ」 京太郎「……」 新しくきょうだいが増えると聞き待っていた俺の前に現れたのは着物姿のロリだった。 えっ? 姉弟?それとも兄妹? えーっと…… 京太郎「よしよし、よく来たな。俺は須賀京太郎、好きに呼んでくれて構わないぞ」 咏(……うん?) 京太郎「それじゃあ次は君が名前教えてくれるかな?」 咏(あー……勘違いしてんのか) 咏(どうすっかなー、まあ面白そうだし妹のフリでもしてみるかねぃ) 咏(っと、それじゃあ何て呼べばいっかなー) 咏(うん、兄上様とかでいいんじゃね?知らんけど) 咏「私は三尋木咏、よろしくねぃ兄上様」 京太郎「おお、よろしくな」 兄上様かぁ、普通にお兄ちゃんとか来ると思ったから驚いたぜ。 でも和服も相まってなんか様になってるな。 いやそうじゃなくて、俺はこの娘のことを何て呼ぼうか。 京太郎「よし、それじゃ中に入ってくれ咏ちゃん」 咏「わかったよ」 京太郎「まだ昼までは時間があるな……咏ちゃんはどうしたい?」 咏「なんでもいいんじゃね?知らんけど」 京太郎「そっか……」 【午前】 京太郎「そう言えば咏ちゃんはいくつなんだ?」 咏「ん?そりゃ私はに――」 京太郎「に?」 咏「年生、かな。中学の」 京太郎「へえ中2かー。それじゃ俺と二つ違いだな」 咏「じゃあ兄上様は高1なのかぃ?」 京太郎「ああ、今年からな。良いだろー」 咏(危ない危ない、すぐにバレちまうところだった) 咏(にしてもコイツ、面白いな。わっかんねーけど) 京太郎「さて、昼も食ったことだし」 咏「ことだし?」 京太郎「ことだし……そうだな」 【午後】 京太郎「ゲームでもしようか!」 咏「いいよー、何すんのか知らんけど」 京太郎「そうだなートランプとか?」 咏「そんじゃポーカーやろうポーカー」 京太郎「いいぜー!」 京太郎「フルハウス!どうだっ!」 咏「フッ……ロイヤルストレートフラッシュ」 京太郎「マジでっ!?」 咏「マジマジ」 京太郎「えぇーこれで何回目だよ……イカサマとかしてんじゃねえの?」 咏「してないよ、知らんけど」 京太郎「知らんけどって」 咏「んー、まあ強いて言うなら私がカードに愛されてるってことかな。兄上様と違って」 京太郎「なんか、馬鹿にされてる気がする」 咏「そりゃ馬鹿にしてるし」 京太郎「なんだとっ」 咏「文句は私に勝ってから言うんだねぃ」 京太郎「うぐぐ」 咏(って、こんな時間……随分夢中になってたのか) 咏(まあ、結構楽しかったしねぃ、知らんけど) 京太郎「大分暗くなってきたな」 咏「そうだねぃ」 京太郎「そろそろトランプも終わりだな」 咏「えー」 京太郎「散々勝ったんだから良いだろ!?」 【夜】 京太郎「さあ、夕食の用意出来たぞー」 咏「悪いねぃ」 京太郎「妹なんだから遠慮すんなって、さあ食え食え」 咏(やばい、笑いそう) 京太郎「どうした?」 咏「いや、嬉しくてちょっと」 京太郎「……そっか、親父さんと二人だったんだもんな。大変だったよな」 咏(うん?) 京太郎「でも、これからは俺も一緒だ。だからいつでも俺を頼っていいんだぞ」 咏「……うん」 咏(コイツ、結構良い奴なのかもな……し、知らんけど) 京太郎「んじゃ咏ちゃんはこっちの部屋な」 咏「わかったよ」 京太郎「俺は隣の部屋で寝てるから何かあったら呼んでくれ、それじゃおやすみ」 咏「おやすみー」 さて、咏ちゃんも部屋に行ったし俺も寝るか。 それにしても、妹ってのも良いもんだなあ。 うーん、まだ眠い。 けど、目覚まし時計はうるさく鳴ってるんだよな。 起きるか、それとも二度寝か……。 【朝】 いや、起きよう。 妹も起こしてやらねばならんしな。 ということで。 京太郎「うーたちゃーん」 ………。 扉を開け放つと可愛い妹はぐっすり眠っていた。 近寄って寝顔を覗きこむ。 すーすーと寝息を立てる様子に頬を緩めていると閉じていた両目がぱっちりと開いてこちらを見つめ返す。 咏「妹の寝顔を見てニヤけるとか……変態?」 京太郎「ばっ、ちげえよ!」 咏「ふーん、そう」 京太郎「ああ。それより起きろ、朝だぞ」 咏「はーい」 咏「眠いねぃ」 京太郎「ほらさっさと朝飯食っちまえよ」 咏「わかってるよ、わっかんねーけど」 京太郎「どっちだよ」 咏「わっかんねー」 京太郎「はいはい」 咏「そういや朝食とったら何すんの?」 京太郎「わかんねー……ってのは冗談で、今日は……」 【午前】 京太郎「昨日のリベンジだ」 咏「んー?」 京太郎「ポーカー、今日は負けないぜ」 咏「あー、いいよー。兄上様じゃ無理だと思うけどねぃ」 京太郎「言ってろ、行くぞ」 京太郎「これは勝ったな」 咏「へぇ」 京太郎「フォーカードッ!」 咏「ファイブカード」 京太郎「えっ」 咏「ファイブカード」 京太郎「えっ」 咏「だーから兄上様じゃ無理だって」 京太郎「くっそ、もう一回だっ」 咏「まあ良いけどさー」 対面に座る少年と視線がぶつかり心臓が跳ねる。 何故だろう、凄くドキドキする。 最初会った時は何とも思わなかったのに、一日一緒に過ごした今は……。 あー、わっかんねーすべてがわかんねー。 優しさか、それともその純粋で真っ直ぐな視線のせいなのか。 理由はわっかんねーけど唯一つ分かること、それは……。 私がコイツに惚れちまったってこと、かな。 咏「なあ、兄上様」 京太郎「うん?」 咏「そろそろ小腹が空いて来ないかい?」 京太郎「そうだな……ってもうこんな時間っ!?」 京太郎「待ってろ、今昼食用意すっから!」 【午後】 京太郎「そういや咏ちゃんはどうして和服に扇子なんだ?」 咏「だ、ダメかぃ?」 京太郎「いや、似合ってると思うけど」 咏「にあっ……そ、そっか」 京太郎「顔赤いけどどうかしたか?」 咏「へっ!?別に何でもないよ」 京太郎「でも熱とか有ったらマズイからっと」 咏「あっ……」 咏(私の額に手が……) 京太郎「うーん、熱はねえな……って咏ちゃん?」 咏「……っ」 京太郎「俯いてどうかしたのか?やっぱり体調が悪いんじゃ」 咏「な……なんでも、ないから」 京太郎「そうか?」 咏「うん……」 咏(やべーって、何がかとかわっかんねーけどこれはやべーって) 京太郎「もう暗くなってきたな」 咏「……そうだねぃ」 京太郎「咏ちゃん?」 咏「なんでも無いから……わ、わっかんねーけど」 【夜】 京太郎「そろそろ寝るかな」 咏「そ、そうだねぃ」 京太郎「じゃあ」 咏「あっ、兄上様っ」 京太郎「おわっ……急に抱きついて、どうした?」 咏「……兄上様は、妹と姉のどっちが欲しかった?」 京太郎「え?」 咏「実はさ、私妹じゃないんだよね」 京太郎「それはどういう……」 咏「私は本当は兄上様の姉で、今は24歳」 京太郎「……」 咏「10歳もサバ読んでたってわけさ……引いたかぃ?」 京太郎「いや、引いてなんか」 咏「優しいよな……だから私は、そんなお前が……あぅ、その……」 きっと咏ちゃん……いや年上だから咏さん? あー、面倒だ。呼び捨てでいいか。 それでなんだっけ……っと、そうだ。 きっと咏は俺と同じ気持ちなんだ。 だから本当の事を打ち明けて、そして今その気持ちを伝えようとしてくれてる。 俺も、同じ気持なんだ。だったらここは、俺が言うべきだろ……! 京太郎「咏」 咏「っ」 京太郎「俺は姉とか妹じゃなくて、咏と出会えてよかったと思ってる」 咏「京太郎……」 京太郎「好きだ、咏」 咏「……っ!」 京太郎「咏は、どうだ?俺のこと、嫌いか?」 咏「……すき、私も京太郎のこと、好きっ」 京太郎「……そっか」 咏「うん」 京太郎「目、閉じて」 咏「わかった」 京太郎「大好きだよ、咏」 チュッ 咏「そ、そろそろ寝たほうが良いんじゃないかねぃ。し、知らんけど」 京太郎「あっ、そうだな。すまん、今離す」 咏「ふぅ……」 勢いでキスしちゃたけど、嫌がられてない……っていうかむしろ喜んでもらえたみたいだしよかった。 さて、もう寝るわけだが……。 咏「そんじゃおやすみ」 京太郎「あっ、咏」 咏「ちょっ、引っ張んなよ」 京太郎「すまんすまん」 咏「で、何?」 京太郎「今日は一緒に寝ようぜ」 咏「なっ……変態」 京太郎「ばっ、そういう意味じゃねーよ」 咏「へぇー?」 京太郎「そんな目で見るなぁっ!」 咏「ま、良いよ。私も京太郎と寝たかったし」 京太郎「……ったく」 咏「それじゃベッドまで案内してくれよ、ダーリンっ」 京太郎「はいはい、わかりましたよ」 小さいなぁ。 布団の中で抱きしめながらそんなことを思う。 俺の服を掴みながら胸に頭を擦り付けてくる咏の頭を撫でながら目を閉じる。 告白、出来てよかったな……。 【朝】 唇になんだか柔らかい感触が……。 いったい、何だ? ゆっくり瞼を開けると、咏が俺にキスをしていた。 京太郎「……んんっ!?」 咏「あ、おはよう」 京太郎「な、何やってんだ!」 咏「いやー、京太郎が起きないからねー」 京太郎「ほう……それならっ」 咏「ひゃっ、急に抱き寄せっ。んっ……ぷはっ」 咏「突然何をっ」 京太郎「これであいこってことで」 咏「ば、ばかっ」 須賀母「ただいまー」 京太郎「おかえり」 咏「おかえりなさい」 須賀母「あらあら、二人共仲良くなれたみたいで何よりだわ」 咏「それじゃ私は帰るので」 須賀母「お父さんによろしくね」 咏「わっかりました、じゃあ」 京太郎「あっ、玄関まで送るよ」 須賀母「あらあら、良い感じじゃないの」 京太郎「次会うまでかかりそうなんだっけ」 咏「そうだねぃ」 京太郎「次会うの楽しみにしてるぜ」 咏「私も」 京太郎「じゃあな」 咏「うん……あ、忘れてた」 京太郎「へ?」 咏「ちょーっと頭下げて耳こっち」 京太郎「ん」 咏「……大好きだよっ」 チュッ 咏「それだけ、じゃあねぃっ」 そう言って俺の頬に口付けをすると咏は去って行った。 京太郎「ったく、次あったらお返ししてやんねーとな」 《三尋木咏編 カンッ!》
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/5723.html
541 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 21 53 01.56 ID UqfxTpV/o [8/17] 結局、それからもしばらく嗚咽やすすり泣きを繰り返す哩 煌は使われていない事務所の会議室に移動し、ただじっと哩の気持ちが落ち着くのを待った そして10分程が経ち、ようやく哩は会話ができるレベルに落ち着いたのだった 哩『……アレは、冬休みに入る前のこつやった』 煌「はい」 哩『いつもん同じ、部室で麻雀を打って――」 ~~数ヶ月前 新道寺~~ 姫子「……」ボーッ 哩「これで引継ぎは終わりやね。後のこつ、任せたとよ」ポンッ 美子「期待しとうよ」ニコ 仁美「姫子がいれば安心できるたい」ズゴココ 姫子「……はい」ポワー 哩「姫子? 何をボーッとしとうぞ?」 姫子「え?」キョトン 仁美「聞いとった?」」 姫子「……」コクッ 三人「??」 . ´ / / \ニ\ \ ΛУ /i{ i| | \ \ ∧ ,./ / / レ八 「゛ー__\ \ \ハ // / / ‐__′ \| x庁示 、ト、 〉 \ト / / |i /ィ竹冬 ∨ソ' | ∨ \ \ ヽ />/ 八;ハ 乂ソ , /i/i/i レ⌒ヽ \ } // 〃. / | ./i/i/i 人 . ノ ′ ( /; ;/ |i . v´ ) ,.イ´ | \ \ | / { / |i 込、 ,イ l ;| ハ } 〕 l { / ,八 > _,. |_ /l/ }/ | / ∨ \ トミ _;〕__,.,イ´ ̄〉=─-ミ }/ ヽ} __,ノ УΛ / -‐= 〈/⌒ヽ_/⌒ / {⌒// ./ / /′ / Λ / / / / ___∧ / / ノ' //ニニニニハ 姫子「あっ……」ビクッ 哩「え?」 姫子「ふぁ、こげんあってどないすっと……♪」ボヤー 美子「これって……」チラッ 哩「いや……私はなんもしばっとらん」 仁美「ばってん、姫子の様子は――」 姫子「あははっ」キラキラ 三人「……」ゾクッ 551 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 22 08 57.93 ID UqfxTpV/o [9/17] 姫子の様子がどこかおかしい それにはこの場にいる全員が気づいていた しかし、当の本人がこうでは話を聞くに聞けない どうしたものか そう三人が悩んでいた時だった 姫子「あ、部長」クルッ ふと、姫子が言葉を発した 先ほどまで恍惚を抱いて一人笑っていた姫子が、急に真剣な表情で話しかけてきたのだ 哩「?」 姫子「今から打ちとうなかですか?」 哩「え?」 姫子「私は今……打ちたいんです」ゴゴゴッ 三人「!?」 哩「(こいは、なんぞ……?)」 哩は姫子のことをよく知っている それこそ、友情などという生半可な言葉では推し量れない程の信頼を交わしあっている自覚もある それでも そんなに信じきっていた後輩であるにもかかわらず 哩「(こげん女――知らん)」ビクッ 姫子「さっきから調子がよかとです。今なら――」クスッ 哩「……」コクり 経緯や理由など知ったことではないが、目の前の少女はどこかおかしくなってしまった ここは先輩でである自分達がなんとかしてあげなければ 哩「二人も、そんでよか?」チラッ 仁美「勿論よか」コクッ 美子「……」コクッ 残る二人も、姫子の尋常ならざるオーラに気づいている だからこそ――三人は結託した 姫子「そいじゃ、用意しますね♪」カチャカチャ 三人「(きゅうを据えたる!)」キッ いくら姫子が高い雀力を持っていても、この三人には及ばない まして、切り札のリザベーションを使えない状況なのだ 哩「(任せときんしゃい、私が必ず――)」 哩の手に力が篭る 既に部長では無いが、最愛の後輩をこの手で救い出すことを誓う 姫子「さぁ、打ちましょう」ニッコリ そして、サイは振られた―― 552 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 22 23 40.15 ID UqfxTpV/o [10/17] 方言に違和感あってもゆるしてくらはい ~~アクセル1~~ 煌「そ、そんなことが――」 既に新道寺を去っている煌だけに、この話はかなり心苦しいものだった かといって、自分がいて姫子の違和感に気づけたとも思えない 結局自分は―― 煌「それで、結果は?」 マイナスへ傾く思考を必死に折り曲げ、哩へ尋ねる 結果は見えているだけに、深く意識もせず だが―― 哩「……完敗やった」 帰ってきた言葉はまるで想像と違うものだった 煌「へっ?」 哩「東一局、姫子の親で全員が飛ばされたとよ」 煌「は?」 哩の淡々とした言葉に煌はただ困惑する 自分は先輩達の強さをよく知っている、無論同様に姫子の強さもだ しかしそれを踏まえても、姫子が勝つ姿を想像できない それこそ、リザベーションを使えない状態では万に一つも―― 煌「……もしかして、ですけど」 煌の中で思い浮かぶ一つの可能性 それがありえないということは重々承知している だが、それでも聞かずにはいられなかった でなければ――姫子が勝ったという事実は存在しないであろうから 煌「リザベーションを……?」 哩「確証は無いけど、確実に使っとった」 煌「……確証は無い?」 後者は予想出来たことゆえに戸惑いは無い だが、前者はどういうことだ? 確証は無い なぜ? リザベーションは二人で一つの力 哩と姫子の絆の力 ならば、発動すれば哩にも分かる筈 事実、哩が用意しなければ発動のきっかけすら無いのだから 煌「それはどういう……」 哩「花田。私はもう――」 携帯を握る手を、一筋の汗が流れていく そして、その水滴が地に吸い込まれていくの同時に―― 哩「姫子と、繋がっとらん……」 哩はそう告げた 561 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 22 36 13.87 ID UqfxTpV/o [11/17] 558 その詳しい説明は大分先になるからちょこっと補足 京太郎がアイドルとして活躍する→姫子がキーゲット 姫子のナカは京太郎のキーでいっぱいだよぉ……ふぇぇ 今はこうなっとる(震え声) 【一方その頃 ファミレス】 霞「ふぅ、疲れたわね」 京太郎「今日は霞さんのお陰でいい刺激になりました」 霞「あら、嬉しいわ」ニッコリ あれからまっすぐ事務所への帰宅を目指していた京太郎達だったが、 お昼がまだだったこともあり近場のファミレスに立ち寄っていた 京太郎「何か食べたいものあります?」 霞「まだ決めてないのだけど、オススメある?」 京太郎「そうですね。それでしたらこれとか――」エヘヘ 霞「ふふ、美味しそうね(アナタが)」ジュルリ ボイ-ン 京太郎「でしょう?(やっぱり霞さんのおもちは最高だぜっ!)」チラチラ 二人共、普通の会話をしているように見えるが心の内はどちらとも卑猥である そんな二人の関係を知ってか知らずか、周囲は騒ぎ出す ヒソヒソ イケメンヨー カッコイィィワァァ スガキュンニニテル オンナチチデケェナ モミシダキテェ ビナンビジョバクハツシル ザワザワ 京太郎「(騒がしいな)」 霞「(ま、当然ね)」 アイドルとしての自覚がいかんせん足り無い京太郎である 566 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 22 51 28.18 ID UqfxTpV/o [12/17] 結局、いろいろ悩んだ末に京太郎はガッツリステーキランチを、霞はシーフードパスタを注文した 煌の節制メニューの束縛で京太郎はあまり肉を食べられていないからだ 霞「怒られるわよ?」 京太郎「うぅ、見逃してくださいよ」 霞「ふふ、考えておくわ」lクスクス そして、十数分ほどで京太郎の念願のステーキは届いた 京太郎「うまうま」ムシャムシャ 美穂子が肉を出してくれるようになったとはいえ、彼女とて馬鹿ではない 京太郎のアイドル活動の支障にならないように、しっかりメニュー管理を行っているのだ 肉付きの京太郎の為に適正量を越えないギリギリのレベルでしか出してくれてはいるのだが、それでも少ないものは少ない 京太郎「うまうまぁ」ガツガツ そんな久しぶりの肉を前にして、いささか京太郎の食い方は荒くなっているようだった 霞「もう、顔についてるわよ」スッ ガタッ 京太郎「!?」ドッキィーン 京太郎の顔を拭こうと、霞がテーブル越しに京太郎に迫る 前のめりになるように――抱きつこうとでもするかのように ムニュンッ♪ 京太郎「(ほ、ほわぁぁ!? テーブルでおもちが!? おもちGAAAAA!?)」 当然そんな体勢を取れば霞の豊満なおもちはテーブルに押し当てられる それも、むにゅむにゅのふにょふにょに変形して 京太郎「(さ、触りてぇっ!!)」ゴクッ 目の前でパァァリィィしてるおもち それも超上級の特殊おもち この世界においても三幻パイと呼ばれる至高のおもち その中でも最もデカイとされる霞のおもちが目の前で翼神竜してる これにはモラルが高い京太郎でさえもバイサーデスしてしまいたくなる それどころか京太郎のドリラゴで霞のおもちをラヴァゴーレムにしたいくらいだ 京太郎「あ、あぁっ……」ガタガタ 霞「あぁもうっ。動いちゃダメでしょ?」クスッ ムニュムニュンッ プルルルンッ♪ 暴れる おもちというなの闇が、京太郎の心をどす黒く支配していく 京太郎「……」ボーッ まるで、振り子の5円玉を眺めているかのようにおもちから眼を離せなくなる この時京太郎の意識はもう――風前の灯であった 霞「(さぁ、堕ちましょう?)」ニヤリ 京太郎「あ、あぁっ……」ブルブル ついに誘惑に負け、心をおられた京太郎 その右手が霞のおもちへ伸びる―― その時だった 571 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 23 08 13.89 ID UqfxTpV/o [13/17] ガシャァァァァァァァンッ!!!!! 京太郎「はっ!?」ビクッ 霞「きゃっ!?」ビクッ 店内全てに響き渡る程の大きな音が鳴り響く 数十枚もの食器が同時に割れた音のようだった ザワザワ ガヤガヤ 京太郎「な、なんだぁ?」チラッ 慌てて京太郎が視線を向けると従業員らしき人物がしきりに頭を下げている どうやらスタッフが洗い終えた大量の食器を裏に運ぼうとして割ってしまったらしい 京太郎「うわぁ、100枚近くありそうだなぁ」 霞「こっちまで破片飛んでないかしら?」 京太郎「……」 手伝いに行こうか悩む京太郎だったが、下手なことをすれば自分の存在がバレてしまう可能性がある 仕方ないのでここは黙って見過ごそう そう思っていると一人の少女が席を立ち、フラフラとその食器の破片を広い始めた ?「……」 スタッフー「あ、ありがとうございます。元はといえば私がアナタにぶつかったのが原因で――」 ?「別によか。そげなこつよりもはよ拾わんね」ヒョイ スタッフー「は、はいっ!」 ガヤガヤ 京太郎「へぇー、いい子だなぁ」 霞「そうね」 こちらからはよく見えないが、後ろ姿はとても可愛い それに、どうやらスタッフはあの子にぶつかって食器を落としたと言っていた 自分も痛かっただろうに、それを気にせずスタッフを手伝うなんて…… 京太郎「天使みたいな子だ。いいよなぁ、ああいう子」ホクホク なぜだが京太郎は無性に嬉しくなった この世界で優しさを一つ見つける度に、胸がはちきれんばかりに気持ちよくなるからだ ?「んっ!?」゙ビクン しかし、霞の考えは違った 霞「(そもそも、席に座っていたあの子がどうしてスタッフと?)」 従業員とて馬鹿じゃない あれだけの食器を運ぶ時には注意していた筈 ならば、なぜ? 本当に事故なのか? それとも―― 霞「天使ねぇ……。でも、私にはあの後ろ姿はまるで――」 京太郎「?」 霞「悪魔に見えるわね」 ?「……」クスッ 575 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 23 19 43.02 ID UqfxTpV/o [14/17] そうこうしている間に、他のスタッフや周りのお客の手伝いによって騒動は集結した そんな微笑ましい光景を遠巻きに見ながら、京太郎は次々と肉を頬張っていた 京太郎「ふーっ、ご馳走様でした」ポンポン 霞「いい食べっぷりね」クスクス 京太郎「こんなに肉食べたの久しぶりですよ」エヘヘ 霞「ふーん。じゃあ、もっといいもの食べてみる?」 京太郎「え?」 霞「さっき……これをチラチラ見てたでしょ?」ムギュッ 京太郎「!?」 そう言って、霞は自身の右おもちを持ち上げる 自分の【胸】を【掴んで】持ち上げるなど……72には分からぬ境地とはこのことだろう 京太郎「な、なぁっ!?」パクパク 霞「触りたいんでしょう? ふふ、アナタになら……」ススッ 京太郎「……//」カァァァ これは霞の冗談だと京太郎は思っている しかし、そう割り切ってもどうにもできない なぜなら霞は本気だから 本気で京太郎を堕としにきているのだ 京太郎「(ここは、自分でどうにかしなければ――)」 考える 霞の冗談をいなし、自分のペースに持っていく方法を そして――頭の中にある言葉が思い浮かぶ ~~??「発想を逆転させるんや、京太郎君!」~~ そ れ だ! 京太郎「(俺のホーンが反応するのは、そうすれば気持ちよくなるからだ)」ゴクッ つまり、もし【俺が何も感じない人間だったら】 霞さんのおもちに価値はない そうだ、この問題の解決方法は―― 霞「さぁ、触って――」 京太郎「……」 _ / ミノ三ミヽ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / /三ミ}彡⌒\\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\| | / 厂^^¨¨¨¨¨^^} ヽ\ | || な | /} /‐- _,, -┤ \{ | 触. || い | }/ ノ==ミ ヽ ,==ミ{ \ { | る. || で | / ≪丁丁 } 丁丁≫ ミ=- | わ. || し | /Ⅳ  ̄ }  ̄ }^!\{ | .け || ょ ニ=- /人{ 〈 }/ \ -=ニ || | } 从 __ 八{\{ | |\_____/ }/ \ ´ニ` /}/ \_____/ }/ }\ . イ{ハ{ __/} `¨´ { /{ \ /}\ ※外出変装中の京ちゃんです 自分自身が、不感症となることだ 582 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 23 30 32.32 ID UqfxTpV/o [15/17] 霞「え? いやでもさっき……」 京太郎「触るわけ、ないでしょ」 霞「触りたいのよね? ほら」タユンッ 京太郎「触るわけ」 霞「!?」 京太郎「無いでしょ」ズバッ 霞「かはっ!?」ガクッ バタンッ 霞「あぁっ……そんな」チーン 京太郎「……めでたい人だ」フッ 霞「」ブクブクブク こうして、自身の最大の武器を使っての攻撃すらも京太郎に防がれた霞 本当はギリギリの戦いだったのだが、もはやそんなことはどうでもいい 戦いに敗れた霞の中にある想いはただ一つ 霞「(あぁ、素敵……ますます私のモノにしたくなっちゃう)」ジュンジュン 京太郎「……(危なかった)」ドキドキ 霞「(絶対に次こそは……ふふふっ)」ニマリ 京太郎「っ!?」ゾワッ 585 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 23 44 10.80 ID UqfxTpV/o [16/17] その後は他愛の無い談笑を繰り返し、ドリンクバーで時間を潰す二人 そうこうしているうちに、時計の針は大分進んてしまっているようだった 京太郎「そろそろ出ましょうか」 霞「そうね。もういい時間だし」 肉と飲みすぎたジュースでお腹が重たいのを感じながら、京太郎は苦笑する 思えば、こうした食事をするのはいつ以来だろうか? 京太郎「ふふっ」 霞「? どうかしたの?」 京太郎「あ、いえ。こういうのって、やっぱりいいなぁって」 霞「そう?」 京太郎「はい。なんだか普段と違って新鮮というかなんというか」ウーン 上手く言葉で言い表せないが、それでもいい ただなんとなく、このなんともいえない空気が京太郎は好きだった 京太郎「霞さん、もしよければですけど」 霞「何?」 京太郎「また、こうして一緒にファミレスに来ませんか?」ニコ 霞「……勿論よ」ニッコリ そして、二人は会計を済ませる為にレジに向かう その時だった 霞「あっ」ヨロッ 普段履きなれていない高めのヒールを履いてきていた霞 そのせいでバランスを崩してしまったのだ 京太郎「おっと、危ないですよ」ガシッ 慌てて京太郎が霞の手を掴む そのお陰で霞は点灯せずに済んだ 霞「あ、ありがとう……//」カァァ 京太郎「お、そうだ!」ポンッ 霞「え?」 京太郎「(さっきの仕返しをしよう)」クスッ そこで、京太郎は何を思いついたのか突然霞の目の前に跪く その姿はまるで――主君に仕える従者のようだ ザワザワ ナニアレー ケンカー? ドユコトー? 霞「な、何を!? 周りが見て――」アタフタ 京太郎「先ほどのようなことが再びあれば、この心は張り裂けてしまいます。だから――」 霞「えっ? えっ?」オロオロ そう言いながら、霞の手を引き――そっと手の甲に口づけを交わす 京太郎「エスコートさせて頂けませんか? お姫様」ニコッ 霞「~~~////」ボシュゥゥゥゥッ 590 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 23 56 46.99 ID UqfxTpV/o [17/17] 京太郎「……」ジッ 霞「あっ、えと、その……//」 あまりの衝撃に戸惑う霞 それは無理も無い、これまでこのような扱いを受けたことがないのだから どちらかと言えば自身が従者 あの子に仕えることが自分の使命なのだ しかし、これはなんなのだろう? 京太郎に特別扱いをされた瞬間――体全体を駆け巡っていった衝撃 私の大切なあの人はこれまで、ずっとこのような感覚を味わっていたのだろうか? 一人だけ、ずっとずっと姫様と呼ばれ―― もし、自分が須賀京太郎を手に入れ……あの子に捧げたとして 彼女はそれから先、ずっとずっと―― 自分一人だけ京太郎にこのような扱いをして貰えるのだろうか? 霞「……」 その時、これまで須賀京太郎に関わってきた石戸霞に……初めて【その自覚】が沸いた 自らの胸を渦巻く、どす黒いモノ 初めて会った時から、今に至るまで 日に日に増していく感情 それが、石戸霞の体を少しずつ、だが確実に塗り替えていく 友情 信頼 尊敬 そういった想いで彩られていた霞の心のキャンバスはいつしか 霞「(嫌……小蒔ちゃんに……京太郎君を、渡したくない)」ズキッ その絵の具の名は―― 霞「(小蒔ちゃんばっかり、ずるいわ……)」ズキズキ 嫉妬 神が与えし七つの大罪が一つが今……霞の中で芽吹いたのである 京太郎「……霞さん?」 霞「え?」 京太郎「どうしたんですかボーッとして」 霞「あら、やだ。ごめんなさい、ちょっと舞い上がっただけよ」ウフフ 京太郎「あはは、俺も演技成長してるんですよ!」フンス 霞「ええ。私のお陰ね」クスクス 楽しい 須賀京太郎と一緒にいる時は、今まで生きてきた中でも最高に気分のいいものだ なのに コ レ ハ ジ ブ ン ノ モ ノ ニ デ キ ナ イ 597 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 00 08 52.00 ID cSyuxWAzo [1/10] 霞「……(花田さんが麻薬のようにハマるわけね)」クスッ 受け入れてしまえば、なんてことはない そもそもただ気づいただけなのだ 元々、霞の行動は脱線しかけていた 定められたレールを外れ、違う道を突き進んでいたのだ 霞「(でも、それがどうかしたの?)」 道が間違っていることには気づいた でも、それは自分がその先に進みたいから選んだ道 レールの先に……私の望む未来は無いのだから 京太郎「さぁ、行きましょうか」 霞「あ、待って」 ギュッ 京太郎「え? どうしたんですか?」 霞「……また転びそうになったら怖いわ。だから――」 サワッ 霞「ねぇ、いいでしょう?」 京太郎「……はい! エスコートさせてください!」ニィッ ヒューヒュー パチパチ モゲロ ワーイカップルゥゥ 途端に喝采が上がる 聞き耳を立てていた周囲の客のようだ 京太郎「あははっ」 霞「もうっ、早く行きましょう」 京太郎「そうですね」クスクス お互い満更でもない様子を見せながら、レジへと脚をすすめる 勿論、互いに手を繋いだ状態で ぎゅっと、離さないように ?「……」 そして、そんな様子を ?「……」ザクッ 一人の少女が恨めしそうに―― 子供「ねーままー、あのおねえちゃんフォークをおにくにさして――」 ママ「しっ! みちゃダメ!」バッ ?「……」ザクッザクッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッシャアザクッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッザクッグフッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッザクッザクッ ただ、眺めていた 607 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 01 11 11.27 ID cSyuxWAzo [3/10] 【アクセル1】 結局、京太郎と霞が事務所に戻ったのは夕方近くだった 当然その頃にはスタッフ勢も全員復活しており、落ち着いた様子で各々の仕事をこなしている しかし、そんな中でただ一人 煌「……」 花田煌の表情だけは浮かないままだった ~~~ 煌「そんな……嘘ですよね?」 哩『嘘やったら、どないよかか……』 その言葉に煌はただ戦慄した あの固い絆で結ばれた二人が、今はそうでない あくまで能力だけの話だが、とても信じたくない事実である 煌「あの、それで私はどうすれば……?」 哩『花田に連絡したのはただの確認やった……』 煌「確認?」 哩『実は今、姫子は東京におる』 煌「えっ?」 哩『親に書置きだけ残して、もう一週間帰ってこんとよ」 煌はただ唖然とするだけだった あの姫子が今東京にいる それは凄く嬉しいことの筈なのに、今はとてもじゃないが喜べる状況ではない 哩『ばってん花田に会いに行ったかと思うとったんやけど……』 煌「いえ、私は会ってません」 哩『……そう』 煌「でも、必ず見つけ出しますから!」 哩『!!』 煌「大丈夫です。こう見えてこっちでの友人は多いんですから」 勿論、その言葉に偽りはない だが……この広く、人の多い街で一人の少女を見つけ出すことがどれだけ大変か それこそ、不可能に近いことだ 煌「だから、部長は安心してください」 しかしそれでも、煌は任される それが、自分を頼ってきた哩への…… 哩『花田……あいがとね』 煌「お礼はまだ早いですよ」フフッ ~~~ 煌「(とは言っても、どうやって探せば……)」ウーン 609 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 01 22 11.53 ID cSyuxWAzo [4/10] 竜華「アクション?」 京太郎「はい。スーツアクターの人にカクカクシカジカ」 竜華「へぇ、凄いやん!」パァァ 京太郎「えへへ」ヤーリィ 竜華「うちも賛成やけど、ただやっぱり怪我は少し怖いなぁ」 宥「アクションって大変なんだよね?」 玄「京太郎君は無敵なのです!」ドヤァ 久「そんなわけないでしょ」 透華「私は反対ですわね」 菫「私は構わないが……」 はやり「うーん♪ 微妙だねー」 それぞれ大なり小なり、京太郎の強さは知っている こう見えて須賀京太郎は、山の神である斉天大聖に散々ボコられて生きてるような男なのだ しかし、それでも心配なものは心配だ 京太郎「俺、絶対にやりたいんです!」 竜華「……花田さんはどう思う?」 煌「……」 竜華「花田さん?」 煌「え、はい?」 竜華「聞いてへんかった?」 煌「あ、いや! 聞いてましたよ! あはははっ!」アセアセ 久「それなら、どう思う?」 煌「え、えーと?」 全員の視線が煌に集まる 元々京太郎の肉体改造の担当は煌なのだから、彼女の意見に従おう というのが大多数の考えだった それゆえに、煌の言葉には相応の重みがある筈なのだが…… 煌「だ、大丈夫ですよ!」アハハハ 煌は取り敢えずごまかす それが、割と重要な話し合いを左右するとも知らずに 竜華「決まりや」 京太郎「お、おお! やった! やったぞ!」ワーイ ? / ヽ __/ ∧ | l. / ′ l ⌒ / | |⌒ | rト / . /| .| ./ !八∧ .| 圦 \ ! V 从 Yんハ んハY ./ ハ . \ ∨弋 ソ 弋 ソノ/≦.ノ } \ >ハ ,,, ' ,,, < /  ̄ ト (ヽ イ > ./ r ≧ -<、  ̄ ̄ / ̄| \ ノ |\ 煌「??」 610 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 01 36 02.89 ID cSyuxWAzo [5/10] 結局、煌の意見により京太郎はアクションに挑戦することになった だが万が一のことがあっては大変なことに代わりはない 未だに不安に思っているスタッフも多いようだ そこで、竜華がアイデアを出した 竜華「京太郎が怪我をせんのが一番ええけど、してもええように保険をかけるんや」 美穂子「保険ですか?」 竜華「せや。京太郎君にはとっておきの知り合いがおるやろ?」 京太郎「知り合い……あっ!」 そうだ 幾度となく俺のことを救ってくれたあの人 黒衣の医者さえいれば…… 京太郎「電話してみます」ピポパ 透華「知ってますのね」 京太郎「先生の奥さんから貰ったんですよ、名刺と一緒に」 ガチャッ BJ『もしもし』 京太郎「あ、どうも先生! お世話になってます!」 BJ『またアンタか。今度はなんだ?』 京太郎「実はかくかくしかじかでして、先生に俺の体調管理を――」 BJ『断る』 京太郎「」 BJ『なんで私がお前さんみたいなアイドルの面倒を見なければならん』 京太郎「確かにそれは……」 BJ『大体私は高いぜ? そうだな、その条件を飲むには一日1億でももらわないと』 京太郎「」 BJ『そういうことだ。悪いがここいらでは失礼させてもらう』 京太郎「はい、いきなりすいませんでした」シクシク BJ『……一人だけ心当たりがいる』 京太郎「え?」 BJ『まだ医師免許を持っていないが、腕はそこいらの医師より上。おまえさんに年齢も近い』 京太郎「そ、そうなんですか?」 BJ『……気が向いたら、そいつをお前さんの事を伝えておくさ』 京太郎「はいっ! ありがとうございます!」 BJ『……』 ブツッ ツーッツーッ 竜華「どやった?」 京太郎「先生はダメでしたけど、代わりの凄腕を紹介してくれるそうです」グッ 透華「(あのBJ先生が知り合いを紹介だなんて、裏がありそうですわね)」ウーン 613 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 01 47 32.65 ID cSyuxWAzo [6/10] ~~岬の家~~ ドタタタッ 少女「ちぇんちぇー! 誰かららったのよさ」 BJ「あの須賀とかいうアイドルさ」 少女「キャー! 須賀君! アッチョンブリケ!!」 BJ「今から電話する。少し静かにしててくれ」 少女「はーい! なのよさ」 プルルルッ ガチャッ ?『はーい』 BJ「私だ、BJだ」 ?『あ、先生。お世話になってますー』 BJ「お前さん、確か今年は東京に出るとか言ってたな?」 ?『はい。先生達が遠いので、それがええかなぁーって』 BJ「そうか。それでなんだが……」 ?『?』 BJ「修行にうってつけの相手を見つけてな」 ~~~~ 竜華「これで安全面はクリアーや!」 京太郎「わーい!」 霞「後は演技力ね。動きながらのセリフは大変よ?」 京太郎「はい! なんとしてもモノにしてみせます!」メラメラ ガンバレー ヤッタレ キョウタロウクンカッコイイノデス ダイスキー 京太郎「それじゃあ早速演技のレッスンを――」 竜華「おっと! その前に京太郎君、明華さん!」 明華「はい?」 京太郎「なんですか?」 竜華「二人には、大事な話があるんよ」 京・明「「大事な話?」」 ザワザワ 竜華「ふふっ、今回のライダーの仕事やけど……実は」 京太郎「実は?」 竜華「歌の仕事も入っとるんやー!!」バァァァン!! 京太郎「な、なんだってー!?」 明華「あら」 617 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 02 03 22.51 ID cSyuxWAzo [7/10] 京太郎「あっ! もしかしてEDとかですか?」 竜華「せや。キャラソンとかもあるみたいやし、面白くなりそうやん」メラメラ 明華「ではこれまで通りのレッスンを続けて――」 竜華「あ、そうそう。明華さんも歌うて貰うから」キッパリ 明華「……はい?」キョトン 久「それって、どういうこと?」 京太郎「え? 俺と一緒の曲を歌うんですか?」 その場の全員が首をかしげる 竜華の言葉の真意がわからないのだ 竜華「ちゃう、京太郎君はED。そして明華さんには……」 明華「私には?」 竜華「OPの仕事が来とる!!」バァーン 明華「」 京太郎「ノーフィアー! ノーペイン!」 菫「レディトゥゴー! カウントゼロー!」 はやり「ユメヨオドレー♪ コノホシノモトデー♪」 透華「イーマーヒトリヒトリノムネ(72)ノナーカー♪」クッ 竜華「主題歌を歌ってもらう!」キリッ 明華「はい、分かりました」ケロッ 京太郎「アイエエエエエ!?」 久「うるさいわよ」 京太郎「いやいや! なんで明華さんがデビューしちゃってるんですか!?」 竜華「うちもそれ不満やったんやけどなぁ、京太郎君がOPやろ! って」 京太郎「いやいや、そこでじゃないですってば! ねぇ、明華さん!?」クルッ 明華「これが歌詞ですか? 楽譜はこれで」ヨミヨミ 美穂子「かっこいい曲ですね」 京太郎「聞いてねー!?」ガビーン 618 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 02 07 20.45 ID cSyuxWAzo [8/10] 菫「相手方からの要望なのか?」 竜華「そう。どうしても明華さんを主題歌に起用したいって」 京太郎「へ? そうなんですか?」 竜華「事務所としてはこれっきりのつもりやけど、本人がアレやからなぁ」チラッ ,... '.´へ\ ,..-、____ //'"´ ̄ ̄´ ̄`ヽ、ー-、ヽ、 _// / / ハ 、 \ ヽヽ ,..-‐==ニ二ノ / / / }.i i i 、 ゙、 ヽ、`ヽ / _,... '´,..イ // / ,イ} }.! |.ハi i ゙、 ゙、\ し,.... '´,... ',.イ {! i.ハ .ハハ {´` !ハ ハ|_ !ハ ゙、 ij、 ヽ、 /-‐'"_イ .//λ { i′-、!j__.,, } / _!.`トjハ }、 i | 、 i /'"/´ //i // i`! |  ゙̄` レ .. jハi ハ|i }ノ| ヽ .! { / // レ//^|! | | ヽ=,、/ 人.| }ハ.! リ. {( //{ |! i 、_|!. | | r―-.、 {ィ''" | !| !| nf h i ! / / ! V //!|. i| ! `V ハ 、!|| リ f | .|. || ゝ' / / \V/ |.| .| |\ `ー-'′ ノ i iリ i i | || / / __./_ )メ .!.| .! !. ` 、_ ,..イ i i | i i ! | .! / /,. ┴\\、 ̄ヽ!| トi | `T ´| | i i | ./ |'" / / '" .\\、 | | .i !、 〈-、 | | i i | / i}./ / ヽヽ!\、!ト、.| ! \_,..---、 \_i! 丶 丶゙、 / / / /=\ i . . ..V . . . . .!|/i ! ̄ ̄`ヽ┴-、  ̄`ーn、丶.゙、 / /.,ハ∠===、 \ . . . . | . ,. -'|.! i | __ 、\\ ノハ`ヽ. ゙、 i /}'( / \ ヽi );..-'" .!.! _,!.!'"´ \\) `ー'=''",ノ. . . . .\ / /ヽ/ _,..-‐''"´ ,.リ'" || ヽ ヽ' ̄ ̄\ . .`rー-.、 / /./,.. '" / ノ リ ヽ 丶 ヽ / i / /'" / |ヽ ゙、 i 、 i /´\! / / /i | i ヽ i y' /'"_,.、ゝ, ,.. '′ ./ _,...ィ'''" / i | | \.ノ / /' / \ ,... '"´ / 、_,. '" / / | | ト、-、 .V / / / // / ,.イ ! . i 、\\/7、 {、 / / ,..イ / /ハ . .. | `i 、`'" .ハ、_>、 // / ノ/ / ! i | |iイ . | |\\ /./ // i! .ノ ... i. | / i!゙、 ゙、 \\_,.ィ′ // |/ リ .! / ハ ゙、 ゙、 \ ヽ ゙、 i ! / ー===、 ○ } V / |.| ゙、 ゙、 | \ 丶゙、-、 ! | / / ! / | | ゙、 ゙、 ! ヽ! ト、丶. | .| / / | / ! | ゙、 ゙、! ゙、 ゙、 \\ | | ノ 7ー--、 / V / ! .! ゙、 ! ゙、 i \\ | !/ / / \ / ヽ V | | ゙、 | i .| ヽ丶 明華「風に捲られ~たカード♪ 占う~ように笑う~♪」キラキラ 一同「「「「メジャーデビュー決定!! オリコンチャート一位不可避!!」」」」 竜華「やったるで、こうなったら」ウルウル 京太郎「俺もそれがいいと思います」ナミダダバダバ こうして、明華さんも俺と一緒にCDデビューすることになってしまった 本人は気にしてないようだが、これってなんだかおおがりなことになりそうな気がする ふと京太郎、そんな予感をおぼえるのだった ~~そう遠く無い未来~~ Mステ 明華「~~~♪」 京太郎「~~~♪」 恐らく、それは夢ではなく―― きっと現実になる光景なのではないだろうか 621 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 02 21 22.67 ID cSyuxWAzo [9/10] 【次回予告】 姫子「あはっ♪ ここが京太郎君の家だったとね!」 這いよる黒き影 霞「ねぇ、春ちゃん。本当にそれでいいの?」 友情と恋心 かけてはいけないモノを少女は秤にかけてしまう 衣「この感じ……なんなのだ?」 そして少女たちはそれぞれの胸に 照「京ちゃんの身に何かが起こってる」ギュッ 京太郎への想いを募らせていく 淡「久しぶりじゃんしんどーじ。私のお兄ちゃんに何か用?」 そして―― 小蒔「何か、よくないモノが蠢いているような気がします」 その時は訪れる 京太郎「俺の妹から……離れろ!!」 姫子「あはっ、あはははははっ!!」 次回 【第一の犠牲者】 哩「姫子……だいね? 私の姫子をたぶらかすん悪い奴は……」ブツブツブツブツブツ また一人、闇の底へ堕ちていく 664 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/23(木) 00 46 34.69 ID tCinwBREo [3/9] 【小ネタ 頑張れ! 愛宕シスターズ! の巻】 ここは大阪の姫松。 その姫松の、至ってどこにでもある民家にて、今夜もまた、熾烈なチャンネル争いが繰り広げられていたのだった ガチャンッ! 洋榎「だぁーかぁーらぁー!!」ダンッ 雅枝「なんや熱くるしい。ちゃんと座って食べーな」モグモグ 絹絵「な・ん・で!! 京太郎君のドラマ見せてくれへんの!」 そう、日夜この愛宕家で繰り返される戦い それはリビングのテレビのチャンネル争いなのだ 洋榎「うちらは一週間で月曜だけ、月曜の9時だけ見させて貰えたらええんやって!」 雅枝「なんや洋榎、おもろい顔やなー」プスー 洋榎「誰が面白い顔や!!」クワッ 絹絵「お願いやってー! なぁーなぁー」グイグイ 雅枝「せやってTVタックルの方がおもろいんやん。なー?」チラッ 父「……」サッ 洋榎「意気地なし」ボソッ 絹絵「甲斐性なし」ボソッ 雅枝「早漏」ボソッ 父「」 洋榎「アホ! 娘の前でな、何言うねん!!」カァァァ 雅枝「せやかてホンマのことやし。満足でけへんてーみこすり半じゃ」ヤレヤレ 絹絵「……」ジィーッ 父「絹、そんな目で見んといて……」シクシク 雅枝「そもそもそんなに見たいなら部屋で見ればええやん。テレビ買うたんやろ?」 __ __ . ` ´ ヽ ___ / \ ∨ \ . ' ,イ 丶. | い | / / l| ト、 ヽ , | や | .′ l / || l | __|_ ∨ i | 問 | i| l l ' ̄八ト、 |\ _| , iト、l | 題. そ .|. 八l N __ \| ,__ ′リ ノ | や う | \| |ァ示庁 庁示ぅⅤ∧ヽ. | な い .| //| | v;リ 乂;ソ | |_ノl i| | い う |. 〔 | . ' | |i / | ね | | 圦 r ) , イ | ||´ ∠ ん |. 八 > . __ 〕`! 八__ \____/ \| ,. イ 〕 / 〕 `ヽ I. / /___|、_/ / /⌒. | ∧ ´ _Y\_,/ / l | .′∨ /_∧ヽ .' /〕 l | l| |l i i 雅枝「何やー?」 洋榎「リビングでご飯食べながらゆーっくり、京太郎君を楽しみたいんやっ♪」デレデレ 絹絵「おかんのゲロまず飯も、一流シェフの料理に早変わりやっ♪」キャッキャッ 父「確かに雅枝の料理は……」ウンウン 雅枝「……」ゴゴゴゴッ 670 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/23(木) 00 58 30.41 ID tCinwBREo [4/9] 665 アイドルランクは関係無い予定 笑わせられる側は麻雀プロ(すこやん・咏ちゃんは確定)の予定なので、プロ資格を取れば…… 笑わせる側の方がむしろランク高いイメージ 雅枝「じゃかぁしぃっ!!」ドゴゴォォン! 洋榎「ひっ!?」ビクッ 絹絵「ひゃっ!?」ビクッ 雅枝「そない言うなら食わんでええ」カチャカチャ カチャカチャ 洋榎「あー!! 最後に取っておいた唐揚げー!!」 -――- / ___ \ / / / \ /|/ノ \_|/| │ | |_-- -_ │ | | {ル=ニ 》=《 ニミ`ァ | 个ー==' . ー==彳 | │ 圦 ""___""│ | | 个 ‘ー ’イリ │ ト、__/ │ | r|≧= h |/l │ \__厶イ >u< ∨| \__/| <_/ (__,ノ 人 ノ人___,,/ /\ ≫≪゙ ̄ \_> |│/ /ノ介ト \ \ノ ハ 絹絵「嘘、嘘やって! お母様の料理は最高やって!」アセアセ 雅枝「……」ギロリ 父「……それでも好きだ!」クワッ バキィッ 父「」ピクピク 雅枝「残さんと食べぇや」プイッ 洋榎「はーい」モグモグ 絹絵「はーい」モグモグ カチャカチャ 雅枝「食べ終わったんなら、水に浸けて行ってーな」 二人「はーい」トテトテ チャポン ジャーッ キュッ 雅枝「まったく」ハァ 父「」ピクピク 雅枝「(須賀京太郎ねぇ。竜華の彼氏みたいやし、あの子らが傷つかんようにせんと)」フゥ 洋・絹「(ぐぬぬ、この分からず屋)」ゴゴゴッ 母の気持ち、子知らずとはまさにこのことである (雅枝だけに) 677 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/23(木) 01 12 24.72 ID tCinwBREo [6/9] 【愛宕家 リビング】 雅枝「あの二人は上におるん?」 父「ああ、歯磨きして上に行ったで」 雅枝「それなら、もうええかな」 父「また彼のビデオ見るん?」 雅枝「……二人には内緒やで?」 父「あ、ああ。せやけど少し見すぎとちゃう? もうこれで一ヶ月近く――」 雅枝「大丈夫やって……」カチッ ブゥッ 父「……あんま遅うならんようにな」 雅枝「うん。おやすみ」 テレビ「」ブゥゥゥゥン 雅枝「……」ジィィィィィッ ~~絹恵の部屋~~ 洋榎「全く、録画しとらんかったらどうなっとったか」カチカチ 絹恵「でもホンマにこのテレビちっちゃいね。下で見たいわ」ハァ 洋榎「でも相変わらず京太郎君はええ男やなぁ……//」カチカチ 絹恵「うん、分かるわぁ……って、さっきから何しとるん?」 洋榎「ん? 恭子にメールや」カチカチ 絹恵「末原先輩に?」 洋榎「いやな、今朝のことなんやけど――」 ~~姫松高校~~ 洋榎「いやぁ、今日も楽しみやなぁ」エヘヘ 由子「楽しみなのよー」 漫「はよ、夜にならんからなぁ」ワクワク カチャカチャ 恭子「……」イライライラ 洋榎「ん? 恭子、どないしたん?」 恭子「え?」 洋榎「なんや、えらい機嫌悪そうに見えるで?」 恭子「うっ!?」ギクッ 由子「?」 漫「確かに……」 678 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/23(木) 01 16 33.29 ID tCinwBREo [7/9] 恭子「いや、えと! これはその、あれでやな……」アセアセ 洋榎「恭子、まさか……!?」ハッ 恭子「」ギックゥゥゥ / /{/ -‐‐--..,,__ __, }八 } ― i | レ′ ¨¨ ∪ Ⅵ ! ― マズイ…… i | . i' _,.. -=ミ、ヽ 'ー--、! 八 ― i | | ァ' γ⌒.、 .' \ //|||||||| | i 《. f } x-=ミ、 / > . . .| i i{ ヾ { ! f ヽ }i / > . . .| i 八 乂 ノ | } i; /´¨ . . . | i \ u | / / . . . | i .ヽ 、 乂 , / .| i / } } ∪ } / バクンバクンッ 洋榎「……」ジィーッ 由子「……」ジィーッ 漫「……」ジィーッ 恭子「(う、うちが須賀京太郎が嫌いってば、バレ――)」アセダラダラ _,. . . . . . ̄ ̄ . . . . ... /⌒. . . . . . . . . . . . . . . . . .` ⌒ヽ /. . . . . . ._|. . . . . . . . . . . . . . . . . ',. . . . . . . . . . . ./ |. . . . . . . ト、. . . . . . . . ハ. . . !. |i. . .| . /_,人. . . . ト、|__\. |. . . . ..|. . .| 八. . ∨ _,, \_| ,_ | . / . i|. . .| ∨| |'´⌒ ⌒` レ'. . . リ. . .| ─ _ (⌒Y⌒) 〈 从 " ′__ " ,| . /l/ . . .  ̄ノ ̄ / \ \_/ ヽ| | ‘ ′ ,.イ |/ . . . | | ≧ァ- < ト、| | . . . | _ --イ ‐ ´ />- 、. i| ./ レ ∨ `ー′ i . / / /介\ / |/. / 〉 ∨ |∨ | 〈 / / | | ∧ 洋榎「なんやぁ、恭子も夜が楽しみでしゃあないんか♪」 . /. . / ', r { r ヽ. / / \\ \い ',. /. / 、_\--ー‐‐一 '. Λ./ / ` ', / '. -/‐‐'' ,. -‐‐-、 i .}> ′ イ′ -ミ \| .}\ { f } | i `ー 、 i / -ミ | | | | } |/ f } 乂__ノ ノ | | | i{ | | | | | 八 乂__ノ , | 人 | .‘, | / Λ. | . // / / ,. | Λ r つ //! / / .;,. | . //| / / } | |i =-. // .| / / 八 | 八 =-. . .. イ {{- 十 .{ .{ / |/ \ ノ_-=' ̄¨|八.,八 \ / |i \ 厂7/ | \ \ \ / 恭子「ゑ?」 680 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/23(木) 01 23 46.66 ID tCinwBREo [8/9] 洋榎「確かにドラマまであと数時間も待つのは辛いで、ホンマ」ウンウン 恭子「は?」 洋榎「ほな、今日はうちの秘蔵の京太郎君画像送ったるって♪」 恭子「ちょ、は? はぁ?」 由子「私も欲しいのよー」 漫「うちも欲しい……」チリチリチリチリ ボォォーン! 洋榎「うちに任せとき! これでドラマが無いときも京太郎君と一心同体やで!」バァーン 恭子「」 ,...-....= ..─...-....、 ,..イ´ ヽ / ヽ / ,,z "´i 、 ヘ ,,イ , ,/ l ト、 、 ヘ i く ,/' !;l \」`ヾ| ! ヽ、 ∥ `゙ ヽ、 ` , イ ´ ! l / l ! ,,zxェ、 ,,ィzxェ、 .l i ヽ、 |!,イ'/⌒ヾ ´/⌒ヾミヘ ,' l |l" il .} { il゙゙,i ,イ / | | ! `ー' , `ー'' / /ノ / | |`| ,' 'y' ;イ l l !、し / / i l l! l iヽ、 ⊂ =っ ,, イ,' / | l li ! l ;`,iー-...< |、}/ / ! l lヽ !_ , /ヾ、 _ノヘ{ ,' ノ ,, -―ヾ、三;;ノ /ヘ_X´ l !_ / / i /ゝ-;zヘ `┬'´` ヽ、 ~~現在~~ 洋榎「てな事があってなぁ」ウフフ 絹恵「へぇ、末原先輩もどっぷりはまっとるんやなぁ」ウフフ 洋榎「当たりまえやん、大阪で京太郎君嫌いなのはうちのオカンくらいやって」アハハハ ~~恭子の部屋~~ ブーッブーッ! 恭子「……」カチカチ 削除 削除 削除 恭子「削除、削除……」ブツブツ ブーッブーッ 恭子「削除削除削除削除削除……」カチカチカチ 削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除 688 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/23(木) 01 41 51.72 ID tCinwBREo [9/9] ~~絹恵の部屋~~ 洋榎「よっしゃ! 100枚送り終えたー!」 絹恵「後でうちにも送ってーな」グイグイ 洋榎「ええでー、なんなら300枚全部やるわー」 絹恵「っし!!」ガッツポ 洋榎「それにしても、なんでうちのオカンは京太郎君嫌いなんやろ?」 絹恵「さぁ? うちのおとんと真逆やから?」 洋榎「逆にうちらがハマるのはそれが理由やろなぁ」 絹恵「せやろなぁ」シミジミ テレビ「虹だ! 虹を出してくれ!」 洋・絹「はぁぁ……//」キュンッ 洋榎「これを見ないで、あんな政治番組見るとかホンマあほらしいで」 絹絵「全くや」ウンウン 洋榎「……」 絹絵「? どうかしたん?」 洋榎「そうや、見せるんや!」ガタッ 絹恵「え?」 洋榎「おかんに! 京太郎君の活躍を見せたるんや!」 絹恵「なんでそないなこと……?」 洋榎「それでおかんもうちらと同じにすればええんやって!」 絹恵「!!」ガタッ 洋榎「ええ案やろ!? なぁなぁこれええやろ!?」 絹恵「決まりや! 早速作戦練るで!」 洋榎「待っとれやオカン……! 必ず、必ず堕としたるでー!」メラメラ 須賀京太郎を応援する、二人の姉妹 彼女たちはまだ知らなかった 自分達がやろうとしていることが、どんな結末を招くのか そして―― ~~リビング~~ テレビ「京太郎君の番やで?」 雅枝「……」ジィーッ カリカリカリ カリカリカリカリカリ 雅枝「何者や? その中に……何を飼っとるん?」カリカリ テレビの中の京太郎「……俺自身だ!! ロン!」 雅枝「……」ペロッ もう既にその母親すらも、深い泥沼に入り込もうとしているのだ つ づ く 718 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 21 17 42.36 ID tlCwCQNWo [2/18] 【アクセル1】 その業界において、その名を知らぬ者のいない声優事務所アクセル1 実力派の声優達が揃うその事務所に、実はもう一つの顔が存在する そう、それは―― ガチャッ 社長「さて、そろそろみんな揃ったかい? アイドルチーム」 アイドル事務所としての顔だ 京太郎「はい!」 期待の新人、須賀京太郎 竜華「全員揃っとるで」 若きプロデューサー、清水谷竜華 煌「なんでしょうか、改まった話とは」 万能マネ、花田煌 久「さぁ?」 参謀の事務員、竹井久 透華「なんでもいいですわ。早くしてくださいな」 圧倒的スポンサー、龍門渕透華 美穂子「まぁまぁ、皆さんお茶でも」コトッ 事務所のお母さん、福路美穂子 はやり「早くレッスンしたいなっ☆」 牌のおねえさん兼総合トレーナー、瑞原はやり 菫「いや、帝王の話はしっかりと聞くべきでは?」 おもらし麻雀トレーナー、弘世菫 宥「メイクしたいなぁ」 玄「先に服を着替えるのです!」 メイク、スタイル担当松実姉妹 明華「何か大事な話なんですか?」 歌唱力担当、雀明華 霞「どうでもいいから早くして」 演技指導、石戸霞 社長「……圧巻だね」フゥ それらのそうそうたるメンバーが今、一つの会議室に集まっている これがアクセル1の誇る、アイドル育成チームなのだ 722 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 21 29 00.08 ID tlCwCQNWo [3/18] 竜華「それでおじさん、話って?」 社長「そう焦らずに聞きなさい。まず、わたしからの正直な感想を一つ」 煌「感想?」 社長「……ただただ、驚いているよ。須賀君の才能もそうだが、ここまで導いてきた君たちの才能に」 透華「まぁ、素材がいいですからね」 煌「当然です!」ドヤッ 京太郎「いえ、俺なんて!」アセアセ 社長「そして……先に言ってしまうが、須賀君」 京太郎「は、はい!」 社長「アイドルランクが上がったよ。今日から君はCランクアイドルだ!」ババーン 一同「!?」ピカァーン 京太郎「え? ま、マジっすか!?」 社長「マジだよ君ィ!!」 竜華「や、やった!!」 久「……」グスッ 煌「すばらっ!! すばらぁっ!!」 社長「これで君は今日からメジャーアイドルに踊り出たわけだ」 京太郎「す、すげぇっ……!」 緊張した空気の会議室が、一転してお祝いムードとなる それも無理は無い、アイドルにとってランクが上がるということは何よりも名誉なことなのだから しかしそんな中、一部の人間は難しい顔をして黙り込んでいた まるで、大きな不安を抱えるかのように 霞「……」 明華「あら、あまり喜んでいませんね?」 美穂子「どうかしたんですか?」 霞「……いえ、気になることがあるわ」チラッ 菫「ああ、同感だ」 はやり「うん、はやりもそう思うなっ☆」 京太郎「何か問題が……?」 霞「それは社長から話すんじゃない?」 久「……そうなんですか?」 社長「……ああ、そうだ」キリッ 宥「え? ランクが上がって問題あるの?」 玄「ふぅ、おねーちゃんは何も分かってないよ」ヤレヤレ 宥「え!?」ガビーン 京太郎「しゃ、社長! どういうことなんですか!?」 社長「うむ。それはだね」 724 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 21 43 49.73 ID tlCwCQNWo [4/18] 社長「まずは、この表を見て欲しい」ピッ ブゥゥゥン 【モニター】 SSSランクアイドル 最低ファン人数 10000000 主な仕事 宇宙ライブ 破壊神ビ●ス様が土下座するレベル SSランクアイドル 最低ファン人数 5000000 主な仕事 ?? Sランクアイドル 最低ファン人数 1500000 主な仕事 ? Aランクアイドル 最低ファン人数 1000000 主な仕事 ワールドツアー Bランクアイドル 最低ファン人数 700000 主な仕事 ドームライブ CDシングルミリオン達成 Cランクアイドル 最低ファン人数 300000 主な仕事 武道館ライブ Dランクアイドル 最低ファン人数 100000 主な仕事 地方ライブ Eランクアイドル 最低ファン人数 10000 主な仕事 ライブ(市民ホール) Fランクアイドル 最低ファン人数 1000 主な仕事 デパートイベント 京太郎「SSSすげぇ……」 竜華「今までに存在した事無いんやけどね」 透華「あの伝説のオーガ……いえ、日●舞でもSランクが限界だったとか」 久「国民全員がファンだなんて、まさにオカルトレベルね」 社長「うむ。そして、次の現在の須賀君のステータスを見てもらおう」 煌「あ、私がまとめたデータですね」 竜華「(いつの間に……)」シュン 【須賀京太郎】 <アイドルランク>(ファン人数) Cランクアイドル(100000~300000) <容姿> S(70) <雀力> C(40) <歌唱力> C(47) <演技力> B(50) <特技> タコス作り 菫「随分とばらつきがあるな」 竜華「これでも昔に比べたら別人なんよ」 久「容姿がずば抜けてるって、考えた方がしっくりくるわね」 729 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 22 00 03.75 ID tlCwCQNWo [5/18] 宥「私、頑張ってる!」エヘヘ 玄「私が来たからには百人力なのです」エッヘン 社長「うむ。京太郎君の実力は高い、それこそポテンシャルならBランクやAランクアイドルと互角だろう」 京太郎「えぇっ!?」 社長「しかし、しかしだね」シドロモドロ 京太郎「?」 竜華「何か問題あるん?」 霞「大アリね」 菫「ああ、これはマズイ」ウンウン 久「どういうこと?」 社長「では次に、京太郎君の仕事の経歴を見てみよう」 <アイドル経歴> 雑誌特集 パンフレット サイン会 ドラマ主演 いい○も出演 CM出演 仮面ライダー 主演 アニメ 主要キャスト起用 京太郎のファン人数、現在10万人~30万人 美穂子「ご立派です」パチパチ 京太郎「いや、それほどでも」エヘヘ 社長「……分かったかい?」 竜華「あー、なるほど」 煌「盲点でした」 京太郎「え?え?」 はやり「つまりね、京太郎君の場合は仕事量=ファンの人数になってないってこと☆」 京太郎「?? それって何か問題なんですか?」 久「あのね、このサクセス具合はシンデレラってレベルじゃないわ」 霞「これだけの仕事でファン30万人だなんて、本来ありえないのよ」 京太郎「……マジすか?」 社長「マジィ……」 はやり「私もすぐに追い抜かれちゃいそうなんだよね☆彡」←Bランクアイドル 久「勿論、一つの仕事をしっかりこなしてるからファンが増えるんだけど、ファンが増えるってことはどういうことか分かる?」 京太郎「わ、わかりません」アセアセ 煌「いいですか? 国民は約一億いますが、アイドルファンになるのはひと握りです」 京太郎「ふむふむ」 竜華「その少ないファン層を奪い合ってるのが京太郎君達アイドルなんよ」 京太郎「はい、分かります!」ピカーン 731 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 22 06 01.90 ID tlCwCQNWo [6/18] 久「それじゃあ問題ね。少ない仕事しかしてないのにどんどんファンを奪っていく新人がいる」 京太郎「はい」 久「その子はまだ仕事量も少なく、コネもパイプも無いわ」 京太郎「俺みたいですね!」 久「だけど人気はあるからファンは増える。他のアイドルのファンを奪ってね」 京太郎「お、やるなぁ」 久「さて、これを見た、仕事のコネもパイプもある大手のアイドル事務所はどうすると思う?」 京太郎「そりゃ、圧力かけて潰すんじゃないですか?」バッサリ ,.... ‐─ -.., ,.ィ" .......... `.、 〃 ,ィ‐,=‐, ヽ // // /リヽリ ', / ./ ' ⌒` ‐‐-、.| ........ , ! 〃 ,ィ゙ ____ __ .! |. nn ,゙ / !'" ̄` x==、レ ,' .Yi.| | | { ! "" ' "" / / |.i.| | | /} ', 八 t ‐__ァ ./ //. ! , !'./ ヽ |\. rf^ト、_, { // { / ! / ノ | | i' |.! .!〉'/ |/ } {_ 〉___./ ,ィ/ィ{ /ィリ. } ' . }/ ソヽリ. .{ー─‐‐レ"| ト从/ |__/ /゙/ ,/ . . . .>、 /ー──' Y∨ヽ,. . . |-{ ,ィ゙、 {/ . . . .// ヽ 久「正解っ♪」 京太郎「やったぁ! わーい!」ピョンピョン 久「……」 竜華「……」 霞「……」 一同「……」 /⌒ _>、/⌒ Y¨¨¨ 、 /´> ´ , } \ , ´ / 、 ヽ / / ' | | ∨ . ー‐イ' / / | | l } | | | . / ' ' / |{ | / /| } l | | // / { |-+-|、 | ,-}/-}/- / } { / ,..イ , 从,ィ=从{ l / ィ=tミ}イ/ /_ 从  ̄´ |∧ { Vリ ∨' Vり /' /- } / } / 从ム , ム,イ-、/l , . r ' /|/ 八 __ _ / / 、 イ Ⅵ \___ イ |ヽ 「 、 | r <///| |/}_」 |//(_)//|_ , <///〈 ,」////イ////> 、 r--- <////////∧ /////////////////> 、_ //////////////〈/ }---{///////////////////////ハ {//|////////////Ⅵ |////////////////////////} |//|//////////////| /////////////////////////l| |//|//////////////{__/////=====///イ///////| 京太郎「……」ガタガタガタガタガタガタガタガタ 社長「……ジャ●ーズ事務所から、圧力……受けてます」グスッ 京太郎「アイエエエエエエ!?」 竜華「もうダメや、おしまいやぁ……」ガクッ 741 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 22 16 03.81 ID tlCwCQNWo [7/18] 732 Aは化物すぎるからBにした ここではそういうことにしておいてくれ 宥「じゃ、じゃにぃず……」ブルブル 玄「うわぁぁぁぁん!!」ビエェェン! 京太郎「ナウマクサンダンバカラ……」ブツブツブツブツ 煌「ど、どどどどどういう?」ガタガタガタ 社長「怖かったお。電話でなんかすっげぇ怒鳴られたお(´;ω;`)」 ~~回想~~ ジャニP「オイゴルァ!? おたくの須賀って奴のせいでうちの関●ャニの人気ガタ落ちやんけ!!」 社長「あ、はぁ? しかしですね」 ジャニP「お? 勝負すっか? お? オタクなんて簡単に潰しちゃうよ? やっちゃうよ?」 社長「あ、その件に関しましてはですね。ええ、はい」 ジャニP「大阪は関●ャニのもんじゃボケコラカス!」 社長「ふぇぇ……怖いよぉ」シクシク ※このスレはフィクションです 出てくる団体、人物名は現実のものとは一切関係ありません ~~~ 社長「」ガタガタガタ 透華「困りましたわね」ハァ 美穂子「ど、どうにかできないでしょうか?」 久「そうよ! その為のスポンサーじゃない!」 透華「やれるならとっくにやってますわ。しかしジャ●ーズを潰すのは至難の業でしてよ」 霞「使えないわね」チッ 透華「私がいなければすぐにでも潰されてますわ!!」クワッ 社長「うむ、実際そうなのだよ。龍門渕の後ろ盾もあり、なんとか仕事をくれるところもある」 透華「ほら、見てみなさい」ドヤッ 京太郎「透華さん、ありがとうございます」ギュッ 透華「うぁっ、と、当然のことでしてよ……//」カァァ 一同「……ケッ」ペッ 透華「なんなんですの!? なんなんですの!?」ムキィィィ!! 747 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 22 22 29.27 ID tlCwCQNWo [8/18] 743 単純に一桁見間違えてた、サーセン SSSはもう一億でいいんじゃね?(投げやり) 竜華「せやけど、いつまでもこのままじゃあかんで」 煌「そうですね。打開策をねらないと」 社長「うむ、そこでいいアイデアがあるんだけどね」 京太郎「ほ、本当ですか?」 社長「ああ。しかし、これはかなり危険な賭けになるだろう」 京太郎「……」ゴクリ 宥「そのアイデアって……?」 明華「なんなんですか?」 社長「ああ。それは……!」 社長の考え出した秘策とは!? 選択安価↓3 1 とにかく実力をつけまくる!! 2 他のアイドルに出来ない仕事をこなす!! 3 物理的に他アイドルを仕留める 758 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 22 33 05.96 ID tlCwCQNWo [9/18] 社長「物理的に、仕留めるんだよ」ボソッ 一同「!?」ゾワッ 社長「分かるだろう? 私たちには金がない、しかし! チカラがある!!」ダンッ 一同「」 社長の一言に、周囲が固まる それも無理も無い、こんなことをいきなり言われても―― 社長「さぁ、選びたまえ! 戦うか死ぬか!!」 京太郎「お、俺がですか!?」 社長「……」 京太郎「お、俺は……」ドクドク 分かってはいた それを選んだら、俺はきっと道を踏み外す 京太郎「俺は」 でも、それでも俺はアイドルを続けたかった 京太郎「……やります」 トップアイドルに、なりたかった ~~数年後 東京ドーム~~ ドドドドドッ チュドドドドォォォン! バァァァン!! まつじゅん「ぐはっ!?」ブシャッ さくらい「ま、まつもとぉぉぉ!!」 にのみや「」チーン おおの「これもダメだね」ウン あいば「アバババババ」 ドシャッ アナウンサー「おぉーっと!! ここでARASIチーム! 全員ダウンだぁ!!」 ドガァァァァ! バキィィィィッ!! ジャッッッッッ!!!! バゴォォォォォォォォン!! あまとう「くっ……」ガクッ ほくと「まさか、可愛い子猫ちゃんたちの前で……こんな」フラフラ しょうた「」ブクブクブク アナウンサー「木星チームももう限界のようだ! そして、ステージに残っているのは――!!」 765 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 22 38 57.29 ID tlCwCQNWo [10/18] 「……」スタスタ アナウンサー「我らがトップアイドル!!」バンッ あまとう「ハッ、随分と……偉くなったもんだなオイ」ギリッ アナウンサー恒子ちゃん「キャアアアアア!!! 須賀京太郎きゅーん♪」 / , / / / / | | . . .. _j|_.. __人__. / / / ' | | | | i| |....  ̄|! ̄ `Y´. |.. イ ' /| /| l | | | | l| | | __人__ __j!_ / / | | { ' . | | } | l| | {... `Y´  ̄|! ̄ ̄ | | | | ト, /| /| /| ' ∧| |.../ / .' , ' Ⅵ |_'. | | | | l | ' }/ }/ / .イ `\. |. 十... {/ / / / / { | Ⅵ≧!、,| | 、 | _/ム斗七 / . / }'......__j!_. _j|_ . ' ,イ / | { 从 |,ィ气示弌∧ l Ⅵ イ ≠示圷 `ヽ' ' }/  ̄|! ̄ ̄.  ̄|! ̄ / /イ Ⅵ . Ⅵ ゝ込少 \ 、 } / 彳込少 }/ / | / | 从 | \ ∨/ , /.. 十 _j|_ __人__ _,.''"⌒ヽ ` \ , _ノ  ̄|! ̄ `Y´ ,. '" ―-‐''⌒ヽ、 、 / __人__ _j|_ ,. -; ;; 、ヽ. /_ `Y´. 十 . _j|_  ̄|! ̄ / / ;;;; ヽ 、 __ , ,,'  ̄ ー _  ̄|! ̄. 十. / / ;; ` _  ̄ ̄ /  ̄ ‐- _ _./ , '/ ヽ ' l  ̄ ァ. | 、‐''" { l、 ´ ! /__j!_. ヽ !.} ` ´ .l-‐ヽ /. |  ̄|! ̄ ̄... ゙ i_'" l ,. 、l \ /.゙__j!_ |.. ヾ l ` 、 / \ ヽ /.  ̄|! ̄ ̄. 十. ヽ, l . __人__.....'⌒' \l}. /. 十 | _,..-‐ '"´ } ,' `Y´. \ } ヽ / ` ー _ ,. -`ー< //,.' /_,. 'l/ / ,' l l ヽ ./ ヽ ヽ\\ .、―-/ _,.) )'/,. ''" / .. . ; '\ / / } /_ ̄`‐ヽ_ \\\`‐- ._ 京太郎「皆さーん、須賀京太郎でーす!!」ニィッ ファン×∞「「「「「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」 京太郎「皆さんのお陰、今日も勝ち残れました! あざっす!!」ペコッ ファン×∞「「「「イグゥゥゥゥ!!」」」」ブシャァァァ 京太郎「それじゃあ、新曲聞いてください! 810シングル、NAGANO STYLEです!」 チャララ~♪ ワァァァァァ!!! キャアアアアア!!! ~~~~~ 【控え室】 ガチャッ 京太郎「ふぅ、終わったか」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3313.html
久「野球をやるわよ!」 怜「また急やな」 京太郎「でも、何でまた野球なんかしようと思ったんですか?」 久「今しかできないからよ。私が私であり続ける為に野球をする」 照「ふぅん」 京太郎「いやいや、おかしいですって」 怜「そうと決まればメンバー集めやな」 照「野球となれば最低9人は必要」 京太郎「俺と部長に、照さんに怜さん。それと、豊音さんで今のとこ5人か・・・」 怜「あ、うちは無理やわ。病弱やから」 久「なら仕方ないわね。須賀君、あと五人集めて頂戴」 京太郎「はぁ・・・」 久「それじゃあチーム名はどうしましょうか?」 怜「タイガースや!決まっとるやろ」 京太郎「それはさすがに・・・」 照「じゃあ、チーム虎姫がいい」 京太郎「まあそれなら・・・」 久「それにしても、豊音、さっきから静かね」 怜「また寝とるんやろ」 照「うん、そこで寝てる」 豊音「Zzz・・・」スヤスヤ 京太郎(ナルコレプシー。それが豊音さんの幼い頃から抱えてきた病気・・・眠り病) 京太郎(豊音さんはいつ意識を失い眠ってしまうのか分からなかった) 京太郎(寝る子は育つ。豊音さんは、だから大きかった) 怜「にしても京太郎。メンバーのあてはあるんか?自慢やないけど、うちには友達なんかおらんからな」 照「私も」 久「あ、あはは・・・」 京太郎「まあ、あてってほどでもないですけど、一応声をかける相手の目処はついてます」 久「あらら~、須賀君も隅に置けないわね」 京太郎「そんなんじゃありませんって」 怜「なんや京太郎、女の子ばかり誘ってハーレム作る気なんか?このスケベ」ニヒヒ 照「君は不潔だな」 京太郎「何とでも言って下さいよ。まったく」 京太郎(一応俺が声をかけようと思ってる相手は幼なじみだ。いつも誰も来ない屋上で本を読んでいる) 京太郎「よっ、咲」 咲「はわわっ、京ちゃんっ!?ち、違うよ、私学校でお菓子なんて食べてないよ!」ガサゴソ 京太郎「取って食いやしないって」 咲「何しに来たの?珍しいね」 京太郎「まあな」 咲「京ちゃんも食べる?」 京太郎「それじゃあもらおうかな」 咲「じゃああーんして」 京太郎「えっ・・・。あ、ああ、わかった」ドキドキ 京太郎「あーん・・・」クパァ… 咲「右手の指にはめたトンガロコーンで左回転」グワッ 咲「左手の指にもはめたトンガロコーンでひじの関節ごと右回転」グワワッ 京太郎「んあっ!?」 けっこう呑気してた京太郎も、指がが一瞬巨大に見えるほどの回転圧力にはビビった! そのふたつの拳の指先に生じる真空状態の圧倒的破壊空間はまさに歯車的砂嵐の小宇宙 咲「はい、京ちゃんどうぞ~」 京太郎「むぐぁぁあーーーー!!」サクサク ムッシャァァ 京太郎「ったく、咲の指まで口に入っちまったぜ」 咲「えへへ、ごめんね京ちゃん」 京太郎「まったくだぜ」 咲「それで、何か用があったんじゃないの?」 京太郎「おお、そうだった」 京太郎「咲、野球やってみないか?」 咲「えっ?私、運動とか苦手なんだけど」 京太郎「それはわかる・・・。でも、俺にはお前しか頼れる人間はいないんだ!頼む・・・」 咲「・・・頭を上げてよ京ちゃん」 京太郎「咲・・・いいのか・・・?」 咲「ま、まあ、京ちゃんがそうまでしてお願いするんだったらやらないでもないかな~・・・って」 京太郎「そうか!ありがとな、咲!」ギュッ 咲(わわっ、手!手ーっ!握られちゃってる!) 京太郎「お、咲、口元にお菓子付いてるぞ?咲は相変わらずだな」ヒョイ 咲「あっ」 京太郎「あむっ・・・。モグモグ」 咲(京ちゃんが私の口についてたお菓子食べてる・・・///) 京太郎「それじゃ、野球の件よろしくな!他にも誘わなきゃなんないんで行ってくるぜ」ドヒューン!! 咲「えっ、他にもって・・・。ちょっ、京ちゃーん!」 勧誘 一人目ゲット 照「へえ、さっそく一人勧誘に成功したんだ。このスケコマシ」 怜「とんでもない奴やな、京太郎は」 久「末恐ろしいわ」 京太郎「そんなこと言うならみんなもメンバー集めして下さいよ」ジトーッ 怜「さっすが京太郎!よっ、総理大臣!これからもよろしく頼むで」 照「京ちゃんには期待してる」 久「ごほっ、ごほっ、持病の癪が・・・。あとは頼んだわよ、須賀君」 京太郎「まったく、ちゃっかりしてるんだから」 豊音「やっほー、須賀くーん」 京太郎「あ、豊音さん、起きてたんですか?」 豊音「うん」 京太郎「寝顔、可愛かったですよ」 豊音「ふぇっ・・・///」 怜「なんや京太郎、お前、あんときそんなん見とったんか。このドスケベ」 照「ケダモノ」 久「レディの寝顔を見て、それをそのまま口に出しちゃうなんて須賀君もまだまだね」 京太郎「なんなんですかもう!」 豊音「もうお嫁に行けないよ~・・・///」 京太郎「豊音さんまで・・・」 京太郎「安心して下さい。豊音さんは美人ですから結婚相手なんかいくらでもいますから」 豊音「か、可愛いだなんて・・・///」 京太郎「それに、もし結婚相手ができなかったら俺が責任持ちますから」 怜「ヒューヒュー」 照「言うね」 久「ほらほら、まだメンバーは一人しか勧誘できてないんでしょ?さっさと新しいメンバー探しに行きなさいよ」 京太郎「はいはい。まったく、人使いが荒いんだから」 豊音「あの・・・手伝おうか・・・?」 京太郎「いいんですか?それじゃあ・・・」 照「四人いれば麻雀が打てる」 怜「そやな。京太郎じゃあ弱すぎて相手にならんからな」ニヒヒ 久「そうね。久々に麻雀部らしいことしましょうか」 豊音「えへへ、お手柔らかに」 京太郎「みんな酷い・・・」 京太郎(ナルコレプシー。それが豊音さんの持病・・・眠り病だ) 京太郎(彼女はいつも突然意識を失い、ただ眠る・・・。夢も見ずに・・・) 京太郎(そしてふと目覚めるんだ・・・。まるで、何もなかったかのように・・・) 京太郎「それじゃ行ってみますね」 久「行ってらっしゃ~い」 怜「はよ行ってき」 照「お菓子忘れないで」 京太郎(部長も、照さんも怜さんも、みんな何も言わず豊音さんを助け気にかけてくれる。何も気にすることはないと) 京太郎「はいはい」 京太郎(俺は知ってるんだ。みんな、豊音さんを気にかけて、俺の手伝いに行かせずにここで麻雀を打つことにしたのだと) 京太郎(態度や口でこそああだけど、みんな優しい先輩たちだ) 京太郎(俺たちチーム虎姫は、あと4人仲間を必要としていた) 京太郎「ぐわぁぁ!しまったぁ!」ズボォァッ 花田「すばら!見事落とし穴に引っかかりました!」 京太郎「また花田先輩っすか」 京太郎(花田煌。学校でも何かと騒ぎばかり起こすトラブルメーカーだ) 花田「いやぁ~、こうもバレバレの落とし穴に引っかかる人もいませんよ~?まさにすばらです!」ニコニコ 京太郎「はは、それはどうも・・・」 京太郎「やれやれ・・・」パンパン 花田「制服が汚れてしまいましたね。すみません。私も手伝いましょう」パンパン 京太郎「あっ・・・そこは・・・んぁっ///」 花田「すばら!」 京太郎「で、何で落とし穴なんて仕掛けてたんですか?」 花田「まだ見ぬすばらを求めて・・・といったところでしょうか」 京太郎「なるほど、それはすばらです。で、ほんとのとこは?」 花田「実は、渋谷さんの育てているイチゴが何者かに荒らされているので、その犯人を捕まえようと思ってですね」 京太郎「へ、へぇ、そうなんですか・・・」モジモジ 花田「何故前かがみなので?」 京太郎「は、花田先輩、落とし穴掘って汗かいてますよね・・・。その、シャツでブラが透けて・・・///」 花田「なっ・・・。これは恥ずかしい姿を・・・。すばらじゃないですね///」 京太郎「これ、羽織って下さい。俺の制服なんかで申し訳ないんですけど」 花田「ありがとうございます。優しいですね、須賀君は」 京太郎「いえ、そんな。当然っすよ」 花田「未だ前かがみなのを除けば・・・ですけど」 京太郎「いやん」 京太郎「よし、じゃあこうしませんか?そのイチゴ泥棒を捕まえたら俺のお願いも聞いてくれるってことで」 花田「す、すばら・・・///」 花田「そんなこと言って、エッチな要求をするのでは・・・?エロ新道寺みたいに!」 京太郎「それを言うならエロ同人でしょう、花田先輩」 京太郎「いえ、野球チームに入ってもらおうと思って。花田先輩、確か今部活とかしてなかったですよね」 花田「ふむ・・・。いいでしょう。しかし、須賀君にイチゴ泥棒が捕まえられるでしょうか?」 京太郎「どういうことですか?」 花田「彼・・・いえ、彼女かもしれません。そのイチゴ泥棒は、渋谷さんが昨年から追い続けている相手・・・」 京太郎「昨年から・・・」ゴクリ 花田「かくいう私もこの二ヶ月捕まえようとしているのですが、未だ捕まえることすらできません。おそらく相当の切れ者ですよ」 京太郎「・・・わかりました。相手にとって不足はありません」 京太郎「って、あーっ!」 花田「はて、何か?」 京太郎「何がじゃないですよ!そこ!渋谷さんの菜園!」 花田「・・・はい?」 京太郎「お前だな、イチゴ泥棒は!こいつめ!」 桃子「ちょっ、どこ触ってるっすか!離すっす!」ジタバタ 花田「すばら!いきなり人が現れました!これは一体・・・」 桃子「まさか私の姿が見える人が存在しようとは・・・モグモグ」 京太郎「お前はいい加減食うのをやめろ」ポカッ 桃子「痛いっす」サスサス 渋谷「この子が私のイチゴを食べてた犯人・・・?」 花田「ええ、そうです。ここにいる彼が捕まえてくれたのですよ」 渋谷「ありがとう・・・」 京太郎「いえ、そんな、当然のことをしたまでですよ」デレデレ 花田「こいつ・・・」 桃子「・・・・・・・・・」 渋谷「貴女、見ない顔だけど・・・」 桃子「東横桃子・・・。高一っす。確かに私が中等部の頃からイチゴを無断で食べてた張本人っす。フン」 京太郎「なんだよその態度。お前なあ」 渋谷「どうして黙ってイチゴを食べるの?」 桃子「食費を浮かせる為に仕方なかったんす・・・」 花田「何か欲しい物でもおありで?」 桃子「実は先輩が病気で・・・」 京太郎「そっか・・・。治療費か・・・」 桃子「ほんとは遊ぶ金欲しさっす。てへぇ☆」 花田「すばら!」 京太郎(照れ隠しが下手な奴だな) 渋谷「クス・・・。イチゴ・・・美味しかった?」 桃子「そうっすね。なんて品種なのかは知らないっすけど、市販されてる高級イチゴの数段味が上でした」 渋谷「ありがとう」 桃子「・・・今までイチゴを黙って食べててすみませんでした」 渋谷「・・・・・・・・・」フルフル 花田「はて・・・?お許しになられるので?」 渋谷「イチゴは全て取られたわけじゃないから・・・・。全体に影響がないよう最小限だけ・・・」 京太郎「そうなんですか?」 桃子「べ、別にそういうつもりじゃ・・・。バレないように少しずつ食べてただけっす///」 花田「まあ、渋谷さんがそうおっしゃるのでしたら私としてもこれ以上お引き留めする理由もありませんね」 桃子「・・・いいんすか?」 渋谷「うん」 桃子「・・・今まで迷惑かけたお詫びといってはなんですけど、何かできることはないっすか?お金はないっすけど・・・」 渋谷「うーん・・・」 京太郎「だったら野球しないか?」 花田「そういえばそんな話もありましたね」 京太郎「忘れないで下さいよ、花田先輩」 渋谷「野球・・・?」 桃子「何で野球っすか・・・?」 渋谷「なるほど、野球のメンバー探しを・・・」 桃子「事情はわかったっすけど、イチゴの件で迷惑かけたのは渋谷さんにっす。あんたの事情は知ったことじゃないっすよ」 京太郎「はは、ま、そうですよね」 花田「私は約束もありましたし、私でよければ協力させてもらいますよ」 京太郎「ほんとですか!?ありがとうございます、花田先輩!」ギュッ ブンブン 花田「これは見事なシェイクハンド。すばらです」 渋谷「えっと、東横さん・・・」 桃子「はい。今まで迷惑かけましたし何でもしますよ」 渋谷「園芸部のお手伝いは・・・その、未経験者にはできないと思うから・・・」 花田「確かに。植物は繊細ですしねえ」 渋谷「だから、東横さんには人助けをして欲しいの」 桃子「いいっすよ」 渋谷「じゃあ、花田さんと一緒に野球をしてくれたら嬉しいな・・・」 桃子「えぇ~っ!?」 京太郎「やったぜ!」 桃子「な、何でっすか?」 渋谷「野球のメンバーが足りてなくて困ってるみたいだったから・・・。ダメならいいけど・・・」 桃子「うぅ・・・。わかりました、やってやるっしゅ」 花田「おお、すばらです!これで二人揃いましたよ!」 京太郎「へへ、よろしくな」 桃子「・・・よろしくっす」 勧誘 更に二人ゲット 久「さすがね・・・。まさかここまで人を集めてくるとは・・・」 豊音「この短時間で三人も集めるなんてすごいよー」 照「コワイ・・・」 怜「まさかニンジャ・・・?」 京太郎「違いますよ。先輩たちは忍者を何だと思ってるんですか、まったく」 桃子「ここは麻雀部?野球の道具はあるんすか?」 花田「これは全自動卓・・・。すばら!」 咲「うぅ・・・、京ちゃん、女の子しか誘ってないよぉ・・・」 京太郎「い、いや、そういうつもりではなく・・・」 怜「このハーレムキング」 照「麻雀界の結城リト」 桃子「軽蔑するっす」 咲「変態・・・」 京太郎「くそぅ・・・くそぅ・・・」 久「それにしても、これだけ集まるとは壮観ね。いやいや」 花田「ええ、これはなかなかのなかなかです」 咲「でも、野球するといっても、9人集めたとしても対戦相手がいないと」 豊音「それなら大丈夫。もう手配してるんだってー」 怜「久は手がはやいことで有名なんや」 照「うんうん」 久「んん?どういう意味かしら?」 京太郎「でも、対戦相手が決まってるなんて、これはいよいよって感じですね」 豊音「うんうん」 久「ってわけで、残り二人のメンバー集め頑張ってね、須賀君」 京太郎「いぃ!?また俺っすか!?こんなに人がいるんなら、誰か心当たりいる人はいないんすか?」 久「ごほっ、ごほっ・・・。私は持病の癪が・・・」 怜「うちは病弱やさかい・・・。すまんな、京太郎」 照「私は友達が少ない」 咲「私も・・・」 豊音「私もだよー・・・」 京太郎「お、おう・・・」 花田「すばらくありませんねえ・・・」 京太郎「ま、まあ、あと二人くらい俺にかかれば余裕ですよ。ちょっと待ってて下さい」 怜「すまんな」 照「任せた」 京太郎「とは言ったものの、心当たりなんてないしなあ・・・」 田中舞「いくぞ、ストレートだ!」ビュンッ 門松葉子「よっ。なかなかスピード出てますね」バシンッ 京太郎「校内でキャッチボールか・・・。ガラス割らなきゃいいけど・・・」 田中舞「次はカーブ行くぞー」 門松葉子「バッチこーい」 京太郎「さて、余所見してないで新メンバーを探さなければ・・・」テクテク チーム虎姫 必要人数 残り二名 憧「ねえ、いつまでやんの?あたしは別にいつまで付き合っててもいいんだけどさ」 穏乃「フンッ、フンッ・・・。あと30回・・・」 憧「そんなに鍛えてどうするんだか・・・。はぁ・・・」 穏乃「私の筋肉が喜んでるのが憧にもわかるでしょ・・・。フンッ・・・筋肉イェイイェイ!筋肉イェイイェイ!」 京太郎「あれは・・・確かクラスは別だけど、体力バカの高鴨さんと、その幼馴染か・・・。あの筋肉・・・逸材だな」 京太郎「あの、すいません、お願いが・・・」 穏乃「何かな?」 京太郎「一緒に野球してもらえないでしょうか?」 憧「野球?」 京太郎「はい」 憧「あー・・・そういうことか」 穏乃「メンバーが足りない、ってやつなのかな?」 京太郎「はい」 憧「どうすんのよ、しず?」 穏乃「うーん・・・。私は山にも行きたいし、筋肉も鍛えたいからなー・・・」 京太郎「そうですか」 憧「しずがやんないってんならあたしもパスで」 京太郎「せっかくの筋肉の見せ場なのに・・・」ボソッ 穏乃「!?」 京太郎「あ、すみません、独り言です。野球で・・・そう、仮にですがホームランでも飛ばせれば、筋肉をアピールできると思って・・・」 穏乃「私の筋肉が活かせる・・・」 京太郎「今ならプロテインも付けるけど、どうかな?」 憧「ちょっ、卑怯な・・・」 穏乃「やります!憧、野球やろう!」 憧「オッケー!あたしも今そう言おうとしてたところよ!」 京太郎「やったぜ!」 チーム虎姫 必要人数 残り0名 久「須賀京太郎・・・恐ろしい子・・・」 怜「一体誰がこんな短期間でこんなに人数を集めてくれたんや?」 照「須賀京太郎・・・。彼が一日でやってくれました」 豊音「すごいよー」 咲「でも、女の子だけ・・・」 花田「すばら!」 桃子「どんだけ女好きなんすか、まったく」 京太郎「お、俺はそんなつもり・・・。くそぅ・・・」 憧「はいはい」 穏乃「それで、トレーニングは?」ワクワク 久「そうね。試合まで時間もないし、練習しましょうか」 豊音「よーし、頑張るよー」 穏乃「燃えてきたー!」 京太郎「やれやれ、俺は練習した」 そして、一ヶ月後・・・ 久「この人たちが私の集めた対戦相手よ!」 穏乃「おおー、なかなかやりそうだなー」 星飛雄馬「よろしく」 茂野吾郎「女の子ばかりだな」 阿部隆也「誰であろうと全力を尽くすだけだ」 岩鬼正美「はぁ~・・・」 青木勝「まあ、頼まれたからには勝つけどよ」 木村達也「気は進まないな」 ベジータ「くだらん。早く終わらせるぞ」 めだか「さあ、早く始めようではないか」 ナルト「ウズウズしてきたぜ」 コナン「あれれ~?ボクが審判~?」 京太郎「くそっ、こんな奴ら相手に勝てるのかよ・・・」 久「ま、何とかなるでしょう」 完
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3422.html
京太郎「え?俺がなんだって?」 咲「ワドルディ!」 京太郎「俺って……そんなに……?」 咲「うん!とってもワドルディだよ!」 京太郎「…………」 京太郎「そうか……」 咲「うん?」キョトン 京太郎「(´;ω;`) そうかぁ……」 咲「京ちゃん!?」 優希「じぇじぇ!?犬が泣いてるじょ!!」 まこ「なんじゃ?何かあったのか?」 京太郎「(´;ω;`)」 久「咲、須賀君に何をいったのかしら?」 咲「わ、私はただ、いつも頑張ってる京ちゃんを褒めようと……」 咲「『京ちゃんってワドルディだね!』って」 まこ「なんじゃ?ワドルディって?」 優希「新しいタコスか?」 咲「ほっ、ほら!テレビとかで有名な人が」 咲「『俺ってワドルディだろ~』とか言っていましたので」 久「それ、多分間違ってると思うわよ……」 和「ワドルディ」スッ 咲「和ちゃん?」 和「カービィシリーズを代表するザコ敵」 和「ま、マリオにおけるクリボーの様な存在ですね」 和「パラソルを持っていればコピー可能ですが、基本はただの雑魚」 和「しかし、デザインが可愛らしいので結構人気も高いんです」 和「ま、須賀君は雀力が皆無でも外面が少しはマトモですからね」 和「咲さんのチョイスも案外合っていますね(笑)」 京太郎「(´;ω;`)」 咲「え!わ、私そんなつもりじゃ――」アタフタ 和「でも外面といってもやっぱほんの少しですしwwww」 優希「の、のどちゃん?」 和「可愛らしいワドルディすら劣りますねwwww」 まこ「の、和?」 和「ワドルディ並に役に立ってるとこなんかも見たことも――」 久「ちょっと!言い過ぎよ!」 京太郎「(´;ω;`)」ダッ 咲「京ちゃん!?」 優希「行っちゃったじょ……」 まこ「ありゃ、ずっと気にしとったみいじゃの」 和「逃亡wwww敗走wwwwやっぱワドルディ以下wwww」 久「はらむらぁぁあああああああああぁ!!!!」 公園 京太郎「はぁ……」 ガキA「あーまたスカだー」 ガキB「なんだよ、このオレンジコピーできねぇのかよ!」 ガキA「強そうなのは名前だけだよな!」 ガキB「ワドなんとかって使えねぇ~」 ガキC「ワイは好きやで」 京太郎(なんで公園でカービィやってんだよ……) 京太郎(つーか、家でデラックスやれよ!デラックス!) 京太郎(…………) 京太郎「はぁ、何してんだろう俺……」 京太郎「(´;ω;`) むなしぃ……」 「……あの?大丈夫ですか?」 京太郎「……え?」 「あ、やっぱり清澄高校の……」 「どうかしましたか?ハンカチどうぞ」 京太郎「え、あの、その……」フキフキ 「ああ、そういえば名乗っていませんでしたね」 睦月「鶴賀学園麻雀部 二年の津山睦月です」 咲「京ちゃん、戻って来ない……」 優希「流石に、ちょっと心配だじょ……」 和「どっかでスケとしっぽりしてたりしてwwww」 咲「はらむらぁぁあああああああああぁ!!!!」 優希「はらむらぁぁあああああああああぁ!!!!」 久「はらむらぁぁあああああああああぁ!!!!」 まこ「やれやれじゃの」 睦月「そ、そんなことがあったんですね……」 京太郎「ええ……」 睦月「でも、私は須賀さんが役に立っていないとは思いませんよ」 睦月「たとえ部内で雑用が多くても、それは貴方を頼っている証拠じゃないですか」 京太郎「そうかもしれませんが俺だって男です!」 京太郎「このままなんて、弱いまんまじゃ嫌なんですよ!」 睦月「そっか……」クスリ 京太郎「何ですか?」ムッ 睦月「いや、きっと君はこれから強くなると思ってね」 京太郎「はぁ……」 睦月「私も須賀君と似たような悩みを持っていたよ」 睦月「鶴賀の中ではそれほど麻雀が強くなかったしね」 睦月「大会では同学年の初心者の方が好成績だし」 睦月「今でも後輩に比べても力が劣っている」 睦月「自分なんかに麻雀なんて向いてないんじゃないかとも思ったなぁ」 京太郎「…………」 睦月「少し前、そんな私が部長になったんだ」 睦月「最初はからかわれたと思ってその場で怒っちゃったよ」 睦月「でも、当時の部長や三年の先輩は真剣だった」 『睦月(むっきー)がひたむきに頑張る姿がこれからみんなを――』 睦月「『これからの鶴賀を引っ張ってくれると信じてる』って」 京太郎「…………」 睦月「須賀君は、今の自分に納得していないんでしょう?」 京太郎「当然です……」 睦月「裏を返せば自分はまだやれる!頑張れる!ってことじゃないかな?」 京太郎「……」 睦月「ずっと弱かった自分が、変わりたいと思い努力する」 睦月「その必死さは絶対に自分の成長に繋がりますよ!」 睦月「須賀君だけのかけがえのない武器です!」 京太郎「津山さん……」 睦月「確かにワドルディの戦闘力は全然ないかもしれません」 睦月「でも、それでも立ち向かっていき、どんな逆境でもめげない」 睦月「その姿を見てくれている人は須賀君の周りにもきっといます!」 睦月「私は好きですよ、ワドルディ」ニコッ 京太郎「////」ドキッ! 咲「あ、京ちゃん!」 優希「戻ってきたか!」 久「和も反省してるみたいだから許してあげてね」 和「ッチ、反省してま~す」 京太郎「…………」 まこ「どーしたんじゃ京太郎?」 京太郎「すみません、ちょっと出かけてきます!」 咲「え?今帰ってきたばかりなのに?」 久「どうしたのよ?」 和「まさか惚れた女でもできたのかよwwww」 京太郎「……///」 一同「はぁ!?」 京太郎「じゃ!すみません!」ダッタッタッタッタッ 和(ばっ、馬鹿な!?) 和(あのドM野郎は私の様な女王タイプが好みの筈!) 和(とことん調教してから尻に敷いてそのままゴールイン!) 和(その計画が崩れたっ……!?)グニャー 久「ちょ~っと、どう責任とってくれるのかしら~?」 優希「じょ~じょ~じょ~」ポキポキ 咲「和ちゃん……」ゴゴゴゴゴゴゴゴ 和「…………」 咲「はらむらぁぁあああああああああぁ!!!!」 優希「はらむらぁぁあああああああああぁ!!!!」 久「はらむらぁぁあああああああああぁ!!!!」 和「はらむらぁぁあああああああああぁ!!!!」 まこ「カオスじゃの」 鶴賀 京太郎「津山さん!」ガラッ 妹尾「えっ!男の人!?」 モモ「なっ、なんなんスか!ここ男子禁制っスよ!」 蒲原「わっはっはー」 睦月「す、須賀君?」 かじゅ(ももも、もしかしてこれは///) 京太郎「津山さん!聞いて欲しいことがあるんです!」 睦月「何……かな?」ドキッ! 蒲原「わっはっはー」 妹尾「……」ワクワク モモ「……///」ドキドキ かじゅ「」ドキドキ 京太郎「俺!頑張りますから!」 京太郎「津山さんみたいな立派なワドルディになってみせますから!」 京太郎「だから!そのときは俺の――」 京太郎「俺だけのワドルディになってください!」 睦月「……っ!」 妹尾「わわわわわー///」 かじゅ「きゃー!きゃー!告白だーーーー///」バタバタ モモ「なんスか!なんスかこれー!ハレンチ過ぎるっスーーーー///」 蒲原「えー?リアルに意味分からんけどー」 京太郎「……」 睦月「……クスッ」 睦月「ごめんね、その想いには答えられない」 京太郎「あ……そ、そうですよね……」 京太郎「すみません、今日知り合ったばかりなのに迷惑を――」 chu♪ 京太郎「…………へ?」 睦月「私はもうワドルドゥだから///」 睦月「須賀君も頑張ってワドルドゥになって」 睦月「そしたら……その……友達から……」モジモジ 睦月「宜しく……お願いします……///」ペコッ 京太郎「」 かじゅ「きゃーーーー///」バタバタ モモ「////」 妹尾「いいなー///」 京太郎「うおおぉぉおおおおおおお!特訓だーーーー!!」ダッタッタッタッ 睦月「私も頑張るからね……須賀君……」キュ 蒲原「うん、ついていけない私が悪いのかー」 その頃―― 咲「はらむらぁぁあああああああああぁ!!!!」 優希「はらむらぁぁあああああああああぁ!!!!」 久「はらむらぁぁあああああああああぁ!!!!」 和「はらむらぁぁあああああああああぁ!!!!」 まこ「……カンじゃの」 カン!